6月20日 将棋対局反省
6月20日の対局反省です
詳しくは配信アーカイブへ
1戦目 相掛かり
こちら後手番です。棋譜はこちら
戦型は相掛かり
▲76歩△84歩▲26歩(▲26歩△34歩▲76歩)始動は後手が△34歩を突いた場合横歩雁木一手損の進行になる
後手は△34歩に代えて△85歩を指すならば角換わりor相雁木となる
本譜進行では▲77角ではなく▲25歩と珍しい進行で、これでは△86歩が成立するからです
この進行になると図のように先手が角道を先に開けたタイプの相掛かりの換算になります
先手は角道を開けて開戦する権利を放棄している為、後手としては悪いどおりはないです
ここまでがねっふぃの現在知り得ている知識
では実際にどう指し回せば良い結果が生まれるかについては掘り進めていなかった。これは優先順位の問題で、角道空け型相掛かりは総数が少ないので、ここを掘るならほかをやったほうが良いと思っていたから
その為、序盤早々アドリブが多めの指し回しになっていきます
ここの△74歩がどうかで、評価値自体は問題はないもののかなりしらない展開になっていきます
後手相掛かりでは知らない局面に入るくらいならばとりあえず持久戦でいいという考えをねっふぃは取っているので、ここは△94歩を指してしまうのが実戦的だったかなあと思いました
今月の対局が少なかった弊害です
本譜進行ではここから△89飛車成から暴れていき乱戦の展開になりました
知らない展開なりには戦えていたかとは思ったのですが、以降の形勢はかなり悪くしていたみたいです
最終盤はこちらに詰みがあったのですが、ギリギリ助かって勝つことが出来ました
△74歩△34歩の乱戦を選んでしまったことの反省は必要ですが、これ以降の分岐に関しての反省は地肩の領域の為、note反省は割愛します
せっかくの1戦分を久しぶりで忘れていたという理由で思い通りの展開にしていないことは非常に勿体が無く、大反省です
反省としては以上ですが、
この試合から本来吸い取れたはずの反省と比べたらあまりに少なく、ではこの中盤の知らない局面でどう考えるべきか?そもそもこの乱戦は忘れていても防げたのではないか?を考えた結果浮かんできたことがあって、それは「秒読みにおいて相手に考える時間を与えない目的の早指しは上達の段階では100%悪手である」ということ
これを深堀していきます
まず前提条件として「上達の段階では」を絶対条件に置きます
よくある早指しはNG系の話への反論として出てくるのが「そういう番外戦術は有りでしょ」なのですが、これはねっふぃも理解しているところで大一番の負けられない大会の1戦や、武を極めた先の人間が次に手を出す領域がここの番外の有利をどう取るか?になってきます
今回の話はその自己を極めた人間や絶対に負けられない大会でのケースを取り除き、自分は今上達しておきたい状況であるというケースの話になる
ねっふぃの場合、現在棋戦はキウイ戦やV王将戦に参加しているが、いずれも負けられない大会ではあると同時に全ての試合を上達の糧とする目的でいるので、今回の定義に入るケースになります
この前提条件で雑音は排除したので本題に
秒読みにおいて相手に考える時間を与えない目的の早指しは100%悪手であるのは何故か?
例えば秒読みが両者ともに1分ずつ残っているとして、こちらが有利状況の場合や難しい局面で相手に間違えさせたいという時
ここで早指しをすれば即相手に秒数カウントが渡るので、焦るのは相手側となり、勝ちに近づく上では有利に働きやすい
ここで1分丸々考えて指すことと数秒で指すことは同じ指し手になったとしても、経験値量に差が確実にできる
1分考え抜くことで生まれるデメリットとしては、相手にも考える時間を与えることである
この1分を享受しているのは相手も同じであるからです。ただし手番はこちらなので同じ1分といっても、相手視点何を指してくるのか分からない以上、相対的にあやふやな1分を過ごすのは相手の方であるので多少はこちら有利に働く
そしてこのケースにおいて相手にも1分の考える時間を与えるという視点はそもそも破綻しています。
なぜならば、このケースにおいての1分を考える目的は自身の上達目的である為、相手がその1分で更に鋭い手を考えつく未来が待っていたとしても関係がありません
更に良い手が出てくるなら、上達という観点ではむしろ嬉しいまである。
これが負けられない大会やそのレベルの上達を終えて最上位の領域に行った人間ならば、相手の時間リソースを削るという行為はむしろ狙うべきことです
相手が格上で同じ1分の価値が違う状況だとしても1分は丸々使うべき。それが上達段階であるならば。
以上のことから「秒読みにおいて相手に考える時間を与えない目的の早指しは上達の段階では100%悪手である」
では今回の対局実戦においては1分丸々考えずに指した局面は大量にあり、これが最序盤から1分丸々使っていた場合(キウイ戦は持ち時間0分の60秒)、今回の乱戦は防げた可能性というのはあり、乱戦に入ったとしても更に良い手を指せた可能性は高い
例えば▲76歩△84歩の段階で1分使ってよいのです。ここで使う意図としては次の一手自体は簡単に予測は出来るかもしれないが、その2手3手後の展開予測に1分を使うことで余裕をもって免疫を付けることは出来る
次の1手が1秒で指せる内容でも、1分を使えばその更に次の手の分岐を見ておくことで、そこの秒数を節約できる
手前の1分を買うことで後の1分の時間間隔を10秒くらい伸ばせる。表現としては伝わりずらいけど
以上のことから、次からはどんな簡単な局面でも秒読みは必ずフルで使います。経験値効率をMAXにする
そしてこの辺りの疑問から解決までは大体寝るとき目を瞑ってるときに今までの脳内知識が勝手に組み換えられて構築排出されているアイデアで、この辺りを自分で辿り着けることがねっふぃの強みなのかとも思った
まとめ
・角道空け型相掛かりへの対応は持久戦志向でいい
・秒読みの時間は必ず使い切る