140×7字小説 〜たとえ地に足がつかずとも〜 ②
②【雲のごとく、あてもなく】
必死に頭を下げてくる加害者。自分の足をリズムよく動かしてくる看護師。
まるで何かに向かっている気がしない。雲のごとく、ただひたすら時間が流れていくだけ。
だからつい、両者に同じ質問をぶつけてしまった。それで地に足つけるようになるんですか、と。
……望んだ答えは返ってこなかった。
必死に頭を下げてくる加害者。自分の足をリズムよく動かしてくる看護師。
まるで何かに向かっている気がしない。雲のごとく、ただひたすら時間が流れていくだけ。
だからつい、両者に同じ質問をぶつけてしまった。それで地に足つけるようになるんですか、と。
……望んだ答えは返ってこなかった。