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140×7字小説 〜たとえ地に足がつかずとも〜 ④

④【減る可動域、増える可能性】


 昔から親には『地に足つけた人間になれ』と、厳しく言われてきた。
 その親の元へ、実に数年ぶりに帰省する。事故で下半身不随となった、この体で。

「ごめん、地に足つけられなくて……」
「だったらウチの店で手に職つけな。こちとら猫の手も借りたいんだ」
「……ありがとう」
「口より手を動かす!」


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