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読書日記。『お江戸けもの医 毛玉堂』
愛犬♂を亡くして1年が経った。
何の前触れもなく、あまりに突然訪れた別れに呆然自失の日々。泣いて泣いて泣いて、悔やんで悔やんで悔やんで、自分を責めて、落ち込んで…。
胸が苦しくなるので、彼の写真が見られなかった。
30年前、初代のわんこが家族になった。半年後に2代目が加わり、その7年後に3代目を迎えた。さらに6年経って、わが家にやって来たのが彼だ。
自分の年齢を考え、彼が最後のパートナーになるのは覚悟していた。先代犬たちが順に虹の橋を渡って行き、3代目亡き後、お互い初めてのマンツーマン生活に戸惑いながら過ごした5年間。
思い返すと涙腺が崩壊してしまう。ダメだ…。
だいぶ立ち直った気がして、そろそろ大丈夫かと手に取った動物ものが『お江戸けもの医 毛玉堂』。
タイトルから、オカルトなの?とも思っていたのだけど、もちろん違う。動物の心を汲んで感情移入する話とも違う。動物の生態から不調の原因を探って治す医療もの、かつ、人情ものだった。
うん、大丈夫。泣かずに読めた。
そういえば、母が入院していた時は、医療ものや現役医師が書いた小説ばかり読んでいた。医療従事者の気持ちを少しでも知りたくて…。
その時読みたい本、選ぶ本には、読み手の環境や心持ちが反映されるよね。写真の3冊と、同時に買ったあと数冊は、まさに今の自分の内面を写している気がした。
読書はいいね。
ざわざわと波立っていた心が、少しずつ落ち着きを取り戻していく。
毛玉堂の続編をポチっと。泉ゆたかさんのご著書、少し続けて読んでみよう。