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№9:変わらないでいるために対応する身体

3つのストレス反応

現代社会はストレス社会と言われています。ストレスに対して心身は「変わらないでいるため」バランスをとろうとしています。

そもそもストレス学説によればストレスを受けた生体は、必ず3つの様相の反応を示すといわれ、3つの様相は

①副腎皮質の肥大

②胸腺・リンパ系の萎縮

③胃・十二指腸の潰瘍
とされております。

特に①の副腎では、ストレスがかかるたびに副腎皮質、髄質ホルモンが血糖値や血圧、水分量などを細胞に負担がかからないようにコントロールしてくれています。

視床下部下垂体前葉から刺激ホルモンが分泌され、皮質からはコルチゾール、アルドステロン、テストステロン、髄質からはアドレナリン、ノルアドレナリンが分泌される。各臓器に作用し、その結果がまた視床下部へフィードバックされる。


要するに「ストレス→身体は戦闘モード(強弱はある)」です。それ自体は自然なことであるが、長期間、継続的、断続的であることに問題があります。

一説では副腎に作用が求められすぎた結果こういった機能が落ち「集中力低下」「疲労ぎみ」「やる気がおきない」「不眠過眠」などの症状が出現するともいわれています。いわゆるアスリートにみられるオーバートレーニング症候群もこういった要因も考えれます。
(※もちろんホルモン過不足による病態は各種あります)

スポーツもストレスになる

またマラソンは安定した血糖値と心拍数が一つの鍵ではありますが、42.195㎞となれば副腎にも相当の負担かかっています。もはや内臓や脳へ対してのストレスは一般的な「健康」という概念から遠ざかります。

ですから筋肉や関節だけでなく内臓にも目をむけることが良コンディション維持には欠かせません。血糖値の調整には肝臓も大きな役割を果たしていますから、やはりアルコールはマイナスに作用します(基本的には)。

ウルトラマラソン(100㎞)はストレスが高い、脱水、Phバランスの変化、低血糖、低ナトリウムなどが発現するほど過酷である(7回完走)。

内臓の治療は休ませる、血流改善

さて副腎だけ、肝臓だけ鍼灸治療するなんてことはできませんので、下半身~全身血流循環を整えつつ、局所第12肋骨付近の点等ににお灸を多めにするといった手法をとります。

そして端的には休ませることが大切です。例えば肉や脂などは消化にひと手間かかります。その分消化器官の滞留時間も長くなるので内臓は疲れます。

しかしヒトの身体はブラックボックスで、個々の感受性(遺伝的要因、環境的要因、既往歴)で一人一人異なります。数値やエビデンスのみに囚われず自分の感覚、感性も磨くことも大事だと思うのです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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