全ての基本は10種類の動き
わたしたちは何氣ない日常でも、実はとても精妙で高度な動きをしています。
でも実はその動きは、たった「10種類の動き」の組み合わせで成り立っています。
全ての基本となる10種類の動き
その10種類の動きというのは、
【上下・左右・ねじり(左右)・開閉・前後】です。
この地球上での動きは、どんなに複雑に見える連続的な動きでも、この10種類の組み合わせで表現することができます。
例を挙げると、以下の通りです。
上下 ▶︎ジャンプ、背伸び、しゃがむ
左右 ▶︎ サイドステップ、体側を伸ばす
ねじり ▶︎ スイング、振り返り
開閉 ▶︎ 開脚(開)、正座(閉)、胸を張る(肩甲骨閉)、猫背(肩甲骨開)
前後 ▶︎ 前屈や後屈、前へ歩く、1歩下がる
これは発達の過程にもみられます。
乳幼児期の発育発達
【 上下伸び縮み→左右への寝返り→ハイハイ→座る→歩く 】
周囲との関係性
【 血縁関係→交友関係→反抗期→思春期→外の社会へ 】
この様に日常だけではなく人生のそれぞれの段階で、10種類の動きが自然に起こります。
誰に教わったわけでもないのにできるのはなぜか
しかし考えてみると不思議です。
これらの動きは誰に教わったわけではありません。
その可能性の一つは、進化論です。
くらげ、魚、は虫類、鳥類、哺乳類。10種類の動きは人間だけでなく、これらの生物のDNA情報も含まれていると捉えています。
世界には無数の考え方があり、進化論についても様々な見解がありますが、それらが事実かどうかは誰にも分かりません。ただこの内容をもとに今まで行なった体感ワークで、自分自身以外の方も含めて、ほぼ全ての方と「自分の中に本当にあった」という体感を共有しています。
脳の構造をとってみても、人間の身体にそういった段階的進化の過程があったことは推測できるのではないでしょうか。
10種類の動きのバランス
話は戻ります。この10種類の動きが、どの場面でも自然に引き出されていると、身体に負担はかかりません。想像以上に快適に過ごせます。
わたしたちが何かの不調を感じるときは、突発的な怪我や事故を除いては、振り返ると”徐々に”というような予兆があったことに氣づきます。
それは大抵、特別な何かが原因ではなく、日常の小さな積み重ねによるものだからだと思います。
10種類の動きの中で、使われやすい動きと、使われにくい動きのアンバランスが生まれると、本来担当でない動きでそれらをサポートすることが必要となり、それはいつしか『癖』になります。
筋肉ひとつとっても、全ての動きに対して、全身が同様に使われているわけではなく、ある上下の動きでメインとなる筋肉、ある左右の動きのでメインとなる筋肉。
というように、常に最適なバランスを選択しながら身体は動いています。
例えば、歩行でよくみられますが、何かのきっかけや環境要因で、ねじりが出にくくなると、左右の動きがそれを補うために、過度に生じたりします。長期的に続くと、癖となり、どこかに不調という形で現れてきます。
これが、力み・凝り、痛みや不調の大きな要因になっていると思われます。
痛みや不調を単独で捉えてどうにかしようとするのではなく、本来の働きや動き、バランスを取り戻すこと。だからこそ、本当にやりたい動きが自然に引き出されてくる。
これがNBWで展開されている基本的な世界観です。