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サッスオーロvsインテルから考える前半終わりの時間の使い方

先日、イタリア・セリエAのサッスオーロvsインテルの試合を見ました。

サッスオーロの鋭いプレスと、インテルの選手交代による戦術変更の策がぶつかり合うとても見応えのある試合でした。ぜひDAZNで見てください。

話は変わりますが、サッカーで一番失点したくない嫌な時間帯はどこでしょうか。いくつか思い浮かぶと思いますが、どれか一つに絞ろうとすると迷うかもしれません。

選手や監督目線でどうかわかりませんが、僕が一番嫌なのは「前半終了間際の失点」です。

特に1点差でリードしている場面や同点の場面に、あと少しでハーフタイムだというのに失点してしまったら思わずため息がもれます。ハーフタイムまでそのまま失点のショックを引きずってしまうような気がします。

選手や監督からすると、ハーフタイムで切り替えがきくからと思う方もいるかもしれません。しかし、サポ目線では「せっかく無事に前半が終わりそうだったのに……」「どうしてきっちり前半を締めれないんだろう」という気持ちになります。

話をサッスオーロvsインテルに戻します。この試合は1-0でサッスオーロがリードした状況で前半が終わろうとしていました。

その時間帯でサッスオーロの選手たちはゆっくりと自陣でボールを回しながら相手の隙をうかがうというプレーを選択しました。ボールをしっかり保持しようとしたのです。

サッスオーロの安全かつ的確なパス回しにインテルの選手はなかなかボールを取りにいけません。そうしているうちに1-0のスコアのまま前半が終了していました。

僕はサッスオーロのこの一連のプレーをすごくいいと思いました。失点したら嫌な時間帯、リードしている状態なので攻め急がなないプレーを選択する。実に理にかなっています。

後半の終わりで時間を稼ぐために攻め急がないことはどこの国でもあります。前半の終わりで攻め急がないプレーを選択するのは、コンサドーレをはじめJリーグではあまり見ない気がしました。逆に前半終わりに攻め急いだり、集中を切らしたプレーをして、失点するケースを見ます。

多くの人からすれば、ずっと攻め続けているチームの方が端から見ていて面白いのかもしれません。しかし僕はサッスオーロの賢い選択にサッカーの基本を見たような気がして面白かったです。

サッカーは90分間をいかにマネジメントして、最後にスコアで相手を上回るを勝負するスポーツです。刻一刻と状況が変わる中で同じプレーを選択し続けるのはあまり賢い選択とはいえません。

最終的に負けてしまいましたが、前半終わりのサッスオーロの時間の使い方にはしっかりと90分間のマネジメントを大切している姿勢を感じました。