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真・女神転生はなぜ「女神の転生」なんだろか。
RPGとして独自の路線を走る「真・女神転生」シリーズ。神世界各地の神話や伝承に伝わる神々や悪魔を使役し主人公が新たな物語をはじめる「創世」ストーリー。主人公はみな男性で、大方ヒロインとの出会いで完結する。
各神話のエンディングが「はじまる」もので締められることから、ATLASの並々ならぬ理解と解釈が立ち込める"もの作り"の執念すら感じる。
世界では「終わりよければすべて良し」とする文化ではなく「始まりよければすべて良し」とする風潮がある。そこからも「神話が文化化している」ことが見受けられよう。
創世物語として「アダムとイヴ」が思い浮かべられる。楽園にいたアダムとイヴだがイヴがヘビに唆され禁断の果実を食べてしまい、神の国から追放されてしまう。
シリーズの最新作「真・女神転生V・ヴェンジェンス」では女神たちの「復讐劇」がキーになっている。イヴの化身である「リリス」を筆頭に「悪魔に貶められた女神」たちが主人公たちに襲いかかる。
先の神話では禁断の果実を齧ったのはイヴだが、そもそも果実を口にしたのは「アダム」である。
それが父兄社会に取り込まれイブが禁忌を犯したことになり挙句の果てには人格すら奪われてしまう。男性意識の高いゲルマン社会ではイヴが女性であることすら書き換えられ男になっていたりする。
男性社会は攻撃的で破壊的だ。
女性の権利なども見直されつつあるが、またまた男性的思考が持て囃されつつある。その顛末は目に見えているような気がしてならない。都合のいいように解釈され、差別的で書き換えられ上乗せされていく。メディアが真実ではないのは明らかだし、男性のみで繁栄などありえない。ヒロインが必要なのだ。
ぼくはは女神の復興を望んでいる。
コケでした〜。
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