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それは、願ってしまったから。不安と共に凍らせた身体が目を覚ました夜。【安心へと戻る道①】

なんだかおかしい。

おひるごはんもしっかり食べたのに
まだ食べたいって感じてる。

ちっちゃいおせんべひとつ食べてみたけど
まだだって言ってる。

なんだかおかしい。



この「なんだかおかしい」モードは
夜まで続きました。

「なんか食べたい」と思ってはちょっと食べる。

おかしいな、と思うのは
この意味もない「食べたいな」と

いつもだったらそんなにちょいちょい食べたら
おなかいっぱいになっちゃうのに
一向におなかいっぱいにならないこと。

なんだかおかしい。



いつもの道も、秋が深くなってきた



こどもを寝かしながらうっかり寝落ちして
起きたのは23時。

おさまってきていたはずの咳も
なぜか復活してる。



眠れないのでノートとカード。

夕方に真由美さんに
「願いを叶える秘技」を教えてもらって
その時やってみたんだけど
あんまり上手くいかなくて。

「願いを叶える」秘技なのに
どこか叶えることが嬉しくない
なんなら叶えたくなさそうな自分がいたのだ。

これは「叶ったら困る何か」があるんだな、と
ノートを書き、カードを引いた。

叶ったら困る何か。
それはやっぱり「不安」だった。やっぱり。



何が不安?何がこわい?と
自分の内側に向かって聞いてみる。

外の世界はこわい
外に出たくないよって言ってる。

ここにずっといてもいいよ
大丈夫、ここは安心。

こどもにいつも言うように
私に語りかけてみる。

カードも「大丈夫だよ」と
繰り返し語りかけてくる。

大丈夫、大丈夫だよって
自分に声をかけ続ける。



こわがる私に「大丈夫」と声をかけ続けていたら
眠くなってきたので、眠ることにした。

そうしたら。

ついに、その時はやってきた。



がまずみの実
赤いのはとってもすっぱい
ピンクのはまだ熟してなくて、渋い
とってもすっぱいのが、おいしいやつ



暗い中でベッドに横になって
あれ?ハルはどこいった?と探す
(ねぞうがとても悪いのだ)

「おとなりでねたいのにな」

そう思った瞬間に
何かが私の中で爆発した。



「わたしだって、おとなりがいいのに!」

すぐに分かった。小さな私の声だ。

3人姉妹の私。母の隣はふたつ。
そして私は長女。
おとなりは、いつだって妹たち。

「わたしだって、おててつなぎたいのに!」
母の手はふたつ。

「わたしだって、だっこしてほしいのに!」
母はひとり。



「わたしだって、おかあさんがいいー!」

爆発したのは、これだった。



ずっと、ずっと、凍らせてきた思い。
なかったことに、してきた思い。

だからずっと私は母を求めてなかった。
別にそのへんどーでもよかった。

だって、それは「ないこと」だったから。



凍っていたそれらが急にあふれだして
内側を焼くように暴れ回る。

でも、もう知っている。
そのままに感じればいいだけだ。

溢れ出るそれらを
ひとつ残らずすくいあげるように
取り残して置いていってしまうことがないように

好きなだけ、叫び、暴れさせてあげる。



大丈夫、私はもう受け止められる。

私が、受け止めてあげる。



夕方になると、もう暗い



小さなこどもは不安を感じた時に
「身体」を使って、安心へと戻る。

大人がこどもに「身体を通して」
安心を伝え、育てていく。

自律神経のしくみを学んだ時に知ったこと。



私は「安心へと戻る道」を持っていなかった。
「おかあさんがいい」を閉じ込めて
身体を不安と共に凍らせたままでいた。

そのことは、知っていた。



こつこつ、こつこつと
身体に安心を教えていく
身体に安心を溜めていく

そういうことをずっとやっていたけれど
どうしても拭えない「不安」に対しての不安

それは「安心へと戻る道」がないから。



不安と共に身体を凍らせるあの冷たさを
文字通り「凍るような思い」を
二度と味わいたくない

だから、ずっと安心な場所にいたい

それが今までの私の一番の願いだった。



だから、外の世界に出るなんて困るのだ。
外なんて、未知だらけ、不安だらけだ。

私には、不安になった時に
安心へと戻る道はないのだから。
また、凍りつくしかないのだから。


暗くなっても元気な子
道なき道をゆく



でも、私は願ってしまったのだ。

ひとつ前の記事でも書いていた。

私は私のために、そしてこどものために
「不安を感じる」ということを
ちゃんとした手続きを踏んで
安心へと変化させていけるようになろう。
幸いそのしくみとやり方は知っているんです。
あとはやるだけ。


そう、私は
「不安を身体と共に凍らせる」こと
これをやめると決めた。

そして
「安心へと戻る道」をつくると決めた。



「安心へと戻る道」をつくるキーは身体。
「身体をとおして、安心させてもらうこと」が
必須なのだ。

だから、どうしても必要だった。

今までずっと凍らせてきた
「おかあさんがいいー!」を解き放つことが。



今までずっと自分にゆるしてこなかった
おとなりや、手をつなぐことや
だっこを求めること

それらは「安心へと戻る道」をつくるのに
絶対に必要なものだったから。



(つづく)


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