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【9月度読書感想文】死ぬほど読書:丹羽宇一郎

父親から薦められた一冊。
父親はひたすらに読書が大好きな人間で、休みの日は必ずと言っていいほど本を読んでいる。本屋にも何度もつれていかれた経験がある。
読む種類は様々だが、自己啓発は全く読まず、自伝、小説やノンフィクションのドキュメンタリーを好む。
幼いころから本を読めと父親から言われたことをよく覚えている。
父親とは訳あって一緒に暮らした期間は短いものの、父親からもらった数少ない金言の一つだと思っている。
そんなこともあり、僕自身もよく本を読んでいた。なぜなら本を読むと褒めてくれるからだ。小中学生の時はよく有名な小説を読んでいた。三四郎、坊ちゃん、ハリーポッターシリーズ、デルトラクエスト、エルマーの冒険などなどまぁよく言う小学生から中学生向けの本だったが、図書館に借りに行ってまで読むような子どもだった。

さて本題の本の話の前の前書きが長くなってしまったが、今日はそんな幼少期に培われた?教え込まれた教訓が今に繋がっているんだなと感じた瞬間を本書を読む中で思い起こされたということである。

全182pとあっという間に読めた一冊。
心に残った部分のみ抜粋してお伝えします。
①読書のメリット
・本を読むことで自分は何も知らないと自覚ができる。
この自覚によって実生活でも謙虚になることができ、謙虚であるからこそいろいろなことを知りたくなり、素直に吸収することができる。
・様々な人の立場に立って考えることができる。
本は自分があったこともない人(過去現在未来)の体験や知識に触れることができる。どんな時にどんなことを考えているのか。そうすることで自分以外の人がどのように世界を見ているのか、同じ事象でも感じ方の違いを知ることができる。
・想像力を鍛える
人は基本的に自分の知っていることでしか物事を判断できない。基本的にこの世にあるようなことは自分にとって不利だとしても、誰かにとって有利だから存在するし、誰もが不都合に思っていることは実は少ない。物事を自分の視点だけでみると正しくないように思えるが、ほかの人の視点ではどうだろうか?他人の立場に立って考えることでその答えがでる。想像力を豊かにすることは社会を生きていくうえで最も大切な能力の1つであると思い知らされた。

②教訓的なもの
・問題があるのいうことは、懸命に生きている証。
問題は人との関係であり、1人で解決するものではない。他人への想像力と共感が解決へ導いてくれる。問題がある限り、またそれを解決する答えも必ずどこかにある。問題があるというのは生きている証だ。問題があることを喜べ。
・職業に貴賎なし
仕事、人間を相手にして目標に向かってみんなで力を合わせればその中で人生が体験できる。体験と誠実に向き合えば、どんな仕事であろうとそこから得るものは大きい。
・社会に出た時の常識
社会に出れば、君の立場は君が決めるものじゃない。人が決めるもの。だから人事を尽くして天命を待つ気持ちでいればいい。
・評価は正しく自分を映す
絶えず人間関係は変化するので、評価は平均化され現実の実力と一致してくる。たまに上司に好かれているから、媚びを売っているからあの人にだけとりわけ気に入られているから、、、と僻んだりする人がいるが、長期的に見てそのような評価はなくなるし、その評価が長くされているとしたら、それは君の決めつけが間違っている。またスランプなんて言葉はなく、それはただの今の実力を示している。調子が悪いなんて言うことは決してない。
・人望を集めることの意味
自分勝手に生きている人間は能力があろうとも人望を集めることができない。成果を上げようとも人の上に立つことができない。人望を集めることは管理職にとって欠かすことのできないステータスである。上司としての器量の中で最も大事。上からも下からも。人を引っ張る役目だからさ。1人で仕事ってできないからさ。上司に好かれたり、部下に好かれたり。それ自身に意味があるのか?とか、好かれてるから能力がなくても抜擢されて不公平だ!とかいう輩もいますが、その周りから好かれることにこそ意味が、価値があるから評価され抜擢され役割が与えられる。


最後にこの本を読んで一番考えさせられたこと。

読書と仕事は不即不離(切っても切れない)

読書というと少しオーバーに感じるし、
読書だけがもちろんすべてじゃないとも思っているが、無意識のうちに、いろいろな言葉に普段の自分が生かされていることを感じる。

本で学んだ無数の言葉が知らず知らず生きている。
本である必要はないが、やはり常に自己研鑽(自分の知らない世界を知ろうとすること、自分はまだまだ不勉強であることを自覚し続けること)が大事で、本はそれにうってつけの研鑽道具である。

本は出典もしっかりしてるから使える知識としても申し分ない。現代は肩書きのない人の自分に都合のいい言葉だけを選り好みできてしまう、そこにアクセスしやすい現代だからこそ、あえて耳が痛かったりする言葉を自分に取り入れられるほうがいい。

あと本は自分の周り半径から遠い存在との出会いをもたらす。自分の周りは基本的に自分に近しい能力の人で形成される。よく自分の周りの5人を足して割ったのが自分になると言われるくらい。身近な人の影響を濃く受ける。
本はあったこともない人の物語、自分と生まれも育ちも、何なら時代も違う人たち。そんな人たちから自分の考えたこともない認知外のことを教えてもらうことや自分の生きている世界の小ささを痛感させられることもあれば、自分が大切にしていることは時代が違えど変わっておらず勇気をもらえたり。

まぁ何が言いたいかっていうと、今年の自分のテーマである自分の殻を脱するということにおいて、自分の認知外を知ることは目的そのものである。つまり読書はこれからも続けていきたい(しかし自分の属性とは違う著者の本を読んでいったほうがいい)営業畑とか今まで読んできた自己啓発とは違ったジャンルの書を手に取っていこうと思う。

現場からは以上です。

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