首都圏と九州を結ぶ新しい航路・東京九州フェリー乗船記
某サイトの記事が公開されない状態で早1年…
お蔵入りになってしまうかのしれない記事を少し手直ししてこちらで公開します。
1年以上前に書いた記事のため新鮮味はありませんが… みなさんの九州旅行に取り入れてみてはいかがでしょうか。
某サイトで公開された暁にはこちらは閉鎖の予定です。
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夜行列車や長距離フェリーが衰退、夜間移動を伴う旅が難しくなっている中、なんとAkiNAの住む街・横須賀から北九州を約21時間で結ぶ新航路「東京九州フェリー」が就航したのです!
これは乗船しなくては!! ってことで九州旅行の帰路に乗船、当日は穏やかで揺れも少なく快適なクルーズを楽しむことができました。
今回は「東京九州フェリー」の乗船記です。船内の様子や船内での過ごし方を紹介します。
東京九州フェリーって
2021年7月1日に就航した「東京九州フェリー」。
神奈川県横須賀市の横須賀フェリーターミナルと福岡県北九州市の新門司フェリーターミナルの間を日曜日・祝日を除く平日1日1往復就航しています。
横須賀・北九州どちらも24時前に出港、航海速力28.3ノット・時速約52.4㎞で両フェリーターミナルを約21時間で結びます。
船舶は「はまゆう」と「それいゆ」の2隻が就航。
※現在は「すずらん」と「 すいせん」が就航中です。
アクセス
横須賀フェリーターミナル
海軍の街・横須賀。
フェリーターミナルは横須賀の中心街から徒歩圏内。
京浜急行本線・横須賀中央駅から歩いて15分くらい、車でのアクセスも最寄りの出口から約5分くらいで到着します。
アメリカの雰囲気が満喫できるどぶ板通りや、ブラジャーが飲める横須賀中央駅前の飲み屋街・若松マーケットなどの繁華街も近いので、横須賀ナイトを満喫してからフェリー乗船することもできます。
横須賀フェリーターミナル
神奈川県横須賀市新港町11-4
旅客・乗用車:046-812-9110 / 貨物:046-812-9112
アクセス
車:横浜横須賀道路・横須賀IC→本町山中道路・本町出入口から2.2km
公共交通機関:京浜急行本線・横須賀中央駅から徒歩約15分
ターミナル施設営業時間
ターミナル 運航日:9:00~24:00/運休日:9:00~22:00
TEL受付 運航日:9:00~19:00/運休日:9:00~19:00
ショップ 運航日:20:00~23:00/運休日:休
軽食コーナー運航日:20:00~22:00/運休日:休
新門司フェリーターミナル
九州の玄関口・新門司。
駅から離れているため、小倉駅か門司駅から連絡バスでのアクセスとなります。
車の場合、最寄りの新門司ICから約10分。下関方面からは最寄りのICで降りることができないので、門司ICで降りてください。ICから約15分かかります。
新門司は九州各地からのアクセスが良く、各地で早めの夕食を嗜んでから新幹線や特急で移動して乗船することが可能です。
新門司フェリーターミナル
福岡県北九州市門司区新門司北3-1-30
旅客・乗用車:093-330-3000 / 貨物:093-330-3002
アクセス
車:福岡・大分方面:九州自動車道・新門司ICから4.8km(約10分)
下関方面:九州自動車道・門司ICより7.3km(約15分)
公共交通機関:連絡バス JR門司駅から約30分 / JR小倉駅から約50分
タクシー:JR門司駅から約20分
ターミナル施設営業時間
ターミナル 運航日:9:00~24:00/運休日:9:00~22:00
TEL受付 運航日:9:00~19:00/運休日:9:00~19:00
ショップ 運航日:20:00~23:00/運休日:休
軽食コーナー 運航日:20:00~22:00/運休日:休
乗船記
23:00 新門司フェリーターミナル
「就航したばかりの東京九州フェリーに乗船したい!」
「往路に乗船すると到着日の移動ができないなぁ~」
「せっかくだからなかなか行きにくい九州の東側を縦断する?」
「関サバは絶対に食べたいねっ!」
思い立ったら吉日、空路鹿児島に向かい、大隅半島の先っぽ・佐多岬から大分までの絶景スポットめぐりと温泉・グルメを満喫し、帰路に新門司からフェリーに初乗船となりました。
大分でレンタカーを返却、お約束の関サバ&関アジ、地酒を堪能してからソニック58号で小倉駅に向かいました。
小倉駅からは連絡バスに乗車、門司駅を経由して新門司フェリーターミナルに到着しました。
できたばかりのフェリーターミナルが眩しいです。
メインは貨物輸送なので待合室は決して広くはないけれど、ゆったりした造りになっています。
この日の就航船は「はまゆう」。大きいです!
