コーヒーと砂糖

毎日一緒にいるから
わからなくなってた
一緒にのんだ美味しい飲み物
新幹線で食べたドーナツ

全部全部普通だったから
わからなくなっていたんだ

馴染んで心地よくなっていた
君の痛みに全然気づいてあげられなかった

君のこと、誰よりも理解していたはずなのに
おかしいな

今更遅いんだろうな

君の面倒見のいいところに甘えて
しつこく言えば大丈夫だなんて思ったけど
君が可愛く笑うから
僕も微笑むしかなかったんだ

困らせることはしないから

君のこと一番わかっているから、わかってしまうんだ
こんなにも苦しいのは
きっと重ねたページがあまりに多すぎるから
次のそうに進むにはまだページが足りないよ

忘れかけた君と紡いだ欠片も読み直したら見つかるんだろうな

君の記憶の中の僕は笑顔でいてほしい
それが最後の悪あがきだよ

いつ淹れたか覚えていないコーヒーは
口に含んだ瞬間酸味がひろがり
溶けずにいた砂糖だけが舌に残った