🍳一週間のフード・デリバリー関連ニュースまとめ［2019/11/18～24］

2019年11月25日 06:23

いつものサイトピックアップの他に前週同様にフードテック関連の特集と、番外編を作りました。

🗾国内サイトの記事

🍳「LINE AiCall」と「ebica予約台帳」が連携。2019年11月20日より実用化に向けた実証実験を「俺のGrill&Bakery大手町」にて開始

株式会社エビソルは、LINE株式会社と、俺の株式会社「俺のGrill&Bakery 大手町」にて、「ebica予約台帳」の持つリアルタイム空席情報とAI電話応対サービス「LINE AiCall」を連携させた電話予約受付ソリューション「ebica IVR」の実証実験を2019年11月20日より開始。

今年のLINE CONFERENCE 2019にて発表されたAI事業におけるLINE BRAINがエビソル社と組んで音声自動応答サービスを本格的にリリースしてきました。

こちらはLC19に参加した際に撮影した、LINE社がデモで開発したLINEDuetというAIを舛田さんが実際に試しているところです。

今回は実証実験のため応対日時が以下のように決まっており、また、固定電話から発信する必要があるとのこと。

① 2019年11月20日〜22日　10:00〜16:00
② 2019年11月25日〜29日　10:00〜18:00

ここにはあえて記載しませんが、実際に本トライアルが体験ができる電話番号もありますので、（本当に予約する意思のかる方は）今日から平日五日間（②の日時）で試してみるのも面白いと思います。

🍳ブリュワリーやバーに近隣の飲食店のフードメニューを届けるフードデリバリーサービス

米シカゴで2018年に創設された2ndKitchen（セカンド・キッチン）は、バーやパブ、ブリュワリー（ビール醸造所）など、厨房設備がない飲酒店と近隣の飲食店をつなぎ、飲食店のフードメニューを飲酒店にオンデマンドで届けるフードデリバリーサービス。

BtoBのフードマッチングサービス、というイメージでしょうか。厨房設備がない飲酒店というと日本ではスナックやカラオケなんかが該当すると思いますが、そもそも需要がどこまであるのか気になります。（BtoBといっても最終的にはBtoBtoCになるわけで、普通にdoordashやUberEatsでもいい気がしますが）
11月には4億超の資金調達もしているので、何らかのポジショニングができている、ということかもしれません。

🍳ウーバーイーツの新配送料を解析！配達員は阿鼻叫喚！？

12月1日のUberEats事業の現地法人化に伴い、11月29日より、UberEats東京エリア（千葉、埼玉）の基本料金及びインセンティブが改定。基本料金は約10%引き下げ、サービス手数料は35%から10%に。基本料金の引き下げにより、インセンティブが引き上げになる。

インセンティブが効いていない通常の状態であれば配達料金（配達員の収入）は旧→新で下がることになりますね。とはいえインセンティブが引き上がるので、今後旧配達料金に比べてインセンティブの機会が増えるようであれば（短距離であれば）ほぼ変わらない料金となりそうです。
そもそもこの料金体系変更の理由が、日本法人を作ったことによるコスト削減ということであれば、旧→新で結果的に同じ料金ということは無いですし、ましてや配達料金が減った分が注文者への配送料金請求が引き下がる、なんてことにはならなそうですね。

🍳Uber出身の2人とケータリングの実業家、ステルスだったバーチャルキッチン会社を正式公開

サンフランシスコを本拠とする Virtual Kitchen Co は、1,700万米ドルの出資を受けてステルスモードから正式ローンチ。データ、オンデマンド配送インフラ、戦略的に配置されたキッチンを活用することで、レストランが最小限の先行投資でサービス提供範囲を拡大する手助けをする。

バーチャルキッチンのKFSは「配送に適したキッチンを設立する最適な場所を見つけて借りること。」ということで、需給バランスが最大化できる地点をどうやって見つけるかはデータにかかっています。
配送業務を行うためにDoorDash、Caviar、Postmates、GrubHub、そしてUberEatsとも協業しているということで、各社から様々なデータ取得→最適な場所にレストランを開設→注文件数の増加、という勝ちパターンがどこまで機能していくのか楽しみです。

🧪フードテック特集

🧪培養肉、昆虫食、フェイクシーフード、空飛ぶフードデリバリー、注目を集める世界のFoodTech企業8選

2019年10月7-8日にシアトルで行われた「スマートキッチンサミット」。北米を代表するフードテックイベントで、今年で５回目を迎えた本イベントに多くの人が足を運んだ。スマートキッチンサミットで見つけたユニークな商品を中心に、今世界で注目されているフードテック企業8社を紹介。

１．Future Meat Technologies「培養肉」
２．Hargol FoodTech「昆虫食」
３．Planeteer「食用スプーン」
４．Sophie’s Kitchen「フェイクシーフード」
５．StixFresh「賞味期限が伸びるステッカー」
６．Bowl「サラダボウル自販機」
７．Milo「スマートブレンダー」
８．Uber「空飛ぶフードデリバリー」

