難病の中での引っ越し、一人暮らしよさようなら。こんにちは実家暮らし。

ジストニアになって5ヶ月。そろそろ一人暮らしの家を引き払おう。
大好きだった山の上にある家も場所も、ほとんど実家にもどっていたため、使う事がなくなっていた。
世間はコロナ騒ぎでまだまだ賑やかだったが、その間の私はといえばジストニア一色だった。
仕事復帰のめどは立たず、収入もストップ。

それでも、復帰できる日が来るのではないか、と家はそのまま借り続けていたが、そろそろ自分の腹を決めていったん引き払わなくてはいけないかもしれない、と思っていた。

住んでいた、仕事もしていた家を引き払うのは私なりに勇気がいった。

借り続ける負担もあったが、それがどこか戻れる場所のような希望でもあった。

だが、現実問題、仕事ができなかったため経済的にも厳しくなっていた。

よし、引き払おう。心は決めた。

だが、引き払うということは、引っ越しをしなくてはならない。少しづつ身体は良くはなっていたものの、引っ越し準備をこの体でやりきれるのかという不安があった。
荷物は少ない方。引っ越しだってそんなに大変ではないはず。
でも、自分の体が毎日どれだけ動くかはその日になってみなければわからない。

なので、引っ越しの為に余裕をみて2週間滞在する予定にした。
元気な体なら、私の荷物の引っ越しであれば3日もあれば十分終わる。
今の体でも2週間毎日少しづつやれば、きっと大丈夫だろうと思った。

ちょうどその滞在中、会場でのセッションが2回ほどあったため、久しぶりに直接会いにゆく。引っ越しは不安だったが、久しぶりに直接会ってセッションしてもらえることがとても楽しみだった。

待ちに待った会場でのセッションの日。以前より自分の状態は良くなってはいるものの、まだ壁がないと長時間は座っていられない。壁に寄りかかって座る私に、すぐ終わるから、と真っ先にセッションしてくれた。身体がまたふわっと軽くまっすぐしていられるようになる。

そしてやはりこの会場が不思議だ。ここへくると辛かったはずの症状が出なくなる。引っ張られて歩けなかったはずの体が歩けてしまう。さらにセッションしてもらったことで、体が元気になっている。会えると不思議と元気になる。

そして難病といわれるジストニアが、私たちには見えない世界ではどういうことになっているものなのかを面白くおかしく説明してくれた。動画にも残っている。

今まで聞いたどんな説明よりも納得がいった。そしてその症状を体感できるひとに移すと、その女性の体が私が普段なっている状態になるのだ。それは、私の症状を苦しみを、その方が身代わってくれているという。そうすると私の体は楽になる。まるで身代わり地蔵様のようなことだった。私の体はどんどん軽く変化していて、行きと帰りではまったくちがう自分のようだった。

さあこれで、引っ越し頑張ろう!とは思ったものの、やはり強く症状が出る日や時間もある。休み休み、準備をし、スカイプでセッションしてもらってはまた頑張る。その繰り返し。
簡単に書いているが、普通ならジストニアの症状は耐えるしかない。それを私は自宅から、どこからでもスカイプを鳴らせば身体がらくになるのだ。それ以外にも、この方、武司さんの見えない世界の話はいつも楽しい。

世の中のイメージとは全く違う。これが、本当なんだな、と聞いていればわかる。そして聞けば聞くほど希望がもてる。こんな世界があることを、同じようなことに苦しんでいる人が少しでも知って、希望をもてたらいいのにな、と思う。

なんとか無事に2週間で引っ越しの準備を終えて、実家へもどる。本格的に。

自分の家がない状態で実家で暮らすなんて、もうどれくらいぶりだろう。
去年の夏、長めに滞在して両親と過ごしたが、次はしっかり親孝行するために帰るはずだった実家へ、仕事も休業し、ろくに動けない体の自分が戻ることになろうとは思ってもいなかった。
こんな状態で帰ってきた私を、文句ひとつ言わず、そのうち治るよ!といつもどおり笑って迎えてくれたこと、そしてごはんも家もなにひとつ不自由することなく、暮らさせてもらえることに心から感謝したい。
そして、早く体治そうな、といってくれる心強い人たちがいてくれることへの感謝、体は辛くても心はとても幸せだった。

引っ越しでばたばたした5月が終わり、実家へもどり新しい生活がはじまった。
そしてこの新しい生活で、予想もしていなかったいろんな出来事がおこっていく。
人生ってほんとに何が起きるかなんていつもわからない。

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