読書メモ『思考のための文章読本』
作成日:2018-08-11
更新日:2018-08-11
未読了だけど、とりあえず読んだところまでのメモ。
全部と一部の思考
P.105
認識の「部分性」「一面性」の自覚は、その「空白」をうめるための発見的思考をうながすのだ。
認識・意見の一面性を自覚し反証反例を探しながら考えることで、認識が深まり、広がりが生まれる。
問いの思考
P.115
考える力をつけたい、もっと深く思考するにはどうしたらよいか。(中略)明確に問うくせをつけることだ。(中略)問いは解決に向かおうとする意志でもあり、方法でもある。
P.116~117
明確に問うくせをつけるにはどうしたらよいか。もちろん、疑問文をつくり、その疑問文が明確かどうか、吟味する習慣をつくることだ。
方法1……変形
問いを答えやすい形に変形する(例:コロンブスの卵)
方法2……分解・還元
大きな問い → <分解> → 小さな問い
複雑な問い → <還元> → 単純な問い
【?】
『明確な疑問文』とは、どんな文だろうか?
『明確でない疑問文』の例は?
P.121
答えが存在すること、答えを導くための方法・ルールがあり得ること、このふたつの条件がみたされなければ、科学は問いを発することをしない
(トーマス・クーン)
科学が問いを発するためには、以下の2つが必要。
* 答えの存在
* 答えを導く方法・ルール
P.131
「天と地ともろもろのもの」を、神がつくった時、どんな音楽が宇宙にひびきわたったのであろうか?その音楽は、ハイドンの『天地創造』とダリウス・ミヨーの『世界の創造』と、そのどちらにより似ていたのだろうか?
(吉田秀和『私の音楽室』)
これは答を要求しているような問いとは思われない。こんなひとつの問いの思いつきが、僕の頭の中に今までになかった美しい思考宇宙を生成してくれる。(中略)
いずれも、問うというそのことが美しい行為なのだと思われる。
P.133
ただ、それにしても、感嘆、つまり感動の表現が、言語形式に疑問文を採用する事実は一考に値する。問いと感動とのあいだに、なにかつながりがあることを予想させるからだ。
いいなと思ったら応援しよう!
ご覧いただきありがとうございます。もしよろしければサポートをお願いいたします。❤やシェアも大歓迎です!
いただいたサポートは創作活動のための資材購入費とさせていただきます。心に残る作品作りを心がけ、精進してまいります!