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晩秋のインコ🦜たち


⬛︎緒言

 まず、何よりも先に、2024年10月29日にスペイン東部で発生した記録的豪雨により生じた各種の被害に苦しむ全ての方々にお見舞いを申し上げるとともに、亡くなられた方々への哀悼の意を表する。

 この豪雨は、主にバレンシア州で甚大な被害をもたらした。同州の州都バレンシアは、筆者が18年に渡西した際に訪れた街の一つであり、小さからぬ思い入れのある土地である。滞在期間は二泊三日とわずかだったが、温暖な気候と豊かな美味、そして何より、城壁に囲まれた旧市街の景観に心を奪われたものだった。初めてUEFAチャンピオンズリーグの試合を観戦したのもこの街だ。バレンシアCF(以下「バレンシア」)のホームスタジアムであるメスタージャは、施設が古いまま保たれており、さながらドルトムントのジグナル・イドゥナ・パルクのような、古き良き闘技場の空気を呈する魅力的な空間であったことは今でも鮮明に記憶している。

 インターネットを経由して流れてくる当地の状況は実に痛ましく、現地に在住している人たちの痛苦は想像に難くない。観光客として訪れ、ゆっくりと歩きながら呑気に雰囲気を味わっているときには趣の源である各所の小径も、このような災害に直面してはむしろ災禍を拡大させる凶器になってしまうのかもしれない。市民たちが力を合わせ、助け合っている光景が救いである。さらに言えば、それの一部をプロサッカークラブの選手たちや、サポーターグループなどが主体的に担っていることに、サッカーという競技が、単なる競技としての意義以上の社会的意義を有していることを実感し、深い感動を覚えている。

 言うまでもなく、生活もままならない状況下ではサッカーのことなどほんの雑事に過ぎない。この点について言えば、レアル・マドリーを率いるカルロ・アンチェロッティ監督のコメントが正鵠を射ていると言えるだろう。プリメーラ=1部リーグに所属するクラブのうち、バレンシアおよびビジャレアルの試合は、当然ながら延期となっている。

⬛︎「三歩進んで二歩下がる」を地で行くRCDE

 さて、筆者がサポートするRCDエスパニョール(以下"RCDE")は、11月8~11日に行われる第13節に、このバレンシアとのホームゲームを予定していた。延期分の試合は12月12日(水)に行われることが既に公式発表されている。この延期は、RCDEにとっては相次ぐ負傷離脱者(CBマラシュ・クンブラ、同フェルナンド・カレロ、CMFポル・ロサーノ、同ホセ・グラヘラ)の回復の時間を確保できる点でメリットでもあるが、最下位につけるバレンシアが、RCDEにとって貴重な、いい勝負をできる可能性のある相手である点を考慮すればネガティブな影響も持ちうる。RCDEは、10~12節の3試合を綺麗に3連敗で終えているのだ。

 この3連敗は、RCDEにとり「三歩進んで二歩下がる」という種類の経験だった。筆者は、前回のテキストで、マノロ・ゴンサレス監督が、堅守からのロングカウンター戦法からの脱却を図っていることに言及した。いつかは必ず向き合うことになる課題に早期に取り組んでいる彼のその姿勢を「誠実」であると評しもした。チームは現にマジョルカ戦で胸のすく試合内容を演じ、実際に勝利という成果も出した。続く3試合は、マジョルカ戦までの積み上げが、特に個人能力においてより高いクオリティを有する相手に通用するか否かを確認する機会と位置付けることができたが、結果はものの見事に返り討ちである。

