40代正社員ワーママ退職⑰元同期に会う。退職3週間めに気が付いたこと
2023年3月31日で18年勤めた会社を退職しました。退職3週めに入ってしたことと、気が付いたことを書きます。
なお、このシリーズ記事にはたくさんの「スキ」をいただき、先日も #退職エントリで最も読まれた記事 の”Congulatulations”をいただきました。読者のみなさま、ありがとうございます。
過去の記事や要約はこちらをご覧ください
元同期に会う
背景
わたしが3月末まで勤めていた会社の、元同期に会いました。彼女は新卒で一緒に入社し、3年であっさりと外資系企業に転職。さらに転職して着実にキャリアを築いていました。
最近は、年賀状のやりとりが続いているだけになっていて、数年前に3人目を出産したと聞いていました。
コロナもそろそろ終わったし、と連絡したところ、ちょうど3人目のお子さんの育休復帰前とのこと。慣らし保育が終わったタイミングで会うことにしました。
話題
ほぼ10年ぶりの再会。彼女は3人のお母さんになっても全く変わっておらず、マスク姿でも一目ですぐにわかりました。
近況報告もそこそこに、子育てや受験事情、学校の話、夫の愚痴。とても面白く、あっという間に時間が経ちました。
彼女は、そもそも転職が多い業界、業種、職種でした。今でも、過去の先輩や後輩、同期や同僚とも連絡を取り合っていて、いろいろなひとの近況を教えてもらいました。彼女の旦那さまはわたしの元勤めていた会社のかたとのこと。ずっと前に会社を辞めた彼女が、わたしよりもずっと会社のことを知っていました(笑)
「辞めても、元同僚には連絡するよ。だって仕事で関係することもあるし」とさらっと話す彼女。「退職は恋愛と似ている、別れを切り出し方からは会いたいなんて言ってはいけない」と思っていたわたしは、ふっと気が楽になったのでした。
過去、「退職は恋愛と似ている」と書いたのは、こちらからご覧ください。
立場の違い
心の奥底では、彼女には、いったいどういう気持ちで二度転職したのか、転職活動はどうだったか、いずれまた転職するのか、聞きたいと思っていました。今後はマネージャーとしてやっていくのか、キャリアはどう考えているのか。
「転職社会を生き抜き、会社員として育児休暇復帰を目指している」彼女。「新卒以来転職せずに退職し、語学で起業を目指している」わたし。
いろいろと話しているうちに、明らかに自らが置かれている立場の違いを感じ取ってしまい、結局、考えの深いところまで聞き出せず、立ち入った質問もできませんでした。
「女性はライフステージが異なると話が盛り上がらない」とよく聞きます。こういうことなんだ、と実感しました。
わたしと彼女の共通点は「結婚して」「子どもがいる」「関東近郊で子育てしている」ということ。いっしょに社会人としてスタートを切ったけれど、ずいぶん違う道を歩いてきたのです。
元同期と深いところまで話をしたいと思っているのは自分だけだったと気が付きました。
思ったこと
帰り道、電車の中でぼんやりと窓の外を見つめました。突然、会いたいと連絡し、会ってくれた彼女。
もしかしたら、わたしは「自分が3月末までに勤めていた会社に関係する誰か」に話を聞いてもらいたかっただけだったのかもしれません。自分が生きてきた、働いてきた軌跡をたどりたかっただけかもしれない。
そういえば、まだ赤ちゃんがいるんだから授乳中でカフェインを控えているかもしれない。母乳のために乳脂肪分を控えているかもしれない。でも、わたしは何も考えず、食後にスターバックスに誘いました。もう下の子も大きくなり、すっかり育児から離れてしまったわたし。配慮が足らなかったのかもしれない、と反省しました。
わたしも彼女も、それぞれ違う人生を生きている。もう少し、深いところまで話すには、時間がかかるのか、それとも、もう話すことはないのか。ぼんやり考えているうちに、もう最寄り駅近くまで、電車は進んでいたのでした。
気が付いたこと
時間が経つにつれて気が付いたことを書きます。
家族について寛容になる
働き方を変えたワーキングマザーのほとんどが書いているこの話。わたしも例にももれず、本当でした。
今までだったらカチンと来ていた夫の一言。管理職になった男性はそうなりがちなのかもしれませんが、家族も部下のように扱う、上から目線の「ご指導」発言。
でも、退職してからは、そのまま受け止め、たとえ心から同意しなくても、さらりと流すことができました。
まだほかにもあります。わたしは自分の予定を決めるとき、子どもの予定、夫の在宅勤務の予定を調べ、家庭内の根回しを十分にしてからでないと決められませんでした。仕事のオンライン会議だって、外出だって、飲み会だってそうです。仕事なんだから、と思っても、急に行けなくなって迷惑をかけるのも、謝り倒すのも自分だったからです。
「今週、仕事で○○に行ってくるわ」
「あ、忘れてた、今日飲み会だ。ご飯いいわ」
