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『白蕾記』佐藤雫
2023年、33冊目⠉̮⃝
疱瘡(天然痘)の予防に尽力した緒方洪庵と夫を支え続けた妻八重、洪庵の教え子たちの物語。
すごくよかった!幕末知らんから…なんて思ってたけど橋本左内とか福沢諭吉とか大村益次郎とか名前は聞いたことある人たちでとっても読みやすかった。
読んでいてコロナ禍の医療従事者への差別や反ワクの人たちのことが思い浮かんだ。予防接種がこれだけ浸透している現代でも未知の感染症へのワクチンに大騒ぎする人たちがいたんやから病気を予防する概念がなかった幕末にどれだけの苦労があったんやろう。特に後半の俊平と諭吉の章は何度もホロリときた。
デビュー作から上手かったけどますます上手くなってて、新刊が楽しみな作家さんのひとり。次は誰やろうなぁ…建礼門院徳子がいいなぁ…しつこく言ってたらそのうちご本人に届かんかな?