23:55 出航~船旅の始まり
いよいよ出航!21時間のクルーズが始まります。
まずは客室へ。船の前方が一般客室になります。
AkiNaの客室は乗船口と同じ4階。
客室は一番安いクラス・ツーリストA。大部屋に雑魚寝ではありません!
4階と5階に96室用意されています。
カプセルホテル風のキャビンタイプ。2段ベッドの上下段が互い違いに配置され、ロールカーテンでプライベート空間が確保されています。
この日の客室は下段。
立つことはできないけれど、高さがあり広々としています。
コンセントとUSBが付いているので充電もばっちり!
貴重品入れとして使えるボックスがあり、ボックスの鍵はインフォメーションで借りることができます。
荷物を置いたら船内探索! インフォメーションとショップは乗船口と同じ4階にあります。
ショップには乗船グッズやアルコールにおつまみ、お菓子など、それなりに充実した品揃えです。
レストランでは夜食タイム営業中。寝る前に一寸一杯! もできるのです。
軽いおつまみから刺身盛り、締めの食事を楽しむことができます。
AkiNaは探索後に6階にある大浴場へ。暗闇の展望風呂を満喫しました。
大浴場の紹介は明るい時間帯に改めて…
6:00 足摺岬付近
足摺岬付近で目覚めの時間を迎えました。若干の揺れはあるものの快適な航海です。
キャビンに腰かけてPC作業をしていたら軽い船酔い。
単純に姿勢が悪かっただけ…(;´д`)トホホ
そんな訳で、しばらく横になっていたため残念ながら朝食を摂ることができませんでした。
朝メニューは比較的軽めのものがラインナップされています。
改めて船内探索です。
この日はコロナの影響で一部施設が利用できませんでした。
現在は、感染症対策で制限がありますが使用可能となりました。
客室デッキは4階から6階まで。吹抜けのスペースに階段とエレベーターが設置されています。
6階にある大浴場。誰もいないことを確認して…撮影します。
※乗務員の了承を得て撮影しています。
女風呂の脱衣所。
脱衣所の中にシャワー室が2つ
大海原が広がる展望風呂はジャグジーも。
洗い場に設置されているシャンプー等のアメニティー、いい物置いてありました。
天候に恵まれれば展望露天風呂は最高! 女風呂からは太平洋の大海原、男風呂からは大海原と太平洋沿岸の陸地を楽しむことができます。(横須賀発の場合景観が逆)
あまりにも気持ちがよくて、航海中5回も浸かっちゃった~
サウナルームはコロナの影響で残念ながら閉鎖中でした。
10:10 「はまゆう」と「それいゆ」の行き会い
位置的には室戸岬と潮岬の中間地点くらいでしょうか。
横須賀を出港した姉妹船「それいゆ」と行き会うアナウンスがあったのでデッキへ直行します。
行き会った際にはお互い汽笛でごあいさつ。手を振ったけど向こうからは見えたかな?
あっという間に過ぎ去ってしまいました。さすが高速船!
船内にはいくつかのフリースペースがあります。
4階エントランスホールにはモニター設置され、見えやすいように椅子に座ってニュース等の映像を楽しむことができます。
4階エントランスホールの窓側にもフリースペースがあります。
テーブルがあるので、ツーリストAを利用した際は持ち込んだ食品や飲み物を仲間同士で楽しめるスペースでもあります。
5階のフリースペース。ピアノが設置されているので、将来的にはミニコンサートが開催されるのかな?
