片目の猫
例えば、胎児記憶よりも遥かに前に見た深いトンネル
例えば、星屑を纏いながら浮遊する小さな少女の、くっきりと生えていた背中の羽
しんじられる....?
鋭敏すぎる神経と、やわなこころ
音とならない波動までもが
私の血管を伝い脊髄に侵略してくる
中枢をアイのようなものでどうか満たしてください
窓のない教室に蔓延る偽りのレクイエム
研ぎ澄まされる潜在的な意識を
不規則なメロディーで遮断する
瞼の裏の光、目を閉じる
ワタシヲミツケテ...
片目しか光らない猫がこちらを見ている
鋭い瞳孔の奥には寂しげな薄霧
本質を隠すことで自分を護るその様が、わたしの心を癒します
キミ と ワタシ
ヒトリ が フタリ
それだけで、いきていられることを