【NCAA】なぜ''今''NCAAに注目するべきなのか?
今、全米大学バスケットボール界が熱狂している。
ついに男子も女子もチャンピオンシップを残すのみとなっている。
バスケットボールファンであれば、「富永啓生」の活躍が記憶に新しい。
日本にも認知されつつあるNCAA大学バスケットボールが、なぜ今注目されるべきなのか。
それを紐解いていきたい。
NCAAトーナメント、別名''March Madness''
3月から4月の上旬にかけてアメリカは大学バスケットボールによって「熱狂」する。
この期間に関してはプロスポーツリーグであるNBAやMLBなどでも視聴率がNCAAトーナメントによって奪われる時期となる。
現地では、「March Madness(3月の狂乱)」呼ばれている。
では、なぜ現地ではプロリーグ以上に盛り上がるのか。
それは、現役からOB、そして地元が一体となっていることが大きな要因であると考える。
各大学と地元の誇りを代表して戦うからだ。
今一番試聴されているコンテンツ
今年のNCAAは一味違う。
男子は毎年盛り上がるが、今シーズンは女子の盛り上がりが異常だ。
今シーズンはスター選手の登場によって例年にないくらいの注目が集まっている。
昨日行われたコネチカット大学とアイオワ大学の一戦は1,400万人が視聴するなど過去最高の数字だ。
この記録の更新はわずかその数日前に行われていた、アイオワ大学vsルイジアナ州立大学の試合が平均1,230万人、ピーク時には1,600万人の視聴者を記録していることからも考えると、記録的な数字だ。
この視聴数は、昨年のMLBのワールドシリーズの1試合あたりの平均視聴者数910万人を遥かに凌駕するものであるだけでなく、2023年のNBAファイナルでも1,160万人であった。
この数字から見てもいかにしてNCAAのバスケットボール注目されているかがわかるだろう。
ちなみに2012年以降でこの数字を上回ったのは、なんと存在しない。
クリーブランド・キャバリアーズとボストン・セルティックスが対峙した2018年のイースタン・カンファレンス決勝第7戦(1,360万)以来の視聴者越えとなった。
レブロン・ジェームズよりも注目されている試合となっているのだ。
だが、それ以上にこの試合は最高に面白いので、ぜひハイライトでも良いので視聴していただきたい。
なぜこの試合が歴代最多の視聴数になるのかが納得できる試合だ。
決勝はさらなる視聴率が予想されるであろう。
バスケ界のスーパースターが無敵艦隊に挑む
アイオワ大学に注目が集まる理由は、バスケ界を大きく変える存在はいることである。
''ケイトリン・クラーク''
彼女は「ステフィン・カリー」とも比較されるくらいの正確無比なシュート力を持っている。
この4シーズンで男子も含めた歴代最多の得点記録を保持した選手になったことは記憶に新しい。
大学バスケの個人の平均スタッツは、20点台を平均して得点できればかなりの大物選手と持て囃されるが、クラークは異次元だ。
クラークはガードの選手であるにも関わらず、リバウンドも取るオールアラウンドな選手であり、シュートだけの選手ではない。
もしかたら、今年のパリ五輪にもメンバーに連ねて、日本代表の高い壁となる存在になるのかもしれない。
そんなクラーク率いるアイオワ大学と対峙する相手は、サウスカロライナ大学だ。
(男子ではノースカロライナ大学がマイケル・ジョーダンの出身校で有名であるが、その大学ではない)
サウスカロライナ大学は「無敵艦隊」というネーミングに相応しい成績を記録している。
今シーズンのサウスカロライナは''37勝0敗''
負けがないのだ。
今シーズンは無敗優勝がかかっている。
しかも、すごいのはそれだけではない。
3年間の成績がなんと、108勝3敗である。
サウスカロライナは伝統的にチームの中核となるセンターを置いて中外のバランスがとても良いチームだ。
過去5年のWNBAドラフト1位指名を受けた選手が2名おり、先シーズンのWNBAで新人王を獲得したアリーシャ・ボストン、そして連覇を果たしてWNBA ファイナルMVPのアジャ・ウィルソンを輩出した大学でもある。
このファイナルは無敗優勝を狙う無敵艦隊サウスカロライナと昨シーズンファイナルで敗れた雪辱を果たしたいスーパースターのクラークが率いるアイオワ大学。
The Athleticのサイトでは2,000万人の視聴が予想される好カード。
ハイライトでも良いので、この試合は絶対に見逃すことはできない。
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