 まず、4失点を喫したアトレティックとのアウェイゲーム。難攻不落の要塞であるサン・マメスでの試合だけに、序盤はミドルプレスによる慎重な入りだったRCDEだが、徐々にプレッシングの初手を定めるCFのベリスが大胆な追い込みを始めていく。それ自体はよいのだが、その結果ライン間に生じたスペースを使って攻め込まれ、与えたCKからの失点は、どうしても、与えなくてもよい失点に見えた。かつてRCDEを率いた名将エルネスト・バルベルデに率いられ、各選手が高いアスリート能力を有するバスクの雄は、わずかなスペースでも前を向けば加速してボールを前進させられる。そのわずかなスペースに、インサイドキックで鋭いパスを繰り出すこともできる。1失点を喫して以降、どうしてもプレッシングの起点を高くしなければならなくなったRCDEは、アトレティックにとっては容易に御することのできる相手だったろう。

 続くホームでのセビージャ戦でも、起きていた現象は概ねアトレティック戦でのそれと同じである。ただ、敵にドディ・ルケバキオという、強力な攻撃の牽引役がいた点が相違していた。表記上のポジションこそ右ウィングだが、左利きであることから精力的に内側にポジショニングして中央を突くカウンターの先鋒になりつつ、それでいて、純粋なウィンガーとしての突破力にも傑出している。ボールを自分の身体の中央にしっかり置くことができるので、縦突破を挑むのか、中に切れ込んでくるのか、の予測の余地を守備者に与えない彼は終始脅威であり続けた。ただ、組織として、どの位置からも満遍なくボールを運べるアトレティックと、ルケバキオの強烈さに牽引されているセビージャの違いは、そのまま、順位表上の立ち位置に反映されていると言えるかもしれない(本稿執筆時点で前者が6位、後者が13位)。

 ハイプレスを敢行することにより、なし崩し的にマンツーマンでの対応を余儀なくされるCB、および居残っていたセントラルMFの負荷は大きい。アレックス・クラールをハイプレス要員として前線に配置し、ロサーノとグラヘラの一方が残ってクンブラやレアンドロ・カブレラとリスクヘッジに勤しむ後衛では、この点での上位陣との個々の能力差が露呈している感も否めない。クンブラについては、辛うじてリースの中でも標準レベルの対応能力を有していると見えるが、スピードの衰えたカブレラと、MFの2名は少し厳しい。尤も、後者の点については、もとより分かっていたことではある。

 では、ハイプレスを奏功させるしかないということになるが、ボールを引っ掛けられる機会自体は、実はあるのだ。特に、クラールをベリスorシェディラの隣に飛び出させることで、パスコースの限定そのものは奏功している。しかし、フィニッシュの局面で妨害をしてくる敵を上回るための具体的な手段に乏しい。特に、最も安定して回数を稼ぐことのできるセンタリング供給という工程において、CFが競り勝てないまでも二の矢・三の矢でどうするか?が見えない点は問題だろう。

 組織で培ってきた強みが表現される。それにより戦えるステージが一段上になる。しかし、そのステージに既に立っている敵に対しては、なかなかその強みが通用せず、そのステージで戦うための次なる課題が見えてくる。それはポジティブなことでもあるが、産みの苦しみが鈍く、何度も続くのは観戦者としてはなかなかハードな経験だ。マジョルカ戦での快哉は忘れられ、順位表上の立ち位置も下がる。厳密には「三歩進」んではいないのだが、この、次なるステージでの苦しみは、心情的には「三歩進んで二歩下がる」の状態である。

⬛︎「幸せな結婚」をしたバルセロナの爆走

 アトレティックに対してはともかく、ホーム戦であったセビージャ戦ではなんとしてもポイントが欲しかった。その理由は、言うまでもなく、その次の相手がバルセロナだったからだ。

 ハンス・ディーター・フリックが監督の任に就いて以降、脅威的なペースで勝点を稼いでいるバルセロナの戦い方については、既に多数の識者や、市井のバルセロナファンたちが分析を行なっているため、本稿では詳細なコメントは避け、簡潔な印象のみを語ることにする。筆者が、かつてRCDEが本拠地としたエスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニスで、そのRCDEを粉砕したバルセロナについて抱いた印象は、一言で述べれば「幸せな結婚」というものだ。

