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時代が終わり、時代がはじまる―2024年12月の北海道コンサドーレ札幌

 2024年12月のコンサドーレを振り返る記事だ。具体的には僕がコンサに関してXでつぶやいた内容を少し編集してまとめている。誰かの振り返りのお供になれば幸いだ。

※今回に関しては、11/30のJ2降格決定の内容も含めた振り返りになる。


1.今月の結果


【J1リーグ】
12/1 vsサンフレッチェ広島(A)×1-5
12/8 vs柏レイソル(H)○1-0
→19位:9勝10分19敗、勝ち点37、得失点差-23

2.J2降格が決まって


 心の中でずーっと前から覚悟はしてたけどくやしい。くやしい。他力で決まったのも含めてくやしい。「自力で奇跡を勝ち取れる」位置をキープし続けられなかったことに尽きるのかもしれない。自力でなんとかできないとさすがにサッカーの神様も助けられないよね。

 降格もJ2もはじめてのコンササポは相当しんどかろうな。もう僕に気持ちは想像できないけど。がんばろ。がんばろ。

 ピッチ外で仲良しなのはもう充分すぎるくらい分かったので、今季残り2試合と来季以降は「ピッチ内で仲良し」のコンサドーレを見続けたいですな。

 愛するクラブに砂かけて去るくらい嫌いになるまで応援がんばるなら、さっさと一時撤退してくれと思っている。だから「降格しても応援しよう」という言葉に耳を傾けなくていい。耐えられないと思ったら火種が絶える前に一度去ろう。きみの承認欲求を満たすためだけのお気持ち表明をする前にさ。

 コンサの社長にふさわしい適役がいないという判断なのは分かるけど、編成と経営のトップの兼務「しかない」という判断にならざる得ない組織作りの方針がそもそも誤りなのではという発想があってもいいよな。

 契約満了の決断が「次期監督の構想が尊重されたもの」と断定するのは相当危険だと今のところ思っておる。コンサは比較的フロント主導で人事を進めてきたクラブだと僕は思ってるから。就任前からサポが次期監督をスケープゴートにしかねませんよな。

3.試合の感想


 1点目の崩しみたいなプレーを何十回も試行してゴールを積み上げたかったのだろうし、広島みたいなサッカーをコンサドーレはずーっとやりたかったのかもしれないなと思った。本来ならこの対戦相手、この試合に生き死にのすべてを賭けていたと想像すると今日の内容は暗い気持ちになる。

 「降格は決まったけど応援してくれるサポーターのために最後まで戦おう」というモチベーションでこのチームはどこまで戦えるのだろうか。考えてしまう。

 ひとまず勝利で今季を終われてほっとしている。1点目の崩しは何年も何度も見てきたミシャコンサの形だった。そういう意味では体制を締めくくる試合になったのではないか。でもどんなゴールも勝ち点3も最下位回避も試合後の菅の涙にすべて持ってかれた。ただただかなしい。

4.ミシャ退任


 ついにというか、ようやくというか。間違いなくコンサドーレ史に永遠に残る監督。ありがとうございました。
https://www.consadole-sapporo.jp/news/2024/12/11019/

 今後ミシャがコンサで何の役職もつかなくても、関わることがなくても、今コンサにいる人たちが7年間かけてミシャの思考を完コピできるくらい学び尽くしてたら哲学なんてものは本当なら引き継げると思うんですけどな。大事なのは肩書や外側よりも中身。

 ミシャにも後任監督にも本当に求められていたのは「人を巻き込めるサッカー」なんじゃないかと思ったりしている。サポ、パートナー、一般の道民を巻き込んでドームの動員に繋げられるサッカー。まるでローマのモウリーニョのごとく。コンサの「攻撃的サッカー」はあくまでも巻き込むための手段である。

 僕がこのオフちょっと驚いたのは、僕が思っているより選手はミシャではなくコンサドーレに愛着もってくれてるのかなってこと。わからんけどね。

5.岩政大樹・新監督


 鹿島での監督経験を経て「攻撃的で相手を圧倒して勝つ強いチーム」「面白くて勝つチーム」を作りたいと語る岩政さん。
https://youtu.be/M1IuwGqhS14?si=EyOFrkw17lpokTgp

 「東南アジアとのパイプ」。たしかに岩政さんを考える上でそこは盲点だった。タイでの選手経験とベトナムでの監督経験。

 「(若返りによる)フレッシュさ」と「知性(ある感じ)」は岩政さんを道民に向けて着飾るための大きな要素になりそう。

 岩政監督、コンササポが言ってほしいことや気持ちをくすぐることを余すことなく会見でしゃべってる感じする。初手大成功では。

 たぶん就任会見の威勢の良さとは打って変わって、うまくいかないことも多いんだろうと思ってしまうが、そう思っていてもなお岩政監督のコメントにはわくわくしてしまう何かがあった。

 岩政さんは自分に与えられた使命を本当によく分かった上で言葉にされてるなあと思った。ミシャあってのコンサドーレじゃなくて、北海道あってのコンサドーレなのだから。

 「練習フルオープン」はもはやコンサの監督を引き受けてもらう絶対条件にクラブ内でなってるとすら思ってた。ここは驚かない。

 岩政監督のサッカーに何を望むかなあと考えたんだけど、「勇気と蛮勇は違う」ってことを心底理解した上でチャレンジするサッカーかもしれない。

 2013年はJ2にやってきたコンサにベトナムから英雄がやってきて、2025年はそのとき以来のJ2にやってきたコンサにベトナムで自信をつけてきた岩政がやってくる。こじつけるとベトナムとの縁よな。

 三上さんの記事をぽろぽろ読んでると、ミシャ体制は優しき「独裁」だったように思えるし、それを岩政体制からは「監督を頂点にしたスタッフチーム」に変えていこうする感じに思える。パフォーマンスコーチを入れる経緯とかまさにそれ。

6.ファンサービスについて


 「ファンサービス」と「選手第一」の相克は永遠の課題。説明を尽くすことと徹底的なフォロー以外ないんだろうけど。プレー以外の「ファンサービス」はどこまでが選手の契約範囲内なのかってすっごく曖昧なのかなと思ったことはある。

 僕はSNS使っているコンサの選手が趣味丸出しの発信をしてくれたらいいなとはずっと思ってる。でも仕事の範囲ではないんよな。あくまで自主的な試みになる。

7.その他サッカーつぶやき


 僕の場合は「サッカーとこのジャンルが結びつくのやばくね?おもしろくね???」って思いながら20数年サッカーを好きでい続けているので、クラブの利益になるか否か関係なく、そのおもしろさを何かの形で発信していこうとは思っている。今もちょくちょくしてるが、もっと洗練させて。テーマは越境。

 サッカーってさ、きみにとっては価値ある特別なものかもしれないけど、他の誰かにとって何の価値もないものなのかもしれないんだぜ。自分の特別を他人の特別だと思い込んでる人の言葉に耳をかたむける時間はないのだ。

 スポーツと地方政治の絡みはコンサの未来を考えると気にかけておかなくちゃいけない事案になってるよな。やっぱコンササポを選挙に出すか……

 「わたくし寛容なサポですよ」アピールほど目を覆いたくなるものはこの世にないのだ。

8.今月書いたコンサのnote


 ミシャの7年間を振り返る。

 北海道コンサドーレ札幌 Advent Calendar 2024参加記事。

 ペンネームをつけることにした。よろしくお願いいたします。

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辻井凌|つじー
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