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誰でも使える交渉術! 『日常生活で使えるアクティブリスニング』

さて今回は、『アクティブリスニング』について話してみたいと思います。
アクティブリスニング、積極的傾聴とも言われますが、これを日常生活に活かすことで、家族や友人、パートナーとのコミュニケーションが大幅に改善され、信頼関係が深まります。これは、単に「話を聞く」だけでなく、相手の気持ちや考えを深く理解し、共感を示すことがポイントです。日常生活においてアクティブリスニングを活用する場面と、その具体的な方法について、早速、見ていきましょう!

< アクティブリスニングの具体的なステップ >

  1. 相槌やアイコンタクトを取る 頭を軽くうなずいたり、「そうなんだね」「なるほど」といった相槌を打つことで、相手に「話を聞いている」ことを伝えます。特に友人やパートナーとの会話でこれを意識すると、安心感や信頼感が生まれ、自然と心を開きやすくなります。

  2. リフレーズ(言い換え)する 相手が話した内容を自分の言葉で繰り返すことで、相手が言いたいことを理解していることを示します。たとえば、「今日は仕事で大変だった」という話には「仕事でいろいろあったんだね、どんなことがあったの?」と尋ねると、相手が安心してもっと話をしてくれることが多いです。

  3. 共感を示す 相手の気持ちを理解しようとする姿勢も大切です。「それは大変だったね」「私も同じような経験があるからわかるよ」などと共感の意を示すと、相手は安心して自分を開示しやすくなります。たとえば、家族や友人が何かに悩んでいるとき、共感を示すことで、相手の孤独感や不安が和らぐ効果があります。

  4. 質問して話を広げる 「それでどうしたの?」「それについてどう思った?」といったオープンクエスチョンを使って話を深めることで、相手がより自由に考えを表現できる場を作ります。たとえば、子供やパートナーが何か話しているとき、適切な質問を通して話題を広げていくことで、関係性がより親密になります。

< アクティブリスニングを使うと、どんな良いことがあるのか? >

  • 信頼関係が深まる
    家族や友人が自分を大切に扱われていると感じると、より安心して話をしてくれるようになります。これにより、長期的な関係の中で信頼が築かれます。

  • 誤解が減り、対立が減る
    相手の意図や感情をしっかりと理解することで、誤解やすれ違いが少なくなります。たとえば、意見が対立する場面でも、相手の言い分を尊重しながら聞くことで、冷静な話し合いが可能になります。

  • 相手の感情を尊重することで心のケアができる
    誰かが悩みやストレスを抱えているときに、ただ「話を聞いてくれる」人の存在が心の支えになります。友人やパートナーが辛いときに話をしっかりと聞くことで、精神的なケアをすることができます。

次の母と息子の会話を例に、実際の場面を体験してみましょう。

高校1年の息子は、部活で悩みがあるようですが..

息子:「最近、部活でどうもやる気が出なくてさ…。なんか、みんなのほうが上手だし、自分だけうまくいってない気がするんだよね。」

:「そうなのね、周りと比べて自分が劣ってるように感じるのね?」(リフレーズ)

息子:「うん…。やってもやっても上手くならないし、試合でもいいところを見せられなくてさ。もう、どうしたらいいかわからない。」

:「それはつらいわね。頑張っているのに成果が出ないと、余計に落ち込んでしまうよね。」(共感)

息子:「そうなんだよ。しかも、みんなは普通にやってるのに、俺だけ練習でもミスばっかりでさ…本当に情けなくなる。」

:「周りがうまくやっているように見えると、自分がもっと情けなく感じちゃうのね。」(リフレーズ&感情を反映)

息子:「そう…。毎日練習してるのに、なんで上手くならないんだろうって。正直、やめたいくらい。」

:「やめたいとまで思うほど、悔しい気持ちになってるのね。」(感情を反映)

息子:「うん…。でも、続けたい気持ちもあるんだ。諦めたくはないんだけど、自信がなくてさ。」

:「自信がなくなってきても、まだ続けたい気持ちが少し残っているんだね。それがあるのは素晴らしいことよ。」(肯定的なリフレーズ)

息子:「でもさ、自信なんてどうやってつけたらいいのか分からないし、今のままじゃ何も変わらない気がして…。」

:「何も変わらないんじゃないかって不安に感じているのね。でも、少しでも変わる方法があるなら試してみたいとも思ってるのかしら?」(未来志向の質問)

息子:「うーん、たしかに…小さなことでも何か変われば、気持ちが楽になるかも。」

:「それなら、たとえば今の練習メニューに少し工夫を加えてみるとか、コーチに相談してアドバイスをもらってみるのもいいかもね。」(提案)

息子:「そうだね…確かに、コーチに相談するのは考えてなかったな。ちょっと話してみるか。」

:「そうしてみるといいわね。何かあったらまた教えてね、あなたのこと応援してるから。」(サポートを約束)

さて、どうだったでしょうか?
普通の会話のようですが、会話の中に『共感』や『リスレーズ』が巧みに入っていますね。
 息子の気持ちをリフレーズし、悩みや不安を受け止めています。また、息子の内面にある「やめたくない」という意欲を引き出し、自分で考える力を促すような質問をしています。寄り添いながらも、自分で答えを見つけられるようにサポートし、安心感を提供しています。
 それと、息子から話を切り出していることから、良い関係づくりができているのでしょうね。仮にそれがない場合でも、良い関係づくりのために「アクティブリスニング=積極的傾聴」は最適な入口になるはずです。最初は違和感があるかもしれませんが、良い変化は必ず起こってくるものです。


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