【100分de名著】『天災と日本人』(寺田寅彦)
こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。
この3月のNHK「100分de名著」は特別に、特集「災害を考える」として、四冊の本を紹介しているようです。早いもので、3.11からもうすぐ10年ですね。
あの日は職場で大きな揺れを感じるだけで幸いにも身の回りに怪我した人などはいませんでした。ただ、電車が停まってしまったので、勤め先から歩いて帰りました。
はじめに、勤め先そばのファミレスでしっかり食べてから、大通りに沿って歩きました。沢山の車がみっちり渋滞していて、ほとんど動いていませんでした。深夜まで歩きどおしでしたが、なによりも無事に帰れたのが幸いでした。途中でコンビニに入ったら、手軽に食べられるものがほとんど売り切れていました。その空っぽの棚が非常事態を示しているようで、ちょっと怖くなりました。思えばその程度の怖さで済んだのも幸いだったんです。
さて、今週の一冊は、寺田寅彦の『天災と日本人』です。
「天災は忘れた頃にやってくる」は、弟子の中谷宇吉郎が寺田が語った言葉として書いていることに由来しているそうです。
以下は、テキストより気になる箇所の抜粋です。
明日の水曜日の再放送を観たいので予習です。
●中谷宇吉郎
寺田寅彦の弟子の物理学者。
確か「鼠の湯治」という素敵なエッセイを書いた人で…。
●寺田寅彦の着眼
・ライフラインを人間の身体にたとえる。
・災害は共同体の脅威であると看破。
・共同体意識が希薄になっている日本で、災害になったらどうなる?
・人は災害が来ることをつい忘れてしまう。
・「相地術」という過去の災害経験から得た知恵が古くから日本にあったのに、西洋化のせいで忘れている人もいる
●二宮尊徳
「音もなくかもなく常に天地は書かざる経をくりかへしつつ」
江戸時代後期に、治山治水に手腕を発揮した人
(歩き読書の人…としか知りませんでしたー。なんてことでしょう)
●寺田寅彦の「憐れむ」
本居宣長によると
あわれ=ああ(嗚呼)+われ(我)
対象を自分のこととして考える。
散る桜を「ああこれは私だ」と思い「あわれ」を感じる。
■本日の一冊 NHK 100分 de 名著 『災害を考える』(NHK出版 日本放送協会 (編集) )
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