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子供の頃の思い出がいつまでもキラキラしてるのなーぜなーぜ?
瀬戸内海の穏やかな波が大好きで、潮の匂いが懐かしくて、お婆ちゃんの家には蜜柑がたくさんがあって、台所は漬物の匂いが充満してて、裏の勝手口の前にはいつも野良猫が居て、どこからともなくお線香の香りがして、気づけば「夕焼け小焼け」のチャイムが鳴って、そしてあっという間に広島の街に戻らないといけない時が来る。
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毎年、大型連休は母の実家である瀬戸内海にある小さな島、下蒲刈島(しもかまがりじま)に行ってた。特別なことをするでもなく、とにかくずっと遊んでた。夏は海で泳いだり、花火をしたり、冬は散歩したり、ミカン狩りを手伝ったり。広島の街で暮らしていた私達姉妹にとって、この島での体験は子供らしい体験ができた唯一の時間だったと言っても過言ではない。
今思い返せば、あの時間は、母や父にとっても安らぎの時間だったのではと思う。私たちが安心して思いっきり自然の中で遊べたのは、きっと、大人たちが同じように楽しそうにしていたからではないだろうか。
お婆ちゃんが食べきれないほどのご馳走を作って、新鮮なお刺身を切ってくれて、子供が苦手な酢の物が毎回出てきて、お父さんたちはビールを飲んで、お母さんたちは大きな声で笑いすぎてテレビの音が聞こえなくて、音量を上げたら叔母さんに怒られた。
今でも島に帰りたくなる。子供のころに感じたワクワク感を味わいたくなるし、変わらない景色を見て心を落ち着かせたくなる。家族揃って、また島に帰りたいだけなのに、今じゃそれが結構ハードルが高いことだと気づかされる。
大人になると、こんなにも遊べないんだな。だから昔の父と母が島に帰った時に見せる笑顔は普段とは全然違うものだったんだな。仕事や家事育児のプレッシャーから解放されて、みんなで他愛無い話で盛がる時間がどれほど貴重でかけがえのないものだったんだろうか。
そして今は自分が子育てをしているわけで、常日頃から子供のためにと思って切磋琢磨しているけど、実際はそういうことでなくて、自分自身が心から楽しむことが子供に一番安心感を与えるんだと思う。自分が親になって感じることは、精神的にはまだまだ子供で、自信がなくて、もっともっと良い親でありたいと思う。でも、自分はこれで十分なんだ、って思えることが親になる一歩だったりする。自分を受け入れて、今ある繋がりを大事にして、心から楽しめることがあれば、もう十分だと思う。
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