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子供のクラス係

娘が小学校低学年の時の話です。
新学期。「クラスの係、何になったの?」
なんと娘は親(私)の子供時代には全くなかった斜め上を行く係であった。


それは・・・
ハッピーバースデー係

happy birthday係

<係の仕事内容>
1. みんなの自己紹介カードからお誕生日一覧をつくる。
2. 誕生日の人が近くなったら「○○さん宛」のお手紙依頼を行う。
(書くものがない人にはカードを配る。わら半紙を切ったもの)
3. お手紙を回収し、ひとつにまとめる。
4. 帰りの会の時にお祝いをして、みんなからのお手紙を渡す。
 会の進行:
 ハッピーバースデー係
 「今日は、○○さんのお誕生日です。○○さん、前に出てきてください。」
 ○○さん
 (席を立ち前に出てくる)
 ハッピーバースデー係
 「お誕生日おめでとう!!!!(拍手)」
  集めたカードを渡す。
 クラスのみんな
「おめでとう!!!!!!!(拍手)」
(以後、2~4を繰り返し)

お誕生日が学校がない日(土日、祝日、夏・冬期など)に当たっている場合は、前日にお祝いをするため、前もって作業が必要となるそうだ。夏休みに入る7月は繁忙期です。毎日ではないが、ある月に複数人集中することもあり、係活動には波があるとのこと。何だか大変そう。

実際のところは、毎回、全員分のメッセージカードが集まることはないらしいけれど、仲の良い子同士だと、お気に入りの便せんで提出してくるなど、人それぞれ個性があるらしい。

娘は小学2年生の1学期にこの係を担当してみたら充実感もあり、とても楽しかったそうだ。その後も2学期、3学期と続き、結局年間を通してハッピーバースデー係をやっていた。それくらい達成感があったのだろう。

そして、クラスの誰かがこの係を提案して発足したハッピーバースデー係であったが、アイデアを受け入れ静かに見守ってくださった担任の先生にも感謝したい。


■自分もお誕生日が到来!

さて、普段は係としてやっているが、娘自身の誕生日が到来したときにも、もちろんお祝いしていただけた。実際に受けてみると、予想を遥かに超えて嬉しかった!!!

クラスメイトからのお手紙が入った袋を持ち帰ってきた娘と一緒に、お手紙を一枚一枚楽しく読ませていただいた。「これからもなかよくしてね。」「いつもありがとう」など中には一枚では収まりきらず封筒に入れて手紙をくれたお友達もいて、胸があったかくなったのを覚えている。

ハッピーバースデー係は、だれもが最高にハッピーな気持ちになれる素晴らしい係だった。


ハッピーバースデー係はその学年のオリジナル係で発足したもので、その後は卒業までやることはなかったが、学校だけに限らず、大人になっても楽しい企画だと思う。企業でも社員の誕生日や中途入者した人の座席に風船を置いて「お誕生日の人」「入社された人」といった具合に企画しているという記事を読んだことがある。採用で人の出入りが多いところは場に馴染むきっかけにもなるし、コミュニケーションも広がる利点もある。ただ昨今は、コロナ禍でテレワークが普及し、出社してもフリーアドレスもあり・・というと、個と個のつながりが見えにくくなっているのも否めない今日この頃。なんだかちょっと寂しい。

娘の学校での係活動を通じて、人と人との温かいつながりは心も豊かにするのだなぁと感じたし、誕生日だけでなくとも、異動や転勤、退職するときなど、その人の転機には、これまでお世話になったお礼の気持ちの品に加えて、一言メッセージを添えたい。そして、その人の背中を温かく送り出せるような存在になりたいと思っている。




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