指折り(詩、ポエム)
1,2,3,4,5
指折り数えるのは、一人で過ごす日々の数
6,7,8,9,10
指折り数えるのは、自分の欠点の数
11,12,13,14,15
指折り数えるのは、今まであった不幸の数
16,17,18,19,20
指折り数えるのは、死にたいと願った数
死にたいと願いながら、過去の不幸に囚われて、自分の嫌いなところを直すこともせず、一人で過ごして、生きている
大切なことは、数えられなくなっていて、失ったものばかり、数え続けている
減りもしない過去を悔やんで、増えはしない未来を夢見てる
20,19,18,17,16
持っている全ての心を使って、ここにいるんだと叫んでみる
届きはしないこの底で、その声はどこかに消えていく
15,14,13,12,11
持っている全ての記憶を使って、自分の存在を繋ぎとめてみる
この線が、もう何処にも、誰とも繋がっていないことを知りながら
10,9,8,7,6
持っている全ての自分を使って、必死に何かを残そうとあがいてみる
何をしても、何も残らない、ただ虚しさだけが自分に返ってくるのだとしても
5,4,3,2,1
持っている全ての命を使って、死にたくないと泣いてみる
涙を拭う術も持たぬままに
0
僕が消えても、世界は回る
0
何もなくても、違和感はない
0
死んだら、何もない
だから1
全てを捨ててでも、一歩を進んでいよう