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デュークとシェイクスピア

先日、日本橋三越新館カルチャーサロンで開催された、「ジョナサン・カッツの大人のジャズ講座」では、デューク・エリントンの貴重な音源と映像を、楽譜とともに、さらにはカッツさんとサックスさんのお二人の生演奏での掛け合いによって、ジャズのタイミングの取り方や解釈の奥深さを体感させていただき、大変勉強になりました♫♥

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=10231263575831522&id=1198185921

それにしても、デューク・エリントンの知性と教養に圧倒されました。

もちろん、デューク=公爵
というのはニックネームで、
ビッグバンドのバンドリーダーで
ニックネームで対抗しているのは、
カウント=伯爵・ベイシー
ぐらいでしょうか
一方、グレン・ミラーや
ベニー・グッドマンには
特にニックネームがついておらず、
ここに、
黒人と白人のバンドリーダー
に対する扱い方に差がある
ことが見て取れますね。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3

黒人の裕福な家庭で育った(父親は、著名な白人医師ミドルトン・カスバートの執事であり、時々ホワイトハウスへの仕出し業も行っていた)デュークは、単に音楽的に優れているだけではなく、ウィリアム・シェイクスピアのソネットを自身の作曲した楽曲に取り入れ、弱→強の調性にそれを表現していたのですね。

それを、実際に歌手がソネットを朗読しながら歌っている音源を聴くにつけ、欧米の教養人にとっては、シェイクスピアが血肉になっていることを改めて痛感しました。

オーケストラ譜面のパートごとに、
同じ楽器でも個人名が書かれている
のがスゴいところです。
いわゆる、バンドメンバーの
当て書きによって譜面を
起こしていたということに
なります。

そうそう、デュークの書いたオーケストラ譜は、パートごとに、その楽器の担当者の名前が記載され、それぞれの得意なフレーズなどが盛り込まれた譜面となっていて、如何に、それぞれのメンバーを大事にしていたかがわかる譜面なんだそうです。

だから、メンバーは、売れっ子になってもずっとバンドに在籍し、ビッグバンドが、ビ・バップやモダンジャズのブームの影響で経済的に苦しくなっても、彼はずっとバンドを維持し続けたそうです。

これだけの譜面を、彼はピアノの前だけで書いたのかと質問してみたら、彼は、全米を公演旅行する際に、飛行機嫌いだったので、列車の移動中に譜面を書くことが多く、たまにピアノの前に座って譜面を書いたそうです。

やはり、音楽、そしてビッグバンドをこよなく愛していたのですね。

***

カッツ ジョナサン さんご自身による、先日の講義の“補講”と、次回は、11月18日(土)の17時開始ですので、9月3日から、日本橋三越カルチャーサロンのサイトにて、お申し込みくださいね。

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Posted by カッツ ジョナサン on Monday, August 28, 2023

シェイクスピアの英語についてオススメなのが、西森マリーさんのこの本です。

西森 マリー著
『世界のエリートがみんな使っているシェイクスピアの英語 』
(講談社パワー・イングリッシュ)

高校の1学年先輩で、現在は、米国在住の才色兼備のマルチタレントです✨♥

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