SANJOPUBLISHING
https://sanjobooks.theshop.jp新潟県三条市の中央商店街にある新刊や古書を扱う本屋「SANJO PUBLISHING」のオンラインショップです。ものづくりのまち三条にある本屋として、ものづくりしたくなるような本やものづくりのアイデアが湧くような本を中心に、デザイン・アートなど様々な本を並べています。 火曜日と水曜日が定休日のため、月曜夕方以降の注文分の発送は木曜日以降の対応となりますのでご了承ください。 〒955-0071 新潟県三条市本町2丁目13-1 11:00~19:00 火曜日,水曜日定休 書籍商 一般社団法人 Next Commons Lab 新潟県公安委員会許可第461170001305号
THE BOOKS 365人の本屋さんがどうしても届けたい「この一冊」
365書店の「達人」が心からオススメする365冊。 本屋巡りの旅に出たくなる、ブック&書店ガイド! 本を一番よく知る本屋さんが「この本だけは、どうしても届けたい」と思う一冊を、直筆の手書きキャッチコピーと、本屋さんならではのエピソードとともに紹介。 巻末には本書に登場する365店のMAPも掲載、書店ガイドとして本屋巡りのお供にもオススメ。 「本が好きになった! 」という方、「もともと本が好きだったけど、もっと好きになった! 」という方で、日本中を包み込みたいなぁ。 本にかかわる私たち全員のそんな願いとともに、本を愛する皆さまとこれから本が好きになる皆さまへ、心からの感謝をこめて本書をお贈りいたします。 (版元より)
1,650円
魂の退社―会社を辞めるということ。
「まっとうに会社で働く人が日本を支えている。それは本当にそうだと思う。 しかし、会社で働いていない人だって日本を支えている。 自営業の人たち、フリーランスで働く人たちは言うまでもない。 さらに、お金を稼いでいない人たち、たとえば専業主婦、仕事をやめた高齢者、何かの事情で働けない人、子どもだって、みんな日本を支えているんじゃないだろうか? 食事をつくる、掃除をする、孫と遊ぶ、何かを買う、近所の人にあいさつをする、だれかと友達になる、だれかに笑顔を見せる――世の中とは要するに「支え合い」である。 必ずしもお金が仲介しなくたって、支え合うことさえできればそこそこに生きていくことができるはずだ。 しかし会社で働いていると、そんなことは忘れてしまう。毎月給料が振り込まれることに慣れてしまうと、知らず知らずのうちに、まずお金を稼がなければ何も始められないかのように思い込み始める。 そして、高給をもらっている人間がエラいかのようにも思い始める。 だから、会社で働いていると、どうしても「もっと給料よこせ」という感覚になる。これは、どんな高給をもらっていても同じである。(中略) しかし私は、もうその争いに意味を感じなくなってしまった」(プロローグより) そういう著者が選択したのは、会社を辞め、電気代200円で暮らす清貧生活だった。しかし、著者はかつてないほど希望に満ちていると書く。日々が何より新しい。それは「お金」や「会社」から自由になったことで得たものだ。会社とは、お金とは、人生とは何かを問う。笑って泣けて考えさせられて最後に元気が出る本! (版元より)
1,540円
寂しい生活
アフロの自由人・稲垣えみ子が語りかけるように描く、『魂の退社』に続く第2弾! 会社を辞め、大切なものと別れ、一人ぼっち・・・・。 それがどーした! 『魂の退社』は「退社」をメインにした内容だったが、今回の『寂しい生活』は「退社」以降、あらゆるしがらみと別れを告げた著者の日々の生活、日々の思いを歳時記的につづったもの。アフロのイナガキさんの『魂の退社』その後の物語。 電気代は月150円、洋服は10着、質素な食事、最大の娯楽は2日に1度の銭湯・・・・。 そんな著者がいかにして家電製品たちと縁を切ってきたか。寒い冬、熱い夏をどうやって過ごしているか。自然や季節を体感する暮らし、ものを捨てた後のスペースにこれまで気づかなかったいろいろなものが入り込んできて感じる豊かな気持ち、そういった著者にしか実感できない自由と充実感をシンプルな言葉でつづった稲垣哲学。 孤独を感じている人、チャレンジしたいけれど一歩踏み出せずにいる人、他人の評価に振り回されている人、何かわからないけれどもやもやと不安を抱えている人・・・・ そういう今を生きるすべての人の背中をやさしく押してくれる、すがすがしい1冊。 (版元より)
1,540円
なるべく働きたくない人のためのお金の話 ※9/17 著者・大原扁理さん来訪記念イベント開催決定!
