アラフィフ小説作家の悩み【70日間変な文章書きます、27日目】
小説作家A うーん、ネタが出ん。
アシスタント えー?またですかー?
A この前はポンポン出たんだが、今はぜんっぜん出ん。
いっそネタをメモしておこう…っていうのを毎回忘れてスランプに突入するのがいつものパターンだ。
今回こそはメモしておこう!!
アシ おお!
A …っと、その前にトイレ。
アシ まったく。
(30秒後)
A なにやるんだっけ…忘れた…
アシ ホントにおまえなぁ!!
A !!
すごい長編小説のトリックを思いついたぞ!!
歴史に残る名作だ!!!
よ〜し、書くぞ〜。
アシ 自分のトリックをよくそんな褒められるな。
ところで、メモは?
A 今一つのことに集中してて絶好調だから、書かない!
アシ だいじょぶかな…
(30分後)
A 飽きた。
アシ ええぇぇええぇぇえぇっ!??
まぁじでぇぇえぇっ!?
A 登場人物がうまく動かせないようになってきた…もうダメだ。
アシ え、じゃあ、ネタのメモを…
A それもダメだ。またスランプだ。
アシ はぁーあ…
A はぁーあ…
(1日後)
A 今日は比較的調子いいぞ!
アシ おぉ!
じゃあネタのメモを…
A そうね、メモしようか。
アレ?メモ帳は?
アシ もう忘れるとアレだから、
テーブルに書いちゃってください!
A それもそうだな!
よし、書くぞ!
(さらさら…さらさら…)
アシ じゃあその間に、メモ帳探してきます。
A おっけー。
アシ あれ?ないな。
あれ?ここにもない。ここにもない。
押し入れの隙間にもない。トイレにも落ちてない。ない。ない…
えーい、わからん!!!
A ちょっと!急に大声出すな!!ビックリするだろうが!!
アシ あ、す、すいません!!
A お陰で全部忘れたぞ!!
アシ ひ、ひえーーっ!!
ごめんなさいぃぃ!!!
てか先生のおつむどうなってんねん。
A それな。
(1日後)
A スランプだ〜。
アシ いや、マジでおつむどうなってんねん!!
A ほんとそれな!!
アシ …
A ………
アシ ……………
A パターンに反して、今日は何も思いつかんな。
アシ うわ、やばい。
Aの母 ぐらぁ!!おまえらぁ!!!
グダグダやってないで書きなさい!!
あんたの生計であり、私の生計なんだからねっ!!(「ねっ」を強調して)
A ひ、ひぃゃあああっ!!
書きますぅぅぅ!!!
あわわわ、あわわ。
Aの母 大体小説家なんて変な職業(偏見です)に就くからこんなことになんのよ。
あんたの意志で決めた職業だから、全てあんたの生計であるはずなのよ。
それなのに私の生計にもなってるって、こりゃどういうことじゃい!!
母への愛から家へ呼び出したはいいが、そのマイナス面は考えていたのか!?
食事代も何もかも1.33倍になるのよ!!
そういうのちゃんと考えて行動に移せよ!!
全く、生真面目な爺ちゃんの血が流れてるとは思えないわ!!
だいたいあんたはいっつも勉強をサボって、それから…
A わーっ!わかった!もういい!
Aの母 ホントにわかってんのか?
A わ、わかってr
Aの母 わかってんのか??
A いや、あの、
Aの母 わかってんのか!???
A ひぁぁ!!
わかってないですぅ!ごめんなさい!!
Aの母 その点、アンタは真面目だねぇ。
私の子供にならない?
アシ すごいこと言うな!!
A ちょっと、お母さん、変なこと言わないで!
Aの母 変じゃねえ、これはスカウトだ。