naturalife|特別な日になった2020.10.17
昨日2020.10.17は、大きな転機の日となった。
わたしは、
農業の可能性を
有機でやることの可能性を
カンボジアでやることの可能性を
信じてる。
そして、食づくりを通して自然と人のしあわせを創造する未来を、信じてる。
職場の朝礼の一言スピーチでガクブルなわたしが、まさか自分が人前で自分の夢を語る日が来るとは、思ってもいなかった。
「私が実現したい未来」というサブタイトルがついたそのプレゼン大会への切符は、思わぬ形で舞い込んできた。
今年はじめに友人に誘われた起業家塾。
常に誰かのサポート役に立つことが多いわたしは、はなから自分に起業家のセンスなんぞは期待してなくて、未来の方向性を模索したいという思いから、この起業家塾に月一で通うことを決めた。
が、初回で場違いなことに気づく。周りはみんな本気で事業を立ち上げようとしてたり、すでに立ち上げている人たちばかりで、わたしのようなふわっとした人間は完全に浮いていた。
しかし、先生はいつもやさしくわたしの中のなにかを引き出そうと向き合ってくれた。いま思えば、そしてすばらしいコーチング力だ。
せっかくやるなら自分ときちんと向き合おうと思い、与えられた課題は毎回きちんとこなしていた。
半年経ち、同期で事業計画を発表する時間が設けられた。わたしの事業計画はひどいものだった。ある同期からは「大学の講義を聞いてるようだ」と言われた。それもそのはず。
ネットで調べたデータを切り貼りしてそれっぽくまとめてはみたものの、そこに自分の想いや覚悟はほとんどなかったのだから。
そんな矢先に先生から「プレゼン大会に参加してみないか」との誘いを受けた。先生には感謝してたし、こんなわたしにまだチャンスをくれるのかと半ば感動もあり、わたしは参加を決めた。
そして臨んだプレゼン大会。
参加者8人中の8番手。まさかのトリ。順番を聞いたときから緊張はとうにピークに達していた。
そして視聴者は160人超え。この瞬間、二つ返事で参加を決めたことを少しだけ後悔した。
しかしここで不思議なことが起こった。1〜7までの参加者のプレゼンがあまりにも感動的すぎて、ひとつひとつ聴き入っていて、緊張することを忘れていたのだ。
そして、いよいよ自分の番というときには、緊張に増して伝えたいという想いが胸いっぱいに溢れていた。
発表は無事おわった。
審査員3名が審議に入る。
発表を終えてすぐのわたしは緊張から解放されてもなお興奮状態。順位を気にする余裕はない。
司会者の口から、3位から順に順位が発表される。
少し期待していたけど、3位が自分の名前でなかった瞬間、その後への期待は自然と捨てていた。
だから司会者が1位を発表したときは、しばらくあいた口が塞がらなかった。
はじめてのプレゼン大会、優勝。
これはわたしにとって大きな転機となった。
この場で語ってはじめてその夢が自分のものとなり、語ったからにはやるぞと覚悟を決めさせた。
きっとわたしに必要なことは、このふたつだったのだ。確固たる夢を持ち、叶える覚悟を決めること。
振り返ってみれば、いつも人に仕える役回りが多く、そこに心地よさを感じていた。でも、人に仕えるということは、当然ながらいつまでたっても主導権は自分に回ってこない。
そのくせ、生き方の軸はブラしたくないという、頑なさがあった。
わたしはこのプレゼン大会で、自分の人生を自分で主導する切符を手にした。
きっともう大丈夫。
わたしはカンボジアで農業のスペシャリストになる。そして、食を通して自然と人の共生を実現する。