無理はよくない。弱い私たちの「生存戦略」。 著者が隠居生活の中で、お金と人生についてゼロから考えた記録。将来に不安や心配を感じる人へ向けた、もっと楽に生きるための考え方がこの1冊に詰まっています。 巻末対談:鶴見済×大原扁理「豊かさって何だろう?」 自由な時間こそ、生きる価値です。 (版元より) 似合っていない働き方は、潔く捨てましょう。 貯金の額をほめられるよりも、生き方をほめられた方がうれしいですよね? と、世間で「普通」とされている価値観を揺さぶりつつ、究極のファイナンシャル・リテラシーを教えてくれる教科書です。 「読んでいたら気持ちが楽になった!」という読者からの反響をたくさんいただいています。 (百万年書房より)
1,540円
LOCKET 06 地図の銀拍部
独立系旅雑誌『LOCKET』第6号は旅人のためのスキー特集です! 世界地図から空白部が消え、「秘境はなくなった」といわれてもなお、銀白部が存在します。白銀の世界に目を凝らせば、未知の国では普遍のスキーが見つかり、見知った国では未知が広がっていました。 イランとトルコで滑り、ノルウェーと韓国で歴史を遡り、台湾で廃墟を探します。久栖博季、石川直樹、マイク・エーブルソン、金本凜太朗、久保康友ほか豪華面々に協力いただきました。 今号もオフセット印刷は長野県松本市の藤原印刷による美しい「心刷」です。さらに一部ページは石川県金沢市の石引パブリックで自らリソグラフ印刷。 真っ当でいてオルタナティブなインディペンデントマガジンから、新たな視点を問いかけます。 (版元より)
2,200円
The Original オリジナルーー時代を超えるプロダクトデザインの系譜
コピペのようなデザインが氾濫し、デザインをつまらなくしている気がする。 真似できない「オリジナル」とは。そのすばらしさ、楽しさを分ちあってほしい ー深澤直人 21_21 DESIGN SIGHT(東京・六本木)で2023年3月から6月まで開催され、大きな反響を呼んだ企画展「The Original」を書籍として再編集。「オリジナル=独創性」をテーマに選定した、19世紀から現在までのプロダクト約150点を解説と合わせて収録しています。その魅力を現代の視点で伝えるとともに、家具をはじめ照明器具、食器、玩具など多様な日用品を時系列に沿って紹介。時代背景への理解が深まり、プロダクトデザインの歴史を知ることもできます。 (版元より)
4,950円
雑誌polaris ISSUE02「畏敬の念/Awe」
思索の旅へ polaris は「思索の旅」をテーマにしたトラベルマガジンです。私たちpolarisは、世界中の人々が 紡ぐ日々の断片的な物語(ナラティヴ)の収集を通じて、その異なる価値観と原理の中に自分の人生を思索するためのヒントを探します。 ISSUE02は『畏敬の念〜驚きに満ちた日々、希望にあふれた毎日〜』 私達は2024年春、イギリスと日本で新刊をローンチします。新刊のタイトルは「畏敬の念〜驚きに満ちた日々、希望にあふれた毎日〜」。畏敬の念という言葉を辞書で引くと「この世界に対する理解を超越する、大きな何かの存在を感じること」という定義が出てきます。畏敬の念について長年研究を行っている、UC Barkley校の心理学者Dacher Keltnerは、世界中の人々から畏敬の念を感じた瞬間の物語を集めました。彼の研究によると人々の畏敬の念にまつわる物語は、神や自然などの巨大な存在に抱く畏れの感情とは一線を画し、より日常の中にある感嘆や感心といった感覚に近いものだそうです。Keltnerは畏敬の念を通じて、私たちは未知の出来事に心を開き、そして人生に深い意味を見出すことができるのだと言います。ロンドンの刑務所の音楽レーベル、ブータンのカリスマラッパー、イギリスのストリートペーパーTHE BIG ISSUE、岩手県遠野の民話、ドイツで行われた芸術祭Documenta15、そしてウクライナの若き芸術家たち。私達polarisは今回、世界中の人々畏敬の念にまつわるナラティヴを集め、その可能性を探求します。 (版元より)
