猫の泉 読書会

『猫の泉 読書会』の読書会の告知、読書会報告、および『猫の泉 読書会』主宰の読書記録です。

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最近の記事

【読書会報告】MNK読書会#10『冠婚葬祭のひみつ』

こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 ご報告をここに書くのもご無沙汰していましたが、『挑発する少女小説』(斎藤美奈子/(河出新書)の読書会は2カ月に一度開催していました。 振り返りつつ、記憶の新しいところからご報告いたします。 『挑発する少女小説』読書会は一回一章ずつ読み進めて、2022年9月に無事全9回で終了しました。 せっかくだからこの集まりで次はどんな本を一緒に読みましょうか~?ってみんなと相談して、同じ著者の『冠婚葬祭のひみつ』(斎藤美奈子/岩波

    • 【映画】モリエールの『病は気から』@Bunkamuraル・シネマ

      こんにちは、猫の泉読書会・主宰のみわみわです。 以前、モリエール読書会を連続開催したので、演劇映画の方にも興味があって、昨日、渋谷のBunkamura ル・シネマで『病は気から』を観てきました。 このモリエールの映画は、たったの四日間の上映で、《モリエールの家》とも言われるコメディ・フランセーズのレパートリーだそうだから、絶対観たいと思ってたのです。 あらすじは、健康なのに病気だと信じ込み藪医者に金を巻き上げられているオヤジが、節約のために娘を医者と結婚させて金を節約し

      • 【映画】『ブック・オブ・ダスト~美しき野生~』

        こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 昨日、4月23日(土)にTOHOシネマズ日本橋にて行われた映画『ブック・オブ・ダスト~美しき野生~』のプレミア上映会に行ってきました♪ 『ブック・オブ・ダスト~美しき野生~』公式ホームページ:https://www.ntlive.jp/bookofdust 5/13(金)公開の映画を先行で観られて、しかも、作家・村山由佳さんと、東京大学教授・河合祥一郎先生のトークも聴ける♪という、素敵なイベントでした。トークと映画の

        • 【行ってきた!】生誕110年吉田健一展 文學の樂しみ@県立神奈川近代文学館

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 ただいま、吉田健一の本で読書会を企画中です。 関連で、神奈川近代文学館にて、生誕110年で吉田健一特別展(~5月22日(日))があると知って、先日朝イチで行ってきました。 最寄り駅は、東急東横線の元町・中華街駅です。 途中の公園では、色とりどり形さまざまなチューリップが咲いていました。春ですね。 吉田健一は、名前ぐらいしか知りませんでした。 父が吉田健一全集を持っていたからです。 本棚に入りきらずに一冊ずつ箱に入っ

          【本】『なくしてしまった魔法の時間』(安房直子コレクション1/安房直子/北見葉胡/偕成社)

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 友達と小学校三年生の頃に読んでいた本の話になって、私は岩波少年文庫の『クマのプーさん』(A.A.ミルン/石井 桃子)を挙げました。一人は、『赤い実はじけた』(名木田 恵子)を挙げました。 もう一人は、「安房直子の作品」と答えました。 恥ずかしながら子どもの頃は、作者に頓着せずにタイトルと装丁で選んで読んでいたタイプでしたので、すらすらと作者名を挙げられる友人を称賛しつつ、ぐぐって調べたら懐かしの『ハンカチの上の花畑

          【本】『なくしてしまった魔法の時間』(安房直子コレクション1/安房直子/北見葉胡/偕成社)

          【言葉】紅殻が古びてい(「ある心の風景」『檸檬』梶井基次郎)

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 先日、「檸檬」読書会をした関係で梶井基次郎の他の短編も読んでいます。 「檸檬」に表現されていた不穏な気持ちは、他の短編にも表現されていて、「檸檬」と似ているところ、異なるところをついチェックしてしまいますが、そのこと以外にも気になって面白いことが結構あります。 例えば言葉遣い。見慣れない動詞や物を表す言葉です。 たった100年前の日本語なのに、あれ? と思うような言葉があって、気になります。たいていは辞書で調べればわ

          【言葉】紅殻が古びてい(「ある心の風景」『檸檬』梶井基次郎)

          【本生活】バーコードリーダで本の管理にチャレンジ

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 毎度のことですが、本が増えて困っています。 本棚? そんなものはすっかり、いっぱいいっぱいです(笑)。 仕方なく床に★本柱★というものを何本も立てていますが、お察しのとおり、すぐになだれます。最近、地震も多いですから、腰の高さまでと決めて、何本も立てています。 とうとう、最近「あの本はどの柱にあるのだろう?」と探すことが多くなってしまったので、せめてあまり読まない本は、段ボールに詰めて、設置密度を上げようとしたので

          【本生活】バーコードリーダで本の管理にチャレンジ

          【読書会報告】梶井基次郎『檸檬』読書会

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 猫の泉 読書会では、梶井基次郎『檸檬』のオンライン読書会を2021年12月5日(日)に総勢6名で行いました。今日は、そのご報告をします。 ●梶井基次郎『檸檬』とは  「えたいの知れない不吉な塊」にしじゅう心をおさえつけられている「私」が京都の街をさまよった挙句に八百屋で買った檸檬を丸善に置いてくる話です。 「私」の心のうちを描いていますが、この「私」は、主人公らしく決断することはなく、あれやこれや思い浮かべながら、

          【読書会報告】梶井基次郎『檸檬』読書会

          【本】『珈琲とエクレアと詩人』(北村太郎・絵 橋口幸子・著/港の人)