こちらも5階のフリースペース。
電源があるのでPC作業には最適…ですが、時間帯によっては日差しが眩しすぎるかもしれません。
5階前方にあるフォワードサロン。
船の進行方向の風景を楽しむことができる、ちょっとリッチな静かな空間です。
飲食はNGなので気を付けましょう。
11:00 潮岬付近
しばらく陸地とは遠ざかっていた船は潮岬付近を通過します。
デッキが思いのほか心地よいです。
船内にはアミューズメントスペースがあります。
こちらは5階にあるキッズルーム。お子さまが安心して遊べるスペースです。
キッズルームは感染症対策のため閉鎖が続いています。早くお子さまたちが元気に遊べるようになることを待ち望むばかりです。
6階にあるスポーツルームはデッキが見渡せる開放感のあるスペース。エアロバイクとランニングマシンが用意されています。
乗船した日はコロナの影響で閉鎖中でしたが、現在は利用できるようになっています。
こちらは4階にあるアミューズメントルーム。カラオケやDVD鑑賞ができますが、乗船した日はコロナの影響で閉鎖していました。
現在、アミューズメントルームは利用できるようになりました。コロナ感染対策の上楽しみましょう。
12:00 洋上BBQ
ワクワクのランチタイム!
この航路では、席数限定ですが洋上BBQを楽しむことができるのです!
BBQは交代制で、時間は12:00~13:00と13:15~14:15となります。
乗船時に案内があり、インフォメーションで事前予約をしました。
実は乗船前からこのBBQを楽しみにしていたので、案内放送後1番に予約をしちゃいました( ̄▽ ̄;)
5階レストランの先に広がる屋根付きデッキがBBQの会場です!
雨の日や多少の風には影響されないのが嬉しいですね(⌒∇⌒)
電磁調理器対応の鉄板で焼いていきます。
最初の写真にある肉と野菜はセットメニューで3人前。あっという間に食べてしまい、肉のみ「おかわり」しちゃいました( ̄▽ ̄;)
洋上で、自分たちで焼いていただく希少な体験。しっかりと堪能させていただきました。
※人数制限があるためBBQを体験できない場合があります。また、冬期間のBBQは開催されていないようです。
BBQのほか、レストランメニューも見逃せません。ゆっくりとランチを堪能するならレストランがおすすめです。
13:30 スクリーンルーム
船内のお楽しみはまだまだ続きます。
6階にあるスクリーンルームでは映画上映とプラネタリウム上映が行われます。
映画上映は昼下がりの13:30から、プラネタリウム上映は午前と午後各2回の計4回上映しています。
室内にはビーズクッションが配置され、ゆったり鑑賞することができます
プラネタリウムは星空だけではなく、海の様子を上演していました。
クラゲの泳ぐ姿を見ているとうとうと…リラックスできました(笑)
スクリーンルーム上演の後は船室探索で向かいます。
乗務員のご厚意で空室を見せていただくことができました。
最初にAkiNaが利用したツーリストAの一つ上のクラス「ツーリストS」。
4階と5階に62室あります。
ドアを開けるとこじんまりした個室が。小さなデスクとドアの向こうにコンパクトなベッドが備え付けられています。PC作業もばっちりですね。
大部屋のくくりの簡易的な個室ですが、テレビも設置されているプライベート空間です。
こちらの船室はツーリストAの料金+6,000円(繁忙期は7,200円)で利用することができます。
次に「ステート」。
5階と6階に18室ある船室にはベッドが2つとソファーベッドが設置されています。1人で贅沢にステイすることもできますが、最大4人で利用することが可能です。
ソファーからは大海原をゆったりと眺めることができます。
トイレに洗面所、シャワーブースが設置され、まるでホテルにいるような気分ですね。
こちらの船室は1人の場合ツーリストAの料金+32,000円(繁忙期は38,400円)で利用することができます。
追加料金は1室の価格なので、4人で利用した場合1人+8,000円(繁忙期は9,600円)とお得にプライベート空間を満喫することができますよ。
今回は空室がなかったため見学できませんでしたが、ペットと泊まれる「ステート ウィズペット」が4階に2室あります。
基本的な設備はステートと同様ですが、ペットスペースが確保されていますため定員は2名となっています。
1室の価格はステートと同額です。
こちらも満室だったため見学できなかった「デラックス」。
6階に2室だけある贅沢な船室です。
シックな印象の広い船室にはテラスが設置されていまるのが大きな特徴です。
1室の価格は48,000円(繁忙期は57,600円)となります。
この他、客室ではありませんがドライバールームが4階にあります。
16:00 富士山の雄姿
この航路の醍醐味は何といっても富士山!
快晴とはならなかったけれど、デッキから雄姿を拝むことができました。
再び船内探索です。
自販機コーナーにはソフトドリンクにアルコール、カップヌードルの自販機が設置されています。
次は化粧室へ。洗面所の右側にトイレが並びます。
更衣室も設置されています。
コインランドリーもあるので長旅でも安心ですね。
多目的トイレも4階と5階に用意されています。
4階エントランスホール脇には公衆電話と貴重品ロッカーが置かれています。
コインロッカーも設置されています。
16:30 夕焼け
晴れた日のお楽しみ! デッキからサンセットクルーズを満喫しました!!
