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楽譜に見える

山岡さんの台本を何度も読んで立ち稽古をしていると、だんだんと、この台本が楽譜に見えてくる。演出としてこんな体験は初めてだけど、初めてじゃない感覚。わたし、子供時代貧乏すぎてアイドルのテープやCDが買えなくて、過去にお金持ちのお嬢さんとして育った祖母の買い揃えていたクラシックのテープを聞いてヘビロテしてる謎の小学生で、音楽のパターンというものがたぶん脳に刷り込まれているすごい切なめのサイボーグなんだよね。だから、山岡さんの台本が曲として編成されていることがよくわかる。

自分の台本だとこういうものが見えてこないので、作と演出を分けることの効能をたっぷり味わってる。この楽譜を、俳優とスタッフの皆さんとどう演奏していくかみたいなことなんだと思って、絵はもう見えてて、あとは実現するための時間が結構かかるんだけど、その準備にこれから取り掛かるところ。

最後の詰めに全神経集中して大変なことになっていると思われる作家を、愛おしく思ってる。何がきても大丈夫なように、盤石な演出プラン、立てたい!

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