 「結婚」しているのは、とにかく明確な指針を欲している状態、言ってみれば「乾いたスポンジ」状態だった選手たちと、とにかくゴールに向かって早く向かうという自信の理想像を具現化するツールとして、精緻なボール扱いの技術を有する選手たちを得た指揮官だ。クラブ上層部にどの程度の計算があったかはわかりかねるが、結果的に、彼らの出会いは双方にとって幸福だったのではないだろうか。付記するならば、フリックのかつての職場であるドイツの盟主には、バルセロナなら当たり前に抱えるタイプの選手はいなかった。ヨズア・キミッヒは初手のパス出し屋というよりは、その次のフェイズを整理することに長ける交通整理の職人であり、レオン・ゴレツカはボックス・トゥ・ボックス型。トーマス・ミュラーはゴール前で彼にしか見えない場所を見つける天才型のセカンドストライカーではあるが、狭いライン間を攻略することに最適なタイプではない。

 さて、上記の「結婚」によってとにかく上り調子にあり、幸せいっぱいのハネムーンの最中であるバルセロナに勝つことは、当然、RCDEにとって現実的な目標ではない。RCDEはミドル〜ローブロックで低い位置からのロングカウンターを狙う、という従来の手法に回帰した。これ自体は全くもって妥当な戦略だ。しかし、具体的な戦術運用では重大なエラーがあった。ハビ・プアドを最前線に置き、ジョフレ・カレーラスが左、アルバロ・テヘロが右に入る。苦しかったのは、国王杯でロサーノも負傷離脱した中盤の中央だった。クラールの左隣にアルバロ・アグアド、アンカーにはBチーム所属のラフェル・バウサ。この、4−1−4-1の運用が、想定通りにならなかった。

 ペドリとマルク・カサドが、パウ・クバルシとイニゴ・マルティネスという2名のCBの前方に立ち、4人で初手のパス供給ユニットが組まれるバルセロナに対して、このゾーンでの人数比を気にするよりも、縦パスが入ってくるという前提で、その縦パスの受け手に対しての圧を強めるという策自体は理に適う。RCDEは、"4"の各員を絞らせることと、リスクヘッジとしてさらに1名をその後方に配して中央の密度を高めることによって、サイドへのボールの誘導、またはライン間でのインサイドMFのプレスバックによるボール奪取を狙っていたはずだ。

 ところが、実際に起きたのは、前方の"4"、特にインサイドMFのタスクの異常な複雑化だった。もとより「人」でなく「スペース」を管理する指向性を持つゴンサレス監督のRCDEは、4-1-4-1を、"4"の一角、特にクラールが、敵のセントラルMFへのパスコースを切りながらCBへアプローチするように積極的に縦スライドすることで4−4−2に変形する可変システムとして運用してきた。しかし、クラールとアグアドが、指示通りに低い位置に構え、ペドリおよびカサドを視野に入れていると、同サイドのCBがすかさず持ち運んでくる。これがクラールorアグアドに迷いを生じさせた。慌ててCBに対して縦スライドすれば、その背後をペドリorカサドに使われてしまう。

 ボールサイドに寄せる仕事をプアドに一任すること、あるいは、ウィングの2名を絞らせて、インサイドMFの背後のスペースを埋めさせることも一案だったと思われるが、このあたりがなかなか決まらなかった。カウンターに出るための体力を残しておく必要もあったがゆえの妥協の産物だったのか、プアドは初手のみ圧をかけるのみだった。結果的に、インサイドMFに過剰なタスクが課されることになった点は、ゴンサレス監督らしからぬ、純粋な運用上のミスだったと言えよう。前半で喫した3失点は、いずれも、上記の初手パス供給ユニットを後方で自由にしたことに起因するものだ。

 尤も、後半開始時点から明確な4-4-2に布陣を切り替え、CBと同サイドのセントラルMF間に2トップを立たせるとともに、4−4の間隔をより狭め、ペドリorカサドという「人」に引きずられすぎず、ボールの位置とその周囲の状況のみを気にする色合いをより強める方針に転換することで、バルセロナのボール回しを少しずつ外回りにさせることに成功した修正の的確さは、ゴンサレス監督の面目躍如だろう。2トップは第1ラインとしてCBからのパスコースから中央を除外することに専心、MFラインは第2ラインとして横スライドを主に担う。DFラインはMFラインとの距離を一定に維持して「ライン間」そのものを生じさせないようにする。

