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“戦う女”ね

ジュリーと恋と靴工場(2016/フランス)
監督:ポール・カロリ コスティア・テスチュ
出演:ポーリーヌ・エチエンヌ

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閉鎖の危機に陥った田舎町の靴工場。リストラされては大変!と立ち上がった女性職人たちが、パリの本社へ押しかけて直訴したりストライキしたり。

そんな騒動に巻き込まれてしまった新人の女の子が、この物語の主人公である。

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近代化の波に抵抗しようとする職人魂が、歌とダンスを通して炸裂!と言いたいところだが、そこはおフランス。

ポップだけど上品で控え目。感情を歌い上げることはなく、あくまでもささやくように自然に。ダンスにも、ミュージカル特有のあのワクワクした非日常性はない。

だって、踊っているのが普通のオバサマたちなんだもん。そういうリアリティを狙っている?

なので、プロのダンサーがバリバリ踊るイメージを抱いていると、物足りないかもしれない。

突然切り捨てられそうになった彼女たちは、尊厳と権利を守るために声を上げる。それは労働者による一致団結というよりも、泣き寝入りしないで闘おうとする女の姿。

一方、やっとのことでこの仕事にありついた主人公は傍観していたものの、周りに影響されて自分の意志に目覚めていく。

靴は女性の象徴なのだろう。工場にしまい込まれていた靴にはそれぞれ名前がついていて、その中にあった赤い靴が彼女たちの武器になる。

といっても、そこはおフランス。

労働運動に恋が絡んでくるあたり、ふ~ん、やっぱり女の幸せ探しに恋は欠かせないのかと実感。そして彼女は自分を見つめ、相手を受け入れることを知る。

若い恋と悩みをコメディ・タッチで綴ったフレンチ・ミュージカル。靴のかかとを鳴らして、いざ出陣!

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