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連結会計に苦戦中

今月からいよいよ職業訓練が始まった。
初日に授業スケジュールが配られたのだが、全部で588時間ある授業時間のうち、8割~9割くらいは簿記の勉強だ。
他にはパソコンの授業や税金の授業などもあるが、訓練期間中はとにかく簿記をみっちりやるらしい。

初日である10月1日はオリエンテーションだったので、一昨日から授業を受けている。
授業で習っているのは、既に自習してあった簿記3級の内容なので、私は別に問題なくこなせているが、一日に6時間~7時間授業があるので、一日ごとのインプット量が多い。
もし全く予備知識なしだったら、消化するのが大変だったかもしれない。

そんなわけで、私自身は授業で3級の復習をしつつ、家では2級の勉強をしている。
ちなみに2級は、商品の売買でもうける企業の会計を扱う「商業簿記」と、材料から製品を作る企業の会計を扱う「工業簿記」という二つの科目がある。
3級は商業簿記の基礎しか勉強しないが、2級ではさらに高度な商業簿記を学習し、工業簿記についても学ばねばならないわけだ。

とりあえず、私は2級の学習を商業簿記から始めた。
3級の学習で商業簿記をやっていたから、とっつきやすいように思えたのだ。
今の進行状況としては、工業簿記についてはまだ全く触れていないが、商業簿記のテキストは「だいたい」2周できたところだ。

ここで「だいたい」と言ったのには理由がある。
商業簿記の中には「連結会計」という非常に難解な分野があり、1周目はこれを飛ばしたのだ。
連結会計以外はテキストと問題演習をほぼ2周やったが、連結会計についてはまだ最初の一回目で、悪戦苦闘している最中だ。

「連結会計が難しい」という噂はさんざん聞いていたが、実際にやってみると確かに難しい。
テキストを読んでも、理解できるまでに時間がかかり、なかなか読み進むことができない。

おそらくテキストの他の分野を読むときの7倍~8倍くらい時間がかかっていると思う。
それくらい読み解くのが難しいのだ。

ちなみに、連結会計というのは、親子関係にある会社同士をまとめて「一つの会社」と見なして会計報告するために必要な処理だ。
親会社と子会社を一つに連結するような感じなので、「連結会計」と呼ぶのだろう。

でも、なぜ連結会計をする必要があるのか?

実際には、親会社は親会社で会計処理をして自社の結果を公表するし、子会社は子会社で会計処理をして自社の結果を公表する。
だが、それら個々の会社の会計データを個別に見ても、親会社と子会社を含めたグループとしての「実態」が見えてこない場合がある。

たとえば、親会社は子会社の株式をたくさん持っているだけで、子会社Aに製品を作らせ、子会社Bに販売させているとかいったケースを考えてみる。
この場合、親会社の会計データだけを見ても商品の動きはなく、売上や仕入れの痕跡もない。
親会社の会計データを見たところで「ずいぶん株をたくさん持っているなー」ということがわかるだけだ。

だが、実際には子会社が大量に製品を作っていて、さらにはそれを売って儲けを出しており、その儲けが何らかの形で親会社に流れていたりする。
そういう意味で、「実態」として見ると親会社は子会社まで含めて商売しているようなものだと言える。

そういうわけで、「親会社だけ」とか「子会社だけ」とかで会計データを出すだけじゃなくて、「グループ全体」での会計データも出して公表しないといけない。
そうしないと、投資家などはその企業を適正に評価できない可能性があるからだ。

こういった理由からおこなわれるのが「連結会計」ということらしい(間違っていたら、すみません)。

上記のような理屈はよくわかるのだが、具体的な処理になると途端に難解になる。
こんなのを考え出した人間の脳みそはどうなっているのかと思う。

世の中には本当に頭のいい人間がいるものだ。
私には「考え出す」どころか、理解するのさえ難しい。

まあ、簿記初心者なんだから連結会計が理解できないのは当然だろうが、簿記を勉強していると、「よくこんなこと考えたなー」と感心するようなことが時々ある。
簿記に限った話でもないと思うが、学問というのは無数の天才たちが作ってきたものの集積なのだろう。

ということで、連結会計と格闘中だ。
連結会計のテキストは一回通して読んだが、これから問題演習をしてもう一回読み直そうと思っている。

それが終わったら、そろそろ工業簿記に手を付けようかと思っている。
できれば、今月中には工業簿記も2周くらいして、2級の全体像をしっかり把握しておきたいところだ。

目指せ、簿記2級合格。