夫の愛はチョコレートになって
なんだかぐったりな水曜の夜。
はるくんも眠って、いろいろできる時間なのに
ころんところがったら
もうなんにもできやしない。
今日行った公園が
予想外に混んでいたからだろうな。
私は混んでいる場所
特に人の声がたくさんある場所が苦手なのだ。
その時は大丈夫でも
人の声が刺激となって
後からぐったりしてしまう。
こうなるともう
身体に溜まった刺激が抜けていくのを
待つしかない。
こうやってころんところがって
ぼーっとしているのは、放電なのである。
こういう時は
音のない静かなところで
灯りを落として暗い場所で
じーっとしているのが一番。
ぴりぴりぴり、と少しずつ刺激が抜けていく。
小さな泡が浮かんでいく炭酸水みたい。
「つかれてるんだね」と
夫がコーヒーを淹れてくれた。
本当はコーヒーも刺激だけれど
これは別。
愛だから。思いやりだから。
うれしいから、飲む。
そして夫の愛と思いやりは
甘いチョコレートになって
コーヒーのとなりに置かれてた。
普段はたべないのにね。
私がつかれてるって言ったから。
愛だ、愛が形になったんだ。
(私、相当つかれてるな、これは)
(なんかおかしなテンションになっている)
コーヒーとチョコレート
おいしかったな。
なんだか元気になってきた。
いたわってもらえるって、うれしいな。
やっぱ、愛だ。(しつこい)