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んこらの草子 第四段 鼻くそコグミ

鼻くそを食う少年が起こした奇跡。事実は小説より奇なり。復活したキリスト。

私が持ってる鉄板の爆笑ネタの中でも最強格のネタなんだけど、そんなにハードルを上げて大丈夫なのって思われそうだけど、大丈夫。彼の起こした奇跡は本当の奇跡だから、天井はおろか宇宙の果てまでも突き抜けてる。さあ、おもうぞんぶん笑う準備をしてちょうだい。

ある晴れの日の夕暮れどき、おやつを食べていたら、不細工な顔をした気色の悪い馬鹿が近づいてきたの。

「コグミちょうだい」

これ、思いついた私、天才。

「鼻の穴に入れてから食べるのならあげる」

流石にこの馬鹿でもこんな馬鹿げた提案は断られると思ってたから、フツーに分けてあげるつもりだったのに…

少年は二つ返事で「オッケー🤗」と言って、鼻の穴にコグミを入れてから取り出して、そのままパクッと食っちゃってたの。でも、そこでさらに思いついた私はやはり天才か…

「両方の鼻の穴に入れてから、ふんってだしてから食べてみてよ」

「ふん😤」と言ってからパクッと「おいちい😋」って。

「ぎゃー😫」とまた顔芸をする少女。

だけど、今回はこの子は脇役だから退場。

そうして、時間は過ぎ、春もうららのすみだ川。少年は花粉症で鼻を啜りながら、私の目の前に現れたの。もうオチはあきらか。

「コグミあげるよ」からの「ふん😤」までがワンセットと思いきや、今回は様子がおかしかったの。鼻水でベチャベチャのコグミを眺めながら悩んでる不細工な少年。知的ボーダー寸前の馬鹿のくせに悩む頭があったんだ。

そして、ほどなくしてTシャツで鼻水を拭いてからパクッと

「おいちい😋」

鼻くそコグミは平気なのに、鼻水コグミは駄目だったそう。

そんな小さな脳みそのこだわりが生み出した些細な違いこそいとおかし。

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