介護日記2#42母と野菜直売所へお出かけ
すっかり秋らしくなったと思っているうちに10月となり、涼しいどころか寒い日が続いている。
かと思えば夏のような日差しの日も。
母の冬物も奥に仕舞っていたので、1度洗濯してクローゼットに入れ直したり、羽毛布団を干して使えるようにしたり冬支度を行った。
日によっては本当に半袖でも大丈夫な事も有るので本当に悩ましい。
気候の為なのかまぁまぁ母の覚醒が良い感じだ。やはり春秋シーズンは気温が20度前後で心地良くすごせている。
今日は天気も良い。
今だ!と車で出掛けてみる。
軽自動車。
福祉車輌なので車椅子をそのまま乗せれるタイプ。
ちょっとドライブへ。
最初の5分は
「ここは○○6丁目ね、ワカルワカル。久しぶり~」
嬉しい事に滑舌よく目もキラキラ✨
しかしそのまた5分後にはうとうとしていた。
暫く車を走らせていたが全く起きる気配がないので最終目的地の野菜直売所へ向かう。
私は車椅子マークの付いた駐車場スペースに車を停め、母を車から車椅子のまま下ろし、店の中へ。
そんなこんなしていると、母は目を覚ましキョロキョロ。
「野菜直売所に着いたよ」と母の耳元で説明し中を回る。
店には柿やみかん、なしやブドウなどの季節の果物。野菜達。
肉屋も魚屋も。
ここは今年リニューアルしたばかりのJAの直売所。
駐車場も広くなって、更に店の中の通路も通りやすくなったのでいつか母といっしょに来たいと思っていた所の一つ。
母と買い物なんて…転倒する前に行ったきりだから4年ぶりか。
その時は病院の受診後近くのスーパーへ行き、母は買い物カートに捕まって歩行器代わりに使い私はそれを制御しながら買い物した。
今は…母は車椅子。自分の足ではもう歩けないし、買い物に来た事もきっと覚えていない。
しかたがない。
店の中を一回りして再び気になった所へ行く。
魚屋の店先に大きな1メートル程の桶があった。その中でなにやらガサゴソ。
覗き込むとその大きな桶の中で"かに"がうじゃうじゃうごめいている。
手のひらより少し小さい程の"かに"は30~40杯程いるのだろうか。
"かに"の上に"かに"が乗り、崩れ落ちてはまた乗り…を繰り返している。
桶の外側に"津がに"と張り紙がしてあった。
母もその"かに"の様子が面白かった様で目を皿の様にして見入っていた。
それだけでここに来た甲斐があったというものだ。
今この瞬間が楽しければ良いのだ。
暫く"かに"を眺めた後に、なしとみかんとマンゴープリンとお豆腐を買ってその直売所を出た。
後は真っ直ぐ家に帰るだけ。
帰って一息ついたらまたぼんやりしはじめたのでベッドに連れて行き、お昼寝。
起こすまで約1時間、ぐっすりと眠っていた。
また行こうと思ってはいるが、実は母は車椅子でのんびりお散歩する方が好きなのかもしれない、と感じたお出かけだった。
"かに"のアレコレやお店に来たことが少しでも刺激になってくれると良いのだけれど。
さて次はどうかな?
まずは天気。あまり寒くなければ散歩に行きたいと思っているのだが。
先の事は運任せ。
読んで下さってありがとうございます
今日も明日も良い日でありますように(キバナコスモス)