2,200円
OUT OF SIGHT!!! Vol.2「アジアの映画と、その湿度」
カルチャーメディア・ANTENNA・PORTLA 編集部が発行するインディペンデントカルチャーマガジン 『OUT OF SIGHT!!!』の第二号。 == 今回の特集テーマである「アジア」も「映画」も僕たち編集部にとっては、まだろくに足を踏み入れていない未開の領域だった。その広大さ、奥深さに手を出すことを躊躇していたのだ。機が熟したなんて、とてもじゃないけど言えない。ただ、いずれにせよ、その最初の一歩となる機会を求めていたのは事実である。そして、苦しいながらもなんとかその全貌の一部でもつかめないかと、もがいた制作期間になったと思う。この一冊は私たちがわずかに切り取ることに成功した「映画をテーマにした、アジアの見取り図」であり、そのおすそ分けとなる。 世の中が知らない物ごとで溢れていることは、小学生でも知っているだろう。しかし、僕たちが彼らと違うのは「あまりに知った気になっているものが多い」ということである。特にアジアはその心理的・物理的距離の近さからなんとなく知った気になっているものの代表格ではないか。そんなことを、パンデミックで目まぐるしく情勢が変化する中で感じていた。 一度、知っている(気になった)フォルダに入れたもののほとんどは、その後の人生で出会ったとしても接点を持つことなく手のひらからするりと抜け落ちていく。僕たちはそのことを日常的に知覚することすらできずに暮らしている。そんな当たり前のことを、観たいアジアの映画が配信サービスに存在せず、中古レンタル屋に走るメンバーを見ては思い出した。確かに、隣に存在するはずの文化だが、一つレイヤーが違えば、少し視点が変われば交わらないことがザラにある。 これが「映画の雑誌」であるかは、今でも正直わからない。ただ、純粋に「アジアや、映画のことをもっと知りたい」と感じたときに、朧げながら頭に浮かべた「あったらいいなと思う入り口の一つ」くらいはつくれたのではないかと思う。ただ、先に謝らなければいけないことは、ここまで散々「アジア」と書いてはいるものの、この雑誌で取り扱っている主な範囲は「東・東南アジア(中国を除く)」に限られるということだ。この旅をさらに奥に進めるのであれば、もう一冊分はボリュームが必要であるとの判断から今回は断念をした。その分、一つのトピックでも複数の視点から切り取るよう試みているつもりだ。 実は、3ヶ月ほど前に僕自身が台北に居を移した。暮らしているからこそわかるが、土着的だとか、ノスタルジーだとか、エネルギッシュだとか、そんな言葉でこの土地の営みをパッケージすることはあまりにも陳腐である。アジアを生きる人々は、どうあっても一言で形容できない猥雑な熱気に満ちていて、また都市はそれをすっぽりそのまま覆うような包容力を持つ。ここには紛れもない生がある。真夏なのにろくにTシャツ一つろくに乾かない湿度に嫌になることがあっても、離れがたいのはきっとそんな魔力のせいだ。 OUT OF SIGHT!!! 編集長 堤大樹 (版元より)
2,200円
【出店者向け】ZINEフェア 『ぺちゃくちゃなZINE DAY』
