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ほんの記録|11月前半の3冊
『菜食主義者』 ハン・ガン
受賞のこととかいろいろ関係なしにとてもとても面白くて、しばらくこの本のことばかり考えていた。
「くるいゆくひと」を描いた作品ではあるのだが、読んでいるうちに、ほんとうは「向こう側」へ行くほうが私たちにとって、自然なことなのではないか?と思ってしまうようになる。
医療の介入や家族の援助は、正常へ向かう道の妨げなのでは、という疑念がどんどん湧いてくるのを抑えきれないのだ。
今まで誰も説いてこなかった「人類がほんとうに楽になる方法」を、静かに、美しく提示したからこそ、多くの人に読まれる物語になったのだろうな、と感じる。
『セカンドキャリア 引退競走馬をめぐる旅』 片野ゆか
ノンフィクションを読む醍醐味のひとつ、「全然知らないことを知る」を思い切り叶えてくれた一冊だった。
筆者が動物たちのことを愛し、心から大切に思っているということが最後まで貫かれていて、温かく清々しい気持ちになる。
『かわいい かたちの ポンポンづくり』 ポンポンズ
表紙からして愛らしすぎやしませんか、この本…!
気温が下がってくると、毛糸で遊びたくなってくる。
娘といっしょにできるものを、とは思うのだが、編み物はとても教えられないな…と悩んでいた際、見つけた一冊。
ポンポン作りはとっても楽しかったようで、毎日少しずつ拵えている模様。
子どもといっしょに作れる、「ちょうどいいもの」ってなかなかないのだが、ポンポンはそれにぴったり一致したようで嬉しい。
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