ゲームは積むもの(後編)

前・中・後編にわたって紹介してきた美少女ゲーム特集も今回で完結である。プレイしたのが大昔のものばかりなので思い出すのが大変で疲れました…

④CROSS✝CHANNEL(FlyingShine)
美少女ゲーム業界が産み落とした最高傑作の1つとも言える作品。映画・小説・ゲーム等で世界中に数多溢れる『ループもの』の中でも僕がNo.1だと思っているのがこの『CROSS✝CHANNEL』である。もはや国宝だ。シナリオライターはアニメ『人類は衰退しました』やゲーム『Rewrite(KEY)』のシナリオライターである田中ロミオ氏。僕が最も尊敬する男の一人である。
SF、サスペンス、ホラーの骨太な要素を備え、誰にも予想がつかないであろうストーリーが展開されていく。その中に恋愛、友情、ギャグが散りばめられていて『美少女ゲーム』らしさをしっかりと保っているところも素晴らしい。女性キャラクターは可愛いし、何より男性キャラクターが最高なのだ。主人公の3人の友人(全員変人)を演じるのは、山口勝平氏、子安武人氏、堀川りょう氏なのである。頭おかしいでしょ…

何を書いてもネタバレになりそうなので、あらすじは書かない。難解な部分も多々あるストーリーだが、考察サイトも山ほどあるので、まずはプレイしてクリア後にわからないところを考察サイトで補完するのがオススメである。クリア後の感動、余韻、そして脱力感はかつて味わったことがないレベルであることを約束する。ちなみにこのゲームのシナリオをコピペして60%くらい劣化させた作品が某小説大賞を受賞してしまい、当時盗作騒ぎで話題になったことすらもこの作品の偉大さを物語っている。そりゃそうよ、こんなストーリー普通思いつかんもん。

ED曲『CROSSING』も歴史に残る名曲だ。作詞は田中ロミオ氏であるが、この約4分間の歌詞にこの作品で伝えかったことが詰まっているのではないだろうか。転調後のラストサビの「世界と自身とを交差させる 言葉伝えるためのチャンネル」という名フレーズは僕の心に長年刻まれている。


⑤装甲悪鬼村正(ニトロプラス)
ニトロプラス創立10周年記念作品にして、集大成とも言うべき傑作。シナリオライターは奈良原一鉄氏。虚淵玄氏抜きでも最高傑作とも評されるものを生み出せるニトロプラスの力を証明して見せた作品だ。どんなゲームなのか簡単に説明すると、

日本刀+ロボット+歴史改変SF+ダークヒーロー+妹=ニトロプラス(にっこり)

男の子だったらみんな大好きなやつである。そしてとにかく無慈悲だ。何の救いもない。だからこそ何年経っても何十年経っても忘れられない物語となったのだろう。延々描かれる日本刀での激しいバトルシーンは音楽とも相まって臨場感抜群でハラハラします。描写が生々しくて身体痛くなるし。もう美少女関係ないじゃん!(命のとりあいする相手が美少女だったりします)

なお、主題歌は現GALNERYUSのVo.であり、ミリオンセラーアーティストでもある小野正利氏である。過去にもニトロプラス作品の楽曲に参加し大きなインパクトを残している。相変わらずの日本有数のハイトーンボイスだ。そしてこの方は15年以上前の僕のボイトレの先生だったりする(マジで)


やっと書き終わりました…でも書いててまたゲームやりたくなっちゃいました。最近の美少女ゲームには全く手を出してないんですが、評判良いのも多いし、再開してみようかな。皆さんもぜひ魅惑の美少女ゲーム界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか!

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