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遅読の効用
今日もまた本を買ってしまった。インターネットを眺めていると、「これも勉強しておかないとなあ」などと思って購入ボタンをつい押してしまうのだが、そうして落手した書籍は積み上がるばかりであって、読了に至るのはいつのことだかわからない。最近はできるだけ電子書籍を選ぶようにはしているものの、これも物理的な圧迫感が減少するぶん、むしろ積読の傾向を後押ししているような気さえする。
こうなっていることの一因は、私がひどい遅読の人間だからで、どんな本でもああだこうだと考えながら読んでしまうタイプの自分は読書の冊数を稼げないから、博覧強記が知識人の条件ならば、己はそれにはとても当てはまらないなと、いつも苦笑しながら思ってしまうところだ。とはいえ、ならば速読を心がければよいのかというと、それはそれで玩物喪志というやつになりそうで、あまり気が進まないのは我ながら面倒なところである。
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