※出店者向けの出店申込(参加料お支払い)のためのページです。 7月27日(土)と28日(日)に開催するZINEフェア 『ぺちゃくちゃなZINE DAY 2 号』にエントリーしてくださり、誠にありがとうございます。出店申込に合わせて、BASEでの参加料支払いをお求めの方にご案内となります。 出展料:作品1種類につき、出展料1,000円。冊数や枚数に関しては何枚でも構いません。 ※ZINEフェアは継続的に開催いたします。そのため、当館での委託販売またはご返送をお選びいただきます。気軽におっしゃってくださいませ。 ---------- ◆イベント概要 ZINEフェア 『ぺちゃくちゃなZINE DAY 3』 主催:SANJO PUBLISHING 会期:2024年7月27日(土)~7月28日(日) 時間:10時〜18時 会場:SANJO PUBLISHING (〒955-0071 新潟県三条市本町2丁目13−1) ----------
1,000円
【初回特典付き】NEUTRAL COLORS 5
リソグラフで刷られたこの雑誌は、インクが手についたり、濃淡に個体差があったり、一冊として同じものはない。それだけに大量生産では実現できない、個体としての「本」を感じることができるのではないか。 かつて、トラベルカルチャー誌の『NEUTRAL』『TRANSIT』『ATLANTIS』を世に送り出してきた加藤直徳(かとう なおのり)が主宰するインディペンデントな出版社〈NEUTRAL COLORS〉がリリースする新雑誌『NEUTRAL COLORS /ニュー・カラー』の第5号。 特集は「言語」。 言語は個がもっとも顕れるものだと考えます。 グローバル化が進んでもスキップできない。 土地の固有性や、個別の文化とか、個であることを重視する NEUTRAL COLORS としては探究したいテーマです。 この特集では言語の伝わらなさを認め、 どうやったら伝えることができるのかを雑誌全体で考えていきます。 いくつの年齢になっても新しい言葉を学ぼうとすること。 点字や手話やジェスチャーで伝えるもの。 言語とは「伝えようとするもの」すべてです。 雑誌をつくりながらいつも思い知らされます。 大切なことを伝えたいのに、うまく言語化できないこと。 海外で、口ごもったり黙ってしまったり、言語の壁が立ちふさがること。 NEUTRAL COLORS にとって言語とは「伝わらないもの」です。 だから、雑誌全体で伝えてみます。 ──(加藤直徳)
2,970円
汚穢のリズム きたなさ・おぞましさの生活考
雑草、害虫、ゴミ、悪臭、腐臭、死、排泄、にごり、汚染── 汚穢(きたないもの、おぞましいもの)にかかわる体験や、それを避けようとする人間の行動を掘り下げ、人類学・倫理学・環境社会学などの視点から考察する。 生きていれば避けようなく生み出される排出物を、なぜ厭わしく思うのか。 それらを見えないように隔離し、清掃・美化することはある種の暴力ではないのか。 汚穢に触れたくない、また自分の汚穢を他人に感じとらせたくないという感覚をどのように捉え、付き合っていくことができるのか。 きたないもの、おぞましいものから見えてくる世界とは? 研究者11名とアーティスト3名によるエッセイとインタビュー。 この本は、汚穢のなかから、汚穢として脈打ちつつ、ものを考えようとしている。肉体を成り立たせているものについて、自分の内からにじみ出てくるものについて。あるいは生きる現場でたえず起きているショックや恐怖、嫌悪や恥辱をともなう遭遇について。見難いもの、つまりは目をおおわせるようなものとの交差として経験されながらも、時にはこれまで知らなかった興奮をもたらし、いまある世界に新しい緊張と光を差し込ませるような出会いについて。 本書「はじめに」より(酒井朋子)
2,640円
ちゃぶ台 (2) 革命前々夜号
