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2月21日から28日ぐらいの日記

2月が一瞬でとけてなくなってしまった。2月後半はとにかく忙しかった。「悪童日記」の稽古と制作準備、「明るい未来と息苦しさを提供します」の稽古と制作準備、神戸文化振興財団主催の「流々転々」の現地取材とテキストを同時に進めながら、確定申告における膨大なレシートの整理を細々と進めつつ、メニコン シアターAoiの次年度ラインナップの企画書の挨拶文を書かねば書かねばと思いながら、保育所の文集をまとめて入稿して、ずっとお家に招くと約束していた保育所のお友達とそのお母さんを家に招き、その後家族全員が順番に発熱していくというお祭りのような日々だった。いや、お祭りだった。

だいたい1月2月というのは体調を崩すシーズンだ。でも今年の我が家はなぜか2月前半まで、この冬誰も一度たりとも体調を崩していなかったので過信していた。ある日突然、一人が発熱したと思ったらあれよあれよという間に伝染していった。しかも家族のうち二人はまだ子供なのである。仕事に充てる予定の時間を看病に充て、夜中まで世話は続く。いよいよ私が当事者となった時、ようやく時間が取れたので、熱と食欲不振と全身の筋肉の痛みの中で、メニコンシアターの来年度のラインナップになっている映画を観なおした。8歳さんが、なんで泣いてるの?と聞いてくるのだが、うまく答えられなかった。しんどかったからでは、ない。

病み上がりにホットジンジャーを作る。有機レモン、シナモン、クローブ、カルダモン、ローリエ、鷹の爪、生姜を煮立てて、マスコバド糖で甘みをつけて飲む。

家族の誰も飲まないので何倍も一人で飲んだ

ようやく復活し、とにかく物理的に時間が足りないので、普段はぼーっとしているような時間を全て作業に充てるがそれでも間に合わない。朝起きたらすぐレシートの整理をし、子どもたちにご飯を食べてもらって学校と保育所に送り出した瞬間にそのまま食卓でテキストを書き、ギリギリに家を出て芸術センターへ赴き、朝から夕方まで稽古をしたらそのまま芸術センターの制作室で次の稽古のための台本の準備をする。帰宅しお風呂に入って家族とご飯を食べたのち、作曲の段取りや顔合わせのミーティングをして、気がつけばいつも一緒に寝ている家族が全員寝てしまっているので、この隙に!とまたテキストの作業をする・・・という感じで、これがまた不思議といくらでも仕事ができてしまって、むしろ自分で意識的にブレーキをかけないと止まらない。こんなことは人生で初めてで、いや忙しいことが初めてなのではなく、いくらでも仕事ができてしまうのが初めてで、実は、悲鳴を上げながらも、どこか嬉しい私がいる。隅々まで余念なく生きているという感じがする。こんな幸せなことは、もうこの先ないかもしれないと思うが、いや、歳をとればもっと違う喜びを発見するのかもしれないとも思う。だって今は、冬にグラデーションがあることに気ががつけたことがとても嬉しかったりす
るのだ。季節の変化に気がつけることが嬉しいなら、きっと死ぬまで、大丈夫な気がする。

雪降った!

こんなに忙しくても、自分だけが頑張っているという気持ちにも全くならぬほど、私の周りがプロフェッショナルだらけで、私がやるといってこぼしていることを次々に拾ってくださる・・・。やるって言わないようにしないといけないな、これからは、私。

8歳さんの絵

今朝は、4歳さんと一緒に、朝から何度も何度もクッパが赤ちゃんのピーチ姫を森で攫って結婚を迫るシーンを演った。私はクッパになったりピーチ姫の母になったりマリオになったりと忙しい。3回ぐらいやったところでもう疲れてきて、やりたくないというと、4歳さんは「次こそ結婚してあげるから!」と言って私を釣る。私もよせばいいのに「本当に!?」と答えてしまったので、そのあと3回ぐらい、クッパをやる羽目になった。

今日は、ヤス子さんの俳優賞の授賞式だ。それまで久しぶりに時間があるので、一気に仕事を進められる!と思ったら嬉しくて、日記を書いてしまいました。



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