企業がクラウドファンディングや応援消費を活用して資金調達する、ということ
NegiPANです。
今回もタイムリーに興味を持っているジャンルのテーマだったため、日経COMEMOさんの企画に乗っかって書いてみます。
#日経COMEMO #そのお金どう使いますか
◆社会を動かす消費、クラウドファンディングを経験してみた
私がクラウドファンディング初体験をしたのは、今年の6月ごろ、コロナ渦で「夏用の布マスクを作る」という企画でした。
マスクがなかなか手に入らない状況下で、少しずつ布マスクも一般的になりつつある中、どうせ同じマスクを買うのであれば、コロナ渦で売り上げが落ち込む中、なんとか頑張って売り上げを伸ばそうとしている企業を見付けて応援してみよう!と思ったことがきっかけです。
個人的には、クラウドファンディングに対して、少しふるさと納税にも近いような感覚を持っています。
同じ納税するなら、どこかの市区町村を支援してみる。
所得税の還付、住民税の控除に加え、その自治体からの返礼品と言うリターンも得ることができる。
このように、
・支援することで社会貢献欲を満たせる
・返礼品など、リターンを得られる満足感が得られる
と言った点が、ふるさと納税とクラウドファンディングの共通点なのかなぁとなんとなく感じています。
・・・話をクラウドファンディングに戻します。
探してみると、複数の企業やメーカーが夏用の布マスク制作のため、クラウドファンディングを実施していました。
最終的に、その中でも自分好みの2つの商品を「応援購入」。
(この記事を書いていて気が付いたのですが、結局応援して満足してしまい、2つの商品は実際に着用せず、予備として保管したままになっていました)
クラウドファンディングの情報を見るだけでなく、購入したことで、実際の支援がどのような形で企業に集まり、どのような結果に繋がっていくのか・・・?などを活動レポートなどから体感し、その仕組みを理解することができたと感じています。
◆自社でもクラウドファンディングを検討してみて、気付いたこと
そのような経験もあって、実は自社でもクラウドファンディングで資金調達にチャレンジできないか?と検討中です。
個人的には
「事業やサービスへの熱い想いを伝えて、多くの人の共感が得られるのか」
この辺りがポイントになってくるのかな、と勝手に思っていました。
ところが、社内で検討を進めていく中で、クラウドファンディングについて支援するだけでは見えてこなかった課題が見えてきます。
それは、
・やるべきか最終判断する経営層(年齢層高め)は、まだまだクラウドファンディングについての理解が浅い
・自社の事業に関する資金を社内で賄えない、というマイナスな印象を持たれてしまうリスクもある
という2点です。
また、クラウドファンディングを成功させるためには、他人任せにせず、SNSなどで自分たちで広報活動に全力を注ぐことが大切になってくる。
・・・ここも、盲点だった部分でした。
なんとなく、きちんと共感を得られるような文章を書いてクラウドファンディングをはじめれば、勝手に(と言っては少し語弊がありますが・・・)支援が集まっていくような気がしていたんです。
そんな私が、実際にリサーチをはじめて、耳にして驚いたのは「クラウドファンディング、3分の1の法則」なるもの。
それは、クラウドファンディングを支援してくれる人の内訳は、
・最初の3分の1は、直接の知り合いなど、知人
・次の3分の1は、直接知り合いからの拡散で知ってくれた、知り合いの知り合い
・そして、最後の3分の1でようやく全く自分たちのことを知らない人
このようになる、といった法則です。
◆クラウドファンディング、見ているだけど実際にやるとでは、見えてくる景色がまるで違う
約3分の2は、自分から顔や名前が分かるレベルの方からの支援になる。
そう考えた時に、今までのクラウドファンディングに持っていた印象がガラリと変わりました。
顔や名前も知らない、第三者からの支援として集まったお金とは、たとえ同じお金であったとしてもなんとなく意味合いや重みが変わってくるような気がしたからです。
(本来は、そこに違いがあってはいけないとは思いますが・・・)
新たな資金調達のカタチとして注目されているクラウドファンディング。
色々な意味で奥が深いなぁと感じました。
この「クラウドファンディング、3分の1の法則」を事前に知っているかいないかで、もしかしたらクラウドファンディングを実施する側の人の捉え方も変わってくるのかもしれません。
そして、クラウドファンディングの計画の内容にも、少し影響があるのかな、と感じました。