№19:絶対に効くという治療もなければ、絶対に効かないという治療もない。
~施術現場からの鑑み~
【脊柱管狭窄症】
70歳男性7月初旬来院
4月より発症
腰痛、臀部痛、坐骨神経痛様症状、間欠性跛行。
整形外科では保存療法で改善しない場合、手術もふくめた提案を受ける。鎮痛薬、血流改善薬を服用するも改善せず来院。
当院のアセスメントとして局部への血流改善、腰椎骨盤股関節のアライメント修正(エクササイズ中心)。シンプルです。
3回目の施術からVas10→2となり、5回目の8月25日でVAS 10→0となり一旦治療終了。
さて、何が効いたのでしょう?
鍼灸治療だったのか?
アライメント修正だったのか?
途中まで服用していた薬剤が奏功したのか?
もっといえばクライアントの意志や志向も関係しているはずです。
本当のところ、何でよくなったかと断定はできないのです。(再度画像診断をすればある程度あきらかになるかもしれないが・・・。)
何が言いたいかと言いますと。
近代医学的手法であっても東洋医学的手法であっても「画一的」ではだめなのだということ。
いいかえると画一的な身体はないのです。一卵性双生児は遺伝子的に画一的といえるかもしれません。しかし、身体に刻まれた歴史(既往)は絶対に同じにはならないのです。そういったことを鑑みれば、
”絶対に効くという治療もなければ、絶対に効かないという治療もない„という矛盾とパラドックスに常に向かい合うことがセラピストのひとつの価値でしょうね。
最後までお読みいただきありがとうございました。