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読書|『花散るまえに』佐藤雫

2023年、57冊目⠉̮⃝

佐藤雫が描く細川忠興と妻・玉(ガラシャ)の物語。ふたりの関係性は知ってた通りですが忠興のイメージが変わりました。歪んだ愛が不器用で切なすぎでした。なんか言うたら神の御心、神の御心って言うガラシャに忠興じゃなくてもイラってしてしまいます。
史実を知っているので、後半はガラシャの辞世の句が過ぎってもう涙なしには読めませんでした。ガラシャが絡むと石田三成はやっぱクッッッソですよね。

少し前に読んだ『麻阿と豪』には前田家側からの千世が描かれてたので、作者や視点が違うと描かれ方が違うので歴史小説っておもしろいなと思いました。

NHKの「歴史秘話ヒストリア」という番組で細川ガラシャをしていたのをたまたま観て波瀾万丈な人生と壮絶な最期に魅入られました。その細川ガラシャを大好きな佐藤雫で読めるなんて至福の読書でした。ガラシャの人生やキリスト教に傾倒していく様は三浦綾子の『細川ガラシャ夫人』がしっかり触れていますが、佐藤雫は夫の忠興にもしっかりスポットを当てていているのでどちらもオススメです。

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