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140字小説【運んで、畳んで、そして縛られて】

「諦めろ。主が畳んだ時点で、俺たちはもう運び屋じゃない」
「断る! 何かに縛られる人生なんて、まっぴらゴメンだ!」
「じゃあこのままゴミとして捨てられた挙げ句、燃やされて人生終わるつもりか?」
「それは……」
「お前もダンボールならきっとわかるはずだ。全身を紐に縛られる快感ってヤツがな」