 配置バランスを遵守し、その中でスピードを上げていく手法を採るバルセロナの選手たちは、アバンギャルドなポジション移動を行わない。フリック監督がフレンキー・デ・ヨンクを投入したのは、カサドのプレータイムの管理という目的に加え、規律を取り戻したRCDEにとっての「バグ」としての作用を期待したがゆえだろうが、「人」を気にしないRCDEはこれに惑わされない。ボールをサイドで循環させることで、破滅的だった試合内容を小康させていった。

 前半で喫した3点のリードは致命的で、すっかりバルセロナの御家芸となったハイライン操舵も相当なストレスだったはずだ。しかし、それでも選手たちは懸命に、できることを示していった。60分前に投入されたシェディラが例によって的確な立ち位置でプレッシングの効力を維持したうえで、ときにパワフルな仕掛けとポストワークを披露したこと。バウサに替わった同じくBチーム所属のカナダ人、ジャスティン・スミスが向こう見ずなプレイをすることなく、ポジショニングの規律を見失わなかっこと。これは、ビジャレアル戦以来の出場となったナジ・ユニヴァルも同様で、さらに彼は個人でボールを失わずにドリブルで前進を助けられることを少しではあるが示して見せた。バルセロナが省エネモードに入ったという印象も否めなかったものの、負傷者が続出する中でのベストモードは示せたのではなかろうか。

⬛︎勝負の年末。6試合で3勝できるか

 3試合で、明確に格上の相手と対峙し、大方の予想通りに苦戦して実際に3敗。10月のAマッチウィーク前の5試合と比較して戦術面での新たな発見(前段に記載したバルセロナ戦での後半の持ち直しは、マイナスをゼロに戻したという性質のものだ)はなく、負傷者も続出し、チームは明確に苦境に直面している。U-NEXTによる配信で解説を担当されたのは、第6節のマドリー戦でも担当だった林陵平氏であったが、マドリー戦の際の高い評価からは、少しばかりトーンが変わっていた。

 さらに、この試合ののち、クラブが追加で1600万€の損失を抱えていることが一部のローカルメディアで記事になってもいる。この媒体による他の記事では、RCDEの抱える損失が非常に複雑であることが明らかにされており、経営問題の根深さを感じさせる。

 カレーラスの2029年までの契約延長以外に、クラブを取り巻く状況にポジティブなニュースは少ない。今期で契約が満了するチームの象徴・プアドが彼に続いてくれることを願ってやまないが、聞こえてきたのはむしろ同じくアカデミー出身の俊英であるモロッコ人SBオマル・エル・ヒラリへのイングランドからの関心である。彼の潜在能力が、現状のRCDEに納まる器でないことは重々承知とは言え、順位表上も苦境にあるとなかなか前向きには受け止められない種類のニュースだ。

 それでも、リーグは続き、チームは動いていく。今週末に開催される第14節から第18節までのリーグ5試合に加え、延期された前述の第13節バレンシア戦に、国王杯の1試合からなる実に7試合を、チームは消化する。多くの相手はリーグ戦の順位表上ではボトムハーフに位置しており、言わば毎試合が直接対決のようなものだ。19試合で19以上に勝点を積み上げるためには少なくとも3勝が必要。月並みな言い方だが、総力を結集して臨む必要がある。

 3連敗を喫したとは言え、前段で記載した戦術面の規律の水準は、特に拮抗した力関係にある敵との対戦に際しては強みになるはずだ。そして、これまた前述したように、負傷者が続出した結果として、苦肉の策ながら起用された選手たちの力も、今後はチームに組み込まれていくことが望ましい。