景気や政治や時代にふりまわされることなく 育ちつつある「未来の小さな形」を、「食」と「会社」という切り口から追う。 カンパニー(一緒に食べる)、複業・百姓(百の仕事)、地方(じかた)、手作り……希望の「今」がここに。 もともと、会社というのは、以前、鷲田清一先生に教えていただいたように「食をともにする」ために人類が産み出した共同体のはずです。ところが、現状の会社は、株主のほうばかりを向いて、利益、効率が最優先。顧客もそこで働く人たちの気持ちも置いてけぼり。まして、「一緒に食べるために一緒に働いている」なんてことは、はるか遠くに……。 はたして、これから会社はどうなっていくのか? 今が末期とすれば、「次のかたち」は、もうすでに水面下で起きているにちがいない。 「はじめに」より
1,650円
ちゃぶ台 (4) 「発酵×経済」号
これからの10年が黄金時代——。 この言葉に血が通うかどうかは、私たちひとりひとりにかかわっている。すべては自分たち次第。とにかく、ものすごい可能性の真っ只中に自分たちはいる! 特集1 菌をもっと! 特集2 やわらかな経済 尾崎世界観による短編小説、滝口悠生によるエッセイ書き下ろし! 町田康×江弘毅、内田樹×森田真生の対談を収録。 小倉ヒラク、タルマーリー、藤本智士らが発酵を、 近藤淳也、平川克美らがこれからの経済を語る・・・ ほか豪華著者による書き下ろしが盛りだくさん! 言葉の栄養、たっぷりの一冊です。 毛細血管のように、体の、日本の隅々にまでめぐり、 菌のように体内外の、地球上の、あらゆるところでこっそり役にたつ。 『ちゃぶ台Vol.4』は、そんな雑誌でありたいと思っています。————編集部より (版元より)
1,760円
ちゃぶ台 (5)「宗教×政治」号
「無宗教です」は通じない! 無政府状態は始まっている!? あの「周防大島40日間断水」で、何が起こったのか? 日本の問題がすべてここに凝縮していた…。 尾崎世界観(インタビュー)、滝口悠生(小説)、 藤岡拓太郎、岡田武史「今治からの小さな革命」、 内田樹、益田ミリ、森田真生ほか。 ミシマ社の雑誌、第5弾! <ミシマ社の雑誌『ちゃぶ台』とは?> お金や政治にふりまわされず、「自分たちの生活 自分たちの時代を 自分たちの手でつくる」。創刊以来、その手がかかりを、「移住」「会社」「地元」「発酵」などさまざまな切り口から探ってきました。本号では、「宗教」と「政治」を特集の二本柱に据えました。これからの宗教とは? 政治にどう向き合えばいいか? 災害、毎年のように起こる人災。くわえて、外国人労働者受け入れ策など議論なきまま進む政策。すさまじい勢いで進む人口減少。 大きな問題に直面する現代、私たちはどうすれば、これまでとまったく違う価値観を大切にする社会を構築できるのか。「ちゃぶ台」が、未来にたいして、明るい可能性を見出す一助になればと願ってやみません。 本誌編集長 三島邦弘 (版元より)
1,760円
ちゃぶ台(6) 特集:非常時代を明るく生きる
非常時代を明るく生きる 終わらない梅雨、四〇度を超える猛暑、残暑なく突入した秋。人との接触を限りなくおさえなければいけない日々。 二〇三五年には北極圏の氷が溶けると最新の科学レポートは告げ、新型コロナウイルスによる死者は全世界で一〇〇万人超えました。 気候変動も、感染症も、人類が一度も経験したことのないスケールで起きています。必然、私たちの生き方も大きく変えざるをえません。 そうした視点に立てば、今私たちが生きているのは、コロナの終息いかんにかかわらず、すでに非常時代、と言えるのではないでしょうか。すくなくとも、非常時代なのだと最初から思っておくほうがいい。どんなにあがいても、悲しんでも、気候変動はノンストップですし、新たな感染症はまたやってくるにちがいなく、自国に目を向ければ、生活苦は重くなるばかり……。 安定した時代よ、もう一度。と嘆いたところで現実はすぐには変わらないわけで、それならいっそ日々を明るく生きよう。明るく生きてさえいれば、この時代を乗りきる知恵やアイデアが湧いてくるでしょうし、多様な生物と共生していく感性も高まってくるかもしれない。 