感覚の精度を磨くための方法
今回は感覚の精度を磨くための方法として、皮膚(肌)感覚にアプローチしていきます。
水の中では皮膚でたくさんの情報を感じている
最近通っている事務所近くの温泉の水風呂は、結構大きな槇でできていて、人数的には5人ぐらいは問題なく同時に入ることができます。
入っているときに人が入ってくると、どれだけ離れていても、皮膚(肌)感覚で人の動きや水の揺れを感じます。
このように自分と他人の境目である皮膚(肌)は、そうやって物事を繊細に感じる能力があります。
※ここでは皮膚と肌は同様のこととして進めていきます。
皮膚は第三の脳か?
皮膚は第三の脳と言われることもありますが、そうではないような氣がします。
元々脳が存在する前は、皮膚が五感の機能を全て担当していたそうです。
例えば脳がないくらげとかは、全身で自分とそれ以外の境目を感じています。それは人間でいうと、皮膚や粘膜という風に置き換えられます。
ちなみに第二の脳と言われるのは腸ですが、くらげみたいな自他との境目が存在する単純な生物から、その後にミミズのような感じで消化吸収排出ができる筒状の生き物=腸のような形の生物が誕生して、より複雑な事ができるような生物になって脳が誕生しています。
ということで、①皮膚 ②腸 ③脳の順番ではないかと思います。
肌を使った言葉は、感覚的なことを指している
肌が合う、肌で感じるという言葉があるように、それだけ感覚的なものを感じ取るのが皮膚の大きな役目だと思います。
話を戻すと、水の中と空氣中では全く環境が違いますが、水の中と同様に動きの中に皮膚に触れる風を感じる事ができると思います。
感覚の精度を磨いていく上で、ゆっくり丁寧に動くという練習法がありますが、それを皮膚に触れる風や空氣を感じて動くという風に置き換えてみると、ただ感じて動いているだけなのに、結果的にゆっくり丁寧に動くことになります。
自然にゆっくり丁寧になったというのと、意識的にゆっくり丁寧に行なったのでは、雲泥の差です。
自然になったものは全体的、意識的なものは自分の意識のエリアのみになり不自然さが残ります。特別なシチュエーションじゃなくても、日常で歩いている時からできるので、ぜひお試しください。