【MBTI】 P/Jは強い判断機能のi/eで決まるという話
MBTIに関心を持った人は、各MBTIの心理機能の以下の法則性にも気が付いていると思います。
では、P/Jを分かつ法則性はなんでしょうか?という記事です。
1. P/Jを分かつ法則性
P/Jには上記のような一見して明快な法則性はありません。しかし、P/Jにも以下の法則性があります。
判断機能とはF/T、Fi、Fe、Ti、Teの四つの心理機能を指し、優勢または補助機能となる判断機能は、そのMBTIの判断軸を示します。
P型は判断機能が内向的、すなわち判断軸が自己の内にある人で、J型は判断機能が外向的、すなわち判断軸が自己の外にある人だと言えます。
具体的には、Fiは自分の感情、Tiは自分の論理、Feは他者や集団の感情、Teは組織や社会の論理をそれぞれメインの判断軸にします。
2. P型は不真面目で、J型は生真面目か?①
P型のステレオタイプは、柔軟、臨機応変、緩い、手を抜く、遅刻する…など、気楽だが適当、不真面目であると言われます。
J型のステレオタイプは、忠実、厳しい、計画的、教条的、時間を守る…など、真面目だが厳しい、融通が利かないなどと言われます。
ただ、前記の法則性を見ると、P/J型にはFiで判断するP型、Tiで判断するP型、Feで判断するJ型、Teで判断するJ型の4種類がいることが分かります。
この4種類を真面目/不真面目で分割するのは無理がありそうです。また、FiやTiが自らの信念や論理に基づき社会的に正しくあろうとすることは十分ありますし、Feが不良グループに入って犯罪に手を染めることもあるでしょう。
そこで、判断機能が内向的/外向的というP/Jの性質から、真面目/不真面目の代わりになるステレオタイプを考えてみます。
J型は判断基準が自己の外部にあります。これは、決裁権を持たない平社員が毎回上司の判断を仰いでいるようなものです。自分の一存では決められないので、外部の判断基準を硬直的に当てはめるしかなく、融通が利きません。
また、集団や組織といった共同体を軸に判断するためことは、共同体志向と言えるでしょう。共同体志向は一見利他的に見えて、他の共同体には冷酷になる場合もあります。
P型は判断基準が自己の内部にあり、外部の判断基準に縛られることなく判断ができます。ただ、自己の判断に固執することもあるので、柔軟とは言い切れません。
個人を軸に判断するため、個人主義とも言えますが、中には共同体志向のP型もいると思われ、多様という評価くらいしかできなさそうです。
このように考えると、J型は硬直的で共同体志向と言えそうですが、P型は多様、という言い方になりそうです。
3. P型は不真面目で、J型は生真面目か?②
ここでもう一つの反射的な要素を考えてみます。優勢または補助機能にある判断機能が外向的である場合、知覚機能は内向的になり、その逆も然りです。従って、以下の要素も考慮する必要があります。
そこで、知覚機能が外向的/内向的というP/Jの性質からもステレオタイプを考えてみます。
知覚機能が外向的である場合、外部からの情報を知覚することを好みます。外部からの情報は会話、運動、音楽、自然、読者、快楽など様々なものがあり、それらを知覚する行為がステレオタイプにも思えますが、少し落とし穴があります。
知覚機能が内向的である場合は、自己の内部の情報、すなわち知識や経験を含む記憶や、鼓動や体温などの体内感覚を知覚することを好みます。ここで、これらの情報を知覚する行為には、睡眠や瞑想、追憶等の他、反復継続的な行為が含まれます。
反復継続的な行為とは、例えば野球を趣味とした人間が野球を趣味とし続けることです。
つまり、知覚機能が内向的な人間は、知覚機能が外向的な人間が趣味とするような趣味を反復継続的に趣味とする場合があります。反対に、同じ趣味であっても、趣味の中に新たな情報が含まれる場合には知覚機能が外向的な人間を満足し続けることもあります。
そうすると、趣味の傾向などで知覚機能が内向的/外向的な人間を振り分けるには無理がありそうです。性質を抽出するとすれば…自らの予想を裏切る変化を嫌うのがJ型、ちょっと楽しさを感じるのがP型ですかね。
ただ、予想を裏切るはNiへの対応、変化はSiへの対応なので美しくないです。カオスが嫌いなのがJ型、カオスが好きなのがP型とかも曖昧ながら合ってそうですが、無理にステレオタイプを抽出するのは今回は見送りましょう。
ということで、判断機能ベースの話に戻ります。
4. 集団に溶け込むP型、融通の利くJ型
さて、P/Jが判断機能の内向/外向で変わるとすると、一つ面白い事実があります。
それは、補助機能に判断機能を持つMBTIは代替機能にも判断機能を持ち、代替機能は成長により補助機能と使い分けることができるようになる、というMBTIの構造です。
この構造をP/Jに当てはめると、判断軸を外向/内向に切り替えられるMBTIが存在することになります。下記にそのようなMBTIをまとめてみました。
例えば、ENTPは基本的に自由気ままですが、成長により共同体の空気を読んで振る舞うことができるようになります。ESFPはバカやってたお調子者が真面目にリーマンやってる、みたいな感じでしょうか。
J型では、周囲の顔色ばかり伺ってきたINFJが自分の考えを主張できるようになるとか、厳格で機械的に見えたISTJが密かにお花屋さんで花を買って帰るとかそんなんでしょうか。多分に偏見が入っていそうです。
ESTJやENTJが融通を利かせるイメージはあまりありませんが、代替機能や劣勢機能の成長具合は人によるので、この辺は多分に人によるのかもしれません。
4.おわりに
まとめると、MBTIの法則性は以下のようになります。
今回はP/Jでより純度の高いステレオタイプを抽出することができました。また他の部分でも法則から逆算してステレオタイプを抽出し、MBTIの性質を検討していきたいと思います。
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