夕日に照らされたデッキで感じてみたり…
雲間から差し込む夕日を楽しみ…
夕焼けを楽しみ…
サンセットを楽しみ…
きれいな三日月がくっきり。
18:00 ディナー
船内で最後の食事タイムです。
夜食タイムも朝食もスルー、昼はBBQだったためレストラン利用は最初で最後の利用ですね( ̄▽ ̄;)
レストランには様々な座席が用意されています。今回は友人と一緒だったのでこちらのテーブル席を利用しました。
おひとりさまでも安心! カウンター席もありますよ。
メニューには就航地である九州と神奈川の地酒が揃っています。
ワインはランチの時にいただいたので、九州の日本酒で乾杯!
九州と神奈川の食材を使ったものやご当地メニューが並ぶ中、AkiNaは「門司港レトロ焼きカレー」をいただきました。
北九州から乗船しましたが今回は北九州は通過点。最後の最後にご当地グルメを堪能できました!
ランチメニューと被るものも多いですが、九州と神奈川のご当地グルメを堪能できるラインナップが嬉しいですね。
最後の船内探索。
ショップには乗船グッズやアルコールにおつまみ、お菓子のほかにお土産コーナーが充実しています。
こちらは九州土産が並びます。
神奈川土産も九州土産ほどではありませんが…
エントランスには乗船記念の浮き輪が飾られています。
記念撮影にいかがですか!
すっかり忘れていました( ̄▽ ̄;)
4階にはペットルームがあります。そしてその奥には…
デッキ上にドッグフィールドが広がります。
この時間は利用できませんでしたが、朝8:00から日没まで愛犬と一緒に過ごすことができるのです。
19:30 東京湾
外海(太平洋)から内海(東京湾)へ入り、航海もあとわずか…
航海日和だったため、東京湾に入った感覚は感じなかったけれど、眼下には一気に街明かりが飛び込んできました。
下船準備も始まっています。
乗船時もですが、乗船券のQRコードをかざすシステムです。
AkiNaの客室・ツーリストAでは使用しませんでしたが、ツーリストSより上のクラスの客室ではこのQRコードが客室の鍵になるのです。
この日の乗船客数が一目瞭然! 貨物ドライバーにニーズがあるのかよくわかりました。
スクリーンルームの映画上映も変更されていました。
20:45 船旅のフィナーレ~横須賀フェリーターミナル
内海(東京湾)に入ってからは早かった~。
20:15頃に横須賀フェリーターミナルに着岸しました。
下船準備のさなか、デッキまで足を延ばしました。
横須賀の中心街を望みます。
ボーディングブリッジも繋がり、下船の時を迎えました。
21時間、長かったようであっという間のクルーズでした。
横須賀フェリーターミナルも新門司フェリーターミナル同様新しい施設です。帰路のためゆっくりする時間は皆無でしたが、売店やカフェもあり、乗船前のひとときを過ごすのに申し分のない施設です。
横須賀フェリーターミナルは横須賀市街地から至近距離にあり、連絡バスはありません。
徒歩、またはタクシーで最寄り駅の横須賀中央駅までアクセスします。
のんびりと下船したため、タイミング的にいませんでしたが…
タクシーは下船時に合わせて待機しているようです。
AkiNaの自宅は横須賀フェリーターミナルから徒歩圏内なので歩いて帰宅もありなのですが…
今回は友人と同行のため、案内も兼ねて横須賀中央駅まで歩いて向かいました。
そして、横須賀中央駅で友人と別れ帰路につきました。
まとめ
いつもより写真が多めとなりましたが、クルーズの雰囲気は伝わりましたでしょうか。
たまにはこんな旅の締めもいいものです。
紹介した過ごし方以外にもいろいろな楽しみ方があります。
是非旅の締めに…もちろん往復でも! クルーズを楽しんでみてはいかがでしょうか。
BBQの撮影に夢中になっているAkiNaがYouTubeに出演?!
同じフェリーに乗船していたYouTuber・ゴーゴー!まっちゃん!さんの動画にAkiNaが偶然映り込んでいます。探してみてください( ̄▽ ̄;)
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