特に興味を持ったのが食用スプーンや賞味期限が伸びるステッカーです。
脱プラスチックの文脈でストローを減らしたり紙製にしたりという動きはありますが、ストロー意外のカトラリーにもその波が来ているだけでなく、さらに食べちゃおう！という発想がすごいです。
塩味、ペッパーコーン味、チョコレート味、ミント味とバリエーションがあるそうで、通常の料理ではなくファストフードのサイドメニューやアイス等のスイーツで使うことを想定しているようです。

そして賞味期限延長ステッカーは、なんと「果物の賞味期限を最大14日間延長」できるそうで、廃棄ロスを減らすことに抜群の効果を発揮しそうです。
あとはこのシールの価格や安全性が気になるところですが、特定の商品だけでなくもっと多様な作物に効果が発揮されれば、広まっていく予感はします。

🧪実食レポート：マクドナルドの植物由来バーガーを食べてみた

マクドナルドが、新たにビヨンド・ミートの植物由来のパティを使ったハンバーガー、｢P.L.T.｣をテストしている。カナダのオンタリオ州南部にある28店舗のみで試験販売されていて、筆者はこのハンバーガーを試してみたが、期待していたほどではなかった。

このnoteでは何度も取り上げていますが、代替肉業界は市場を拡大するなかで今ファストフードを攻めており、その頂点であるマックがどんな動きをしてくるのかによって、世間への浸透度は大きく変わってきます。
記事を見るとテストしている店舗ではそれなりにプロモーションを行っているようですね。個人的にはパティを味わいたい人はそもそもマックに行かないと思いますので、値段も変わらず味もそれなりということであれば、ギルトフリーとしての選択肢の一つとして、あっても良いと思います。

🧪無印、昆虫食始めます。2020年春に｢コオロギせんべい｣を発売予定

株式会社良品計画が2020年春ごろに｢コオロギせんべい｣を発売。昆虫食の研究の第一人者である徳島大学と良品計画が協業して取り組んでいるもので、食用コオロギをパウダー状にしてせんべいに練り込んだものになる。価格は未定。

ついに昆虫食がキャズムを超える日がやってきますね（笑）。
コオロギで有名なのはコチラ↓のプロテインバーですが、同様に粉末で練り込まれているのであれば、何も臆することはないと思います。

そんな中、知り合いの方に教えていただいたアイテムはコチラ！↓

どうせパウダーになって混ざっているんでしょ？と思いきや、実物も入っています！
使っていく毎に、だんだんと「こんにちは！🦗」していく様はさすがに抵抗がある方も多いはず…。

また、テレビでも昆虫食が取り上げられたようで、まさか長澤まさみがこんなにも男前だとは思わなかったです。

ということで、今年は特にフードテック業界が賑わっており、このnoteのネタにも事欠きませんが、昨今のフードロスへの取り組みに一石を投じるこちらのnoteがとても興味深い内容だったので取り上げてみました。

フードロスを無くすためには、余剰を消化するための仕組みではなく、余剰自体を起こさせない仕組みが必要、と提言しています。
問題を表面的に捉えるのでなく、その本質を捉えてそこにアクションをしていくことの大切さを改めて再認識しました。

🥄番外編

🥄マクドナルドでタッチパネル注文…東欧ジョージアの効率的オーダーシステム

キオスク端末注文とテーブルデリバリーにおいてはもはや珍しいものでは無くなってきましたが、実は今回、ジョージア（グルジア）料理というものに興味を持ったので（番外編として）取り上げてみました。

そもそもジョージア（旧グルジア）って言われてもあまりピンときませんが、位置はここ。

土地柄中東やヨーロッパ、西アジア等からの影響を受けつつ、貿易視点として様々な食材が流通して豊かな食文化になったそうなのですが、何といっても「日本人ジョージア（グルジア）料理」で検索してみると…

日本人がハマる「グルジア料理」とは？」
「世界で一番日本人に合う！グルジア（ジョージア）料理」
日本人がジョージア（グルジア）料理を食べると「え！何これすごい！…

このように、日本人との相性が抜群なようで、一気にジョージアという国に興味が湧いてきました。（ジョージアが位置する南コーカサス地方はカスピ海ヨーグルトの発祥の地だそうで、ワイン発祥の地でもあるそうです）

また、木曜日にジョージアのワインが置いてあるCARVAAN TOKYO（渋谷のスクランブルスクエア内）というお店に行ってきました。

トルコ、アラビア、エジプト系な地中海料理なのですが、もはや料理の見た目からは味の想像がつきづらく、ましてや付け合わせのソースは食べてみてもどう表現したらよいのかわかりません（笑）。
（特に３枚目はライスプディングなのですがもはやデザートには見えませんね。→見た目とは裏腹にインパクト抑え目で繊細な甘さと味でした）

トルコ料理となると世界三大料理として知られていますが、地中海・黒海・カスピ海あたりの地理や歴史等はとても疎かったため、（ニュースや歴史からではなく）身近な料理や食べ物からその土地を知る、ということがとても楽しかったです。

以上。

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