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私が克服した統合失調症|社会復帰のための回復メソッド
はじめまして、小川寧門です。
私は19歳のときに統合失調症を発病しました。
それでも何年かの闘病生活を経て、この病気を克服することができました。
回復後に10年以上の就労達成
29歳のとき職場で出会った女性と結婚
35歳のとき念願のマイカーを購入
あらためてお伝えしますが、私は元患者です。現在、統合失調症で苦しんでいるたくさんの患者さんと同じように、この病気の苦しさを知っています。
医療関係者の方からは「もともと症状が軽かった」と言われることもありますが、そんなことはないと思います。隔離部屋に置かれ、たくさんの友達から絶交されて、病院が厳戒態勢を敷くほどの患者だった私です。とても軽症とは言えないでしょう。
それでも、この記事で紹介する回復メソッドを実践し、私はこの病気を克服することができたと実感しています。
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■統合失調症はきっと治る
まず「治る」と強く信じてください。すべてはそこからはじまります。世間のデータやまわりの意見に振り回されてはいけません。「統合失調症は不治の病」なんて、いったい誰が決めたのでしょうか?
発症のきっかけは誰にでも起こりうるものです。統合失調症は、決して他人事な病気ではありません。しかし、かかってしまったら治せばいいのです。病院で扱っている病気なら、治せないことはないはずです。事実、今私は元気いっぱいです。
■この記事の内容
統合失調症を治すためには「適切な医療ケア」と「自己努力」が必要となります。この記事ではまず私の過去をお伝えし、その後「医療」「身体」「精神」の3つから回復へ向かうアプローチ法をご紹介していきます。
また、克服後の私が統合失調症を振り返って思うこと、記事の最後には当事者やご家族の方から直接寄せられたQandAをご紹介します。
■この記事の特徴
「ひとりでも多くの患者さんとご家族に、自分の回復メソッドをお届けしたい」と思い、今回執筆を決意しました。私の治療法を自分だけの秘め事にしたくはなかったからです。
医師ではなく元患者による治療マニュアル、それがこの記事の特徴です。
まず、なにかをはじめる前に、当事者とご家族との間で正しい考え方を共有することが大切だと思います。この記事にはそんな考え方を提唱する目的もあります。
この際「なぜ自分は治ったのか?」を包み隠さず発表します。医師や医療関係者ではない「元患者」が書く回復メソッドだから、ときに厳しく思われる部分があるはずです。ただ、みなさんに統合失調症を治してもらいたいがゆえ、厳しい言い方になるのも仕方がないと思っています。
■統合失調症に関わるすべての方に向けて
当事者のみなさんは、ぜひご家族の方にもこの記事を勧めてみてください。もしくはご家族の方から「こんな人もいるんだよ」と、当事者の方にこの記事を勧めてみてもいいでしょう。
できれば一緒に読んで、記事内容について討論してほしいです。この記事を完全なものにするのは読者のみなさんの力だと私は信じています。
十人いれば十通りの治し方があるもの。この記事をヒントに、自分自身の回復メソッドを確立させてください。そして、できればそのメソッドを公表してほしいです。「統合失調症は治る病気である」ことを、全員で証明しましょう。
私が統合失調症を克服した経緯
ついてまわる「生きづらさ」
■予防できない統合失調症
統合失調症の予防はほとんど不可能です。なぜなら、誰もがふとしたきっかけで陥ってしまう病気だからです。
もしくは、私もそうでしたが、体質的に統合失調症になりやすいケースもあります。
統合失調症はほかの病気と違い、手術で治すことができません。また、治っているかいないかの線引きが非常に難しい病気です。
命にかかわることはありませんが、回復に至るまでのプロセスがあまりにも複雑で、当事者の方は長年苦しい思いをすることがあります。
脳がバランスを崩す病気ですので「自分自身がなにを考えているか」も説明できなくなります。会話も考え方も支離滅裂になり、深い倦怠感に悩まされます。
しかし、心に刻まれた思考パターンを手放すと、徐々に回復に向かっていきます。
「ああ、自分は今、怒っているな」などと、自分の感情を対象化してみることが大切です。ただ、病気が進行してしまうとそれも難しいことです。
この記事ではまず私の過去をお伝えします。私がいかに統合失調症に侵され、またいかにそれを克服していったのかを時系列順に並べました。「こうすればよかった」といったちょっとした考察も随時記載させていただきます。
決して模範的な患者とは言えない私ですが、読んでみてなにか治療のヒントを見つけていただければと思います。
■幼い頃に抱いていた「心の闇」
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