歩きの中に全ての動きが入っている
ここ数日は「全ての基本は10種類の動き」の流れから行動循環のお話まで書いてきました。復習にもなりますが、10種類というのは上下、左右、ねじり、開閉、前後です。
これは「前の動き」(例えばケモノ)を練習したから走るのが速くなるという訳ではなく、常に日常でこういった動きで自分を調整していることに氣づくことが大切です。
日常の動作は、常にこの10種の動きをバランスよく使えるように存在しています。ちょっと横になりたかったり、たまに無性に散歩に行きたかったり。
(無自覚であっても)自らがそれらを選択して調整しています。
歩く動作の中に全ての動きが入っている
先ほど挙げた「走る」を1つとっても、前の動きだけが存在している訳ではありません。やはり10種全ての動きが絶妙なバランスで成り立ってます。
その全ての動きの調整が、効率良く行える日常の動作が「歩く」ことです。
例えば、右足の踵には「前」の動きを引き出すスイッチがあります。踵から少し前に移動すると、「上」のスイッチがあり、さらにつま先側に移動すると「左」、左足に移動すると「右ねじり」、「閉」のスイッチがあります。
右足、左足と前歩きで二歩移動するだけで、上下〜前後の半分の動きを行なったことになります。そしてもう半分は後ろ歩きをするときに使われます。
足裏スイッチを均等に使うために
わたしはできるだけ裸足感覚に近くてフラットな靴を選択します。
それは、足裏の感覚をダイレクトに感じたいというのと、これらの足裏スイッチを均等に使うためです。
脚は身体を支えるために使われていることが多い現代ですが、1歩進むだけで、身体は無数の情報を受け取り、常にやりとりをしています。
何か特別な練習をする前に、毎日行っていること、たった1歩歩くという動作から、何かを感じ取ってみてもいいかもしれません。