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 『珈琲とエクレアと詩人』は、詩人の北村太郎(1922-1992)の晩年の姿を優しく描いているエッセイ集です。 先日、友人に、北村太郎の『空とぶ猫』 を教えてあげたら、ちゃんと読了してくれて、今度はわたしに、この本を教えてくれました。 それによると、北村太郎は小町通りの喫茶店・イワタで、よく珈琲とエクレアを注文していた様子です。 その喫茶店なら知ってます。 わたしは鎌倉は年に1回行く程度ですが、いつ行っても並んで待

          【本】『珈琲とエクレアと詩人』(北村太郎・絵 橋口幸子・著/港の人)

          【日記】明日は鎌倉

          こんばんは、猫の泉読書会主宰のみわみわです。 先日ご紹介した、北村太郎の『空とぶ猫』 を友だちがちゃんと読んでくれて、今日はその感想等を聴きました。嬉しい! 友だちは、晩年の北村太郎と交流のあった方の本『珈琲とエクレアと詩人』(橋口幸子/港の人)を教えてくれました。このエクレアというのは、北村太郎が鎌倉の喫茶店イワタでよく食べていたものだそうです。 うーん。明日はちょうど用事があってオフです。 用事にかぶらないように、明日6時半に家を出れば、鎌倉のその喫茶店へ行けると思

          【日記】明日は鎌倉

          【読書会報告】『挑発する少女小説』読書会#2「若草物語」

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 猫の泉 読書会では、『挑発する少女小説』(斎藤美奈子/河出新書)のオンライン読書会(第二回:若草物語)を2021年9月26日に総勢9名で行いました。今日はそのご報告です。 ●はじめに『挑発する少女小説』が扱う少女小説とは? ・魔法使いと決別すること――バーネット『小公女』 ・男の子になりたいと思うこと――オルコット『若草物語』 ・資本主義社会で生きること――シュピーリ『ハイジ』 ・女の子らしさを肯定すること――モン

          【読書会報告】『挑発する少女小説』読書会#2「若草物語」

          【報告】映画の感想おしゃべり会『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 今日は映画の感想おしゃべり会のご報告です。 映画『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』の試写会に行ったお友達・総勢6名で、11月6日にオンラインにて、感想おしゃべり会をいたしました。 とても楽しくて、非常に活発な意見交換ができましたので、その一部をご紹介します。 ご参考ウェブサイト:映画『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』(11月26日より公開予定) ●映画『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』のご紹介 ダ・ヴィンチの作品とされる絵画「世

          【報告】映画の感想おしゃべり会『ダ・ヴィンチは誰に微笑む』

          【読書会報告】『ハックルベリー・フィンの冒険』読書会#1

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 『ハックルベリー・フィンの冒険』(マーク・トウェーン、上杉隼人、にしけいこ/講談社青い鳥文庫)の上巻を課題本として、オンライン読書会(第一回)を8月29日に総勢5名で行いました。熟読して参加して下さる方が揃って、二時間で非常に深く幅広い議論ができたと思います。 読書会での主なトピックをご紹介します。 ■■主役のハックルベリー・フィンってどんな子? 〇頭がいい! ・とっさに一番いい方法を考え出すのがうまい ・機転も

          【読書会報告】『ハックルベリー・フィンの冒険』読書会#1

          【本】『雑種 (世界ショートセレクション) 』(フランツ・カフカ、ヨシタケシンスケ、酒寄進一/理論社)

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 今日は、カフカの短編集『雑種』をご紹介します。 15編の短編集です。わたしは「皇帝の使者」を読みたくてこの本を手に取りました。これまで、カフカは『変身』と『アメリカ』ぐらいしか読んだことはありません。 「カフカ本人は、作品を笑い話として書いたのに、特に日本では読む人が深刻ぶっているのだ」と高校生時代に友人が主張していたのを、ときどき思い出します。しかし、『変身』も『アメリカ』も、到底「笑い話」には思えなくて。 今回

          【本】『雑種 (世界ショートセレクション) 』(フランツ・カフカ、ヨシタケシンスケ、酒寄進一/理論社)

          【読書会報告】『挑発する少女小説』読書会#1「小公女」

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 『挑発する少女小説』(斎藤美奈子/河出新書)のオンライン読書会(第一回:小公女)を8月29日に総勢8名で行いました。今日はそのご報告です。 ●『挑発する少女小説』が扱う少女小説とは? ・魔法使いと決別すること――バーネット『小公女』 ・男の子になりたいと思うこと――オルコット『若草物語』 ・資本主義社会で生きること――シュピーリ『ハイジ』 ・女の子らしさを肯定すること――モンゴメリ『赤毛のアン』 ・自分の部屋を持つ

          【読書会報告】『挑発する少女小説』読書会#1「小公女」

          【読書会報告】プラトン『饗宴』朗読読書会 #9

          こんにちは、『猫の泉 読書会』主宰の「みわみわ」です。 プラトン『饗宴』朗読読書会 第9回目のご報告です。 7月31日の朝、総勢二名で、第八章を朗読しました。交代で音読して、感想や気になることを話し合いました。以下、話題になったことについて、メモ書きです。 ■第八章ソクラテスの話 〇前々回の「ソクラテスの壁ドン」 ・相手を言い負かし続けたから、ソクラテスは恨みを買って殺されてしまった。特に相手が職業ソフィストの場合、恨みは深いだろう。 ・ソクラテスの歴史的評価は、釈

          【読書会報告】プラトン『饗宴』朗読読書会 #9