 特に気になるのは、英語の教科書に出てきそうな名前ながら、一度見たら忘れられない驚異の目力を持つカナダ人、ジャスティン・スミスだ。

 "Transfermarkt"における市場評価額がBチームで最大でありながら、国王杯の試合には登録すらされていなかった。それでいて、リーグ戦のバルセロナ戦でいきなりデビューしたという事実は、彼の高い資質を保証する要素と言えるかもしれない。パリSGおよびニースと、育成に定評のあるクラブを渡り歩いてきたという経歴も、何となくだが、それを裏付けてくれてはいる。実際に、無難に試合に入ってみせ、悪目立ちしなかった。4−4−2の二列目としての基本的な役割を遵守し、CBの前から離れなかった。ゴンサレス監督の敷く戦術のワンピースとして機能し、そのうえで、一歩の大きさによる稼働範囲の広さという特徴も見せていた。189cmという身長でCBも兼任できるというプロフィールにも納得の出来だった。

 RCDEにとっての不幸は、なまじカタルーニャではバルセロナに次ぐ地位を得ているだけに、アカデミーにも相応のクオリティの選手が集まる(たとえば、先日の試合で無慈悲にRCDEを屠ったダニ・オルモがそうだ)にもかかわらず、肝心のトップチームは年々弱体化し、リーグの中でも弱者に位置づけられていることだ。そのようなチームにあって、テクニカルなプレイメーカーは必要性が低い。それこそバウサがそのクチで、必要なのはむしろスミスのようなワーカータイプなのだ。全体的にボール保持を重視する傾向が強いスペインという国にあって、この種の選手はなかなか育ってこないから、多くクラブは外国人登用によりそれを補っている。RCDEとプリメーラ残留を争うクラブは、尚のことその傾向が強い。スミスも、その系譜に連なる存在なのかもしれない。

 また、ナジ・ウニュバルは、アヤックス出身という経歴が想起させる「正統派」のイメージをよい意味で裏切ってくれた。アムステルダムのベッドタウンであるザーンダム出身のトルコU-21代表選手が感じさせるのはむしろストリートの薫り、路地裏で培われた無頼さだ。スプリントの速さこそないものの、ボデイフェイントを駆使して敵を手玉に取る様は爽快で、それでいてゴンサレス監督が求めるポジショニングの規律もしっかりと守れていた。まずは内側に絞った位置に戻り、そこから外に出ていく。おそらくは言葉の問題も抱えているのだろうが、徐々にフィットしてきた印象だ。左に配置すると威力が半減するカレーラスとは異なるタイプである彼を左ウィングに配置するのは、有効なオプションになるはずだ。

 試合の無かった13節、ラス・パルマスがラージョに勝利したことにより、RCDEは降格圏の18位に転落した。ラス・パルマスを率いるのは、ルイス・カリオンからその座を引き継いだディエゴ・マルティネス。そう、2期前のRCDEの指揮官だ。RCDEを率いていたときと同じように、非保持での規律を作り込めておらず、それでいて前線の選手の特徴で何故か勝ち切るチームに上回られているという事実に、気分の悪さを禁じ得ない。願わくば、24年の最終戦であるアウェイでのラス・パルマス戦を勝利したい。そして、クリスマス休暇をカナリア諸島で過ごせる幸運なペリコたちに、より多くの幸福を味わってもらいたい。

 3連敗は確かに痛かった。それでも、どんな試合にも小さな光明は必ずある。小さな切っ掛けを掴んで離さず、次の試合に向かう足掛かりにする。バルセロナでも、マドリーでもないRCDEが勝つためには、そうするしかない。ローカルライバルに敗れたとて、勝点がマイナスになるわけではない。彼らには彼らの戦うステージがあり、そこは我々にとってのステージではないというだけだ。ミッションは、6試合で、石にかじりついてでも3勝を挙げ、勝点を19以上に伸ばすこと。厳かな空気に包まれるクリスマスにあって、勇敢に、獰猛に、敵から勝点を奪いにいく姿に期待したい。

 

 


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