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小説詰め

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ちょんまげネコ即興短編小説集
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#オリジナル小説

【現代小説】どんな時でも食べて、飲んで

こちらの小説は、サークル名「カフェのおとも」が最初に作ったオリジナル小説本の本編です。 …

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【短編小説】バブリンガル

今年四月、大手乳幼児生活製品メーカーから赤ちゃん用翻訳機「バブリンガル」が発売された。 …

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【短編小説】人魚になった日

その日、私は人魚になった。 「こら、待ちなさい! 祐美どこ行くの!」 七月二十六日土曜日…

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【短編小説】いつかの列車にて

「ああ、煙草臭い」 夜を静かに走る電車の中、俺は言った。 どいつもこいつもスパスパ吸って…

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【短編小説】星の旅路

きらり、星が降る。 静まり返った夜の街、ちろちろ流るる小川の隅。さわさわと風に揺れる木々…

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【短編小説】ガオちゃんねるのこれまでを語る

この話は完結済連載小説「雨水と共に流れるは」の番外編です。 本編を読まなくても楽しめるお…

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【短編小説】雨水と共に流れるは

雨は、嫌いだ。 しとしと、とんとん、絶え間なく続く音も素敵だとか思ったことないし、傘差してても濡れるし。 あとは梅雨でも寒い時はめっちゃ寒いし。 昨日買ったばかりの白いスニーカーが歩く度に汚れていくのをみて、これまた俺はイライラした。 スーパーへ買い物に行く前は曇ってたのに、店出たらこれだ。念の為傘持ってたのがせめてもの救いだろうけれど。 布製の買い物バッグはそれなりに濡れるんだろうな、と思うとため息が出た。 所沢裕太、大学三年生。一人暮らし。 単位はもう入学してがっつ

【最終回】この恋はチークと共に6

前回はこちらから⬇ ■導かれた、恋の行方 最近、三浦くんが素っ気ない。 アフターヌーンテ…

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【連載小説】この恋はチークと共に4

前回 ■迫る新時代 三回目のデートの日はすぐに来た。 待ち合わせの駅のホームに降りた時、…

【連載小説】この恋はチークと共に3

前回のお話はこちら⬇ ■新しい自分と出会うなら 「それでそれで!? どうしたの!? 山もっ…

【連載小説】この恋はチークと共に2

前回はこちら ■初めてのメイクブラシ 『サキさん! おはようございます!SNSの投稿見ました…

【短編小説】タイムコール

やぁやぁ、やあやあ。もしもし。 そっちは2024年の1月の僕で合っているかい? そう、良かった…

【オリジナル小説】夏の青年、冬と遭遇

暑い。暑くて溶けてしまいそうだ。 蝉が鳴き、遠くの街並みは透明な炎があるかのように揺らめ…

[短編小説]ファインディング・ユー!

やあ! ようこそ魔法の世界へ! 小鳥は高らかに歌い、虫達は自慢の羽を震わせ音楽を奏で、狼の遠吠えが時折聞こえるこの世界。 猫はグルメだからね、世界一美味しいアップルパイを焼いているからいつも香ばしい匂いがするよ。 まず、君の名前を聞いてもいいかい? …ふむ、なんとも聞きなれない。というか、発音も難しそうだ。君の口の中はどうなっているのかな? ちょっと見せてくれないか。 おや、失礼。私の自己紹介がまだだったね。私はジェイリート、君のように別の世界から迷い込んだ人間にこの世