そんな思いをこめて、本号を企画しました。 非常時代を生きる。非常時代を明るく生きる。 そう腹をくくってしまえば、あとは、やることがはっきり見えてきます。 どこに住んでいようと、何歳であろうと、どんな属性に区分されようと、あらゆる人たちが生活者であることだけは免れないはずです。生活者として日々を生きる。明るく生きる。複雑な事象を暴力的にわかりやすくしたりせず、しっかり粘り強く、考えつづけていく。本誌が皆さんのそうした日々のそばにあることを願ってやみません。――本誌編集長 三島邦弘 (版元より)
1,760円
ちゃぶ台(7) 特集:ふれる、もれる、すくわれる
前号よりリニューアルした雑誌『ちゃぶ台』。 「生活者のための総合雑誌」として、今号も「おもしろい」が詰まっています! *7号特集「ふれる、もれる、すくわれる」に寄せて 本号を構想しはじめた当時、「お金を分解する」を特集テーマに掲げた。ものづくりを生業とする以上、お金の壁に直面しない日はないと言っていいだろう。最高のものをつくりたい。そのためには当然コストがかかる。理想をすべて実現していけば、価格に反映せざるをえない。つまり高くなる。すると、届かない(売れない)可能性が高まる。逆に、安さを優先すれば何かを落とさざるをえない。ものづくりは、最高と最適の均衡点を見つける葛藤の連続。たしかにそうだが、そもそも、「最適」価格は固定されたものなのか?とすれば、どうしても条件が不利な後発組は苦しいまま。定価の抑制は、自分たちの利益を削る形でしか成り立たなくなる。一方、生活者としては限られたなかでやりくりするほかない。視線を外に向ければ、コロナ禍で身体をはって働いておられるエッセンシャルワーカーの方々へのあまりに低い待遇……。な、なんだ、この不均衡?一度、お金そのものを分解しないことには「現代の均衡」へと進めないのではないか。 そして、お金を分解し、生活者としての息苦しさから解放されるためにも、まずは「ふれる・もれる」社会の再構築が欠かせない、そう思うに至った。コロナ下、他者との「ふれる」は禁じられ、ルールから「もれる」ことは許されず、「すくい」のない世になりつつある。政治に目を向けようものなら、絶望ばかり。コロナ以前とは違う「ふれる」「もれる」をつくり直すこと。その先に初めて「救われる」が待っているのではないか。そんな思いとともに本号を企画しました。 今、集まってきた原稿をじっくりと読み、眺め、そうした救いの可能性を見事に「掬って」くれたと感じています。ふれる、もれる、そしてときには、闇に心が「巣くわれる」。その巣くいにまたふれ、そこから何かがもれ、もれたものを掬い、救われる。本号がそうした循環を生むものであることを願ってやみません。――本誌編集長三島邦弘 *ちゃぶ台とは? 何を載せてもいい。誰と食べてもいい。食卓にもなれば、談話の場にもなる。それを囲むだけで、ふしぎと緩やかなつながりが生まれる。ときには囲む必要さえない。ただそこにあるだけで、場が和んだり、無用な対立を解消する。 ちゃぶ台という物体が、期せずして、そんなさまざまな機能をあわせもつように、本誌もまた、年齢、性別、属性といった記号を越えて、あらゆる世代のあらゆる生活者に届く雑誌でありたいです。 「自分たちの生活自分たちの時代を自分たちの手でつくる」。創刊以来、その手がかかりを、「移住」「会社」「地元」「発酵」「アナキズム」などさまざまな切り口から探ってきました。前号より、「生活者のための総合雑誌」をあらためて掲げ、デザインもリニューアルしました。日々の生活のちょっとした支えに、楽しみに、そして柔らかな強さに――。そうした思いをこめて、半年に一度、発刊する雑誌です。――ちゃぶ台編集部 (版元より)
1,870円