「今日は会社行くのやめて在宅勤務するわ」
はい、1つ1つは大したことはありません。仕事をしていれば、そんなこと、あることでしょう。でも、自分の都合だけで仕事やプライベートの予定を立て、さらに家族に共有しなくても、絶対なんとかなると思っている。そんな夫には不満がたまっていました。
夫とは会社も、役職も違います。立場も違います。
もし、自分の上司が「妻が怒るから」と会社に来てほしいときに来なかったら、失望するでしょう。自分の送別会に「妻が機嫌が悪いから」と来なかったら残念に思うでしょう。
「自分の置かれた立場では、これもしょうがないのだ」と、諦めようとしていました。でも、内心は夫を羨ましく思い、イライラし、妬んでいました。
夫は何度も私に「自分も好きに予定を組めばいいじゃないか。何とかするよ」と言いました。「急な予定の変更なんて仕事をしていれば何度もあるだろう。いちいちそんなことにイライラしてたら、社会人なんて務まらないよ」とも言いました。
はい、そのとおりです。わたしは自分を犠牲にして、その場を収めようとしてきました。ずっとずっと。でも収まっていたのは表面だけで、こころはちっとも収まらなかったのです。だから、もう会社勤めなんて務まらなかったのです。
退職した後は、そんなどす黒い感情は起こりません。夫の急な予定の変更も飲み会も、「あ、そう。わかった~」と言って終わりです。
「自分だけがどうして」という不満が消えたとき、人は寛容になれます。
ほんと、情けなくなるほどちっぽけな自分。
そんな自分を認められた時、妬みからようやく解放されました。
心の余裕は家族の笑顔を産む
正直に書きます。働いていて疲れていた時は、子どもたちが私に話しかけてきても、面倒に感じたり、生返事をしたりすることもありました。わたしがきちんと聞いていないから、子どもたちがギャーギャー騒ぎはじめ、思わずガラの悪い声で「あ⤴⤴???」なんて言う時もありました。
でも、退職してからは、自分の手を止め、聞くことができました。手を止められないは「ちょっと待ってね」と言えました。子どもたちはもう中学生と小学生。いつの間にか待てるようになっていました。
平日の午後に「お母さんどこか行こうよ」と言われてたとき、これまでは「え~!?今の時間はお母さんは仕事でしょ!見たらわかるでしょ、無理無理!」と答えていました。せいぜい行くとしても買い物ぐらい。体力温存でした。
退職してからはわたしは変わりました。「じゃあ、どこに行く?」と子どもに聞けました。
平日の夕方に子どもと公園に行くなんて、いったい、いつ以来でしょうか。なにも考えず、子どもといっしょにサッカーボールを追いかけるだけでも、子どももわたしも、気持ちが明るくなるものだ、と知りました。
正社員の立場はありがたかった
退職して、良かったことばかりではありません。わたしは新卒以来ずっと正社員として働いてきました。いろいろあって退職したけれど、大変な分、会社に大切にされてきたことを実感しました。
環境、備品、仲間、居場所が準備され、会社に行くと仕事がもらえます。チャレンジもさせてもらえます。昇進だってさせてもらえます。すぐにはクビになりません。
これから、フリーランスとして仕事を取りにいかなければならなくなる。失敗したら次の仕事はない。そんな世界なのです。
退職は後悔していないけど、やっぱり正社員は恵まれていたと、改めて実感したのでした。
収入が心を安定させる
英日翻訳のトライアルに合格した後、すぐに中国語繁体字チェックの打診がありました。
断る理由なんてなにもありません。メールを受け取って2時間以内に、「喜んでお引き受けいたします」と返答しました。
翻訳者さんはさすがのプロで、品質の高い訳文を出してくださいました。チェッカー作業もスムーズで、プロとの仕事は気持ちいものだなと思いました。
正直、チェッカーの報酬はそんなに高くありません。それでも、仕事がもらえ、収入が入るということが精神安定剤になるのだ、と知りました。そして、仕事が終わった後、「報酬の入金日」の知らせを今か今かと待っている自分がいました。
今まではお給料日になれば自動で銀行に給与が振り込まれていた自分。
いいことだったのか悪いことだったのかわかりませんが、収入がある、見通しががる、ということが心の安定につながるということを実感しました。そして、次の仕事はいつか、と期待している自分がいました。
まとめ
あっという間に3週間目になりました。これまで書いてきたChatGPTでの要約(ダイジェスト版)も作成しつつ、この日記も書き続けます!
冒頭に書きましたように、いつも読んでいただいている読者のみなさま、ありがとうございます。もしよかったらサポートいただけると本当にうれしいです!
では、次回もお楽しみに。
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過去の記事はこちらをご覧ください(冗長